ナフサ不足で見えてきた、薬局の“当たり前”
そもそも、薬局は思っている以上に紙を使っている。
ナフサ不足の影響で、薬局の軟膏容器が入りにくくなっている。
「早めに注文しておいて」
そう言われて発注したが、いつもなら3箱頼めるものが、今回は1箱しか注文できなかった。
しかも、納期も読めない。
最近は、分包紙も入りにくいらしい。
分包紙は切らすわけにはいかない。
一包化の薬が作れなくなる。
その時、改めて思った。
薬局は、思っている以上に“紙とプラスチック”でできている。
薬袋(薬をいれる袋)
薬剤情報提供書(写真入り薬の説明書)。
薬を入れるチャック袋。
分包紙。
軟膏容器。
お薬手帳シール。
どれも当たり前のように使っているが、実は石油製品に支えられている。
うちの薬局では、薬剤情報提供書とは別に、薬袋にも薬剤情報を印字している。
つまり、似たような情報を2回印刷している。
薬局のプリンターは、今日も元気に働いている。
いや、働きすぎている。
プリンターが止まったら、たぶん薬局も止まる。
以前、「どちらかだけでもいいのではないか」と提案したことがある。
しかし、その時は却下された。
「薬剤情報提供書は、薬が全部まとまって1枚で見られるから必要」
確かに、それは分かる。
だが、今回のナフサ不足で、改めて考えるようになった。
本当に、今の形のままでいいのだろうか。
ナフサ不足を機に、うちの薬局では、外用薬、頓服、数の少ないヒートなどは、小さいラベルで印字し、紙薬袋に貼る対応に落ち着いた。
その結果、チャック袋はかなり節約できる。
しかし、それ以上に驚いたのは、印刷スピードが確実に上がったことだった。
ラベルにしたことで、薬袋プリンターではなく、ラベルプリンターから出せるようになった。
薬袋の印刷待ちが減るだけで、現場の流れは驚くほど変わる。
そして、患者さん自身も、実は楽になっている気がする。
さらに、薬を飲み方ごとに分ける必要がない方が、
「袋は一つにまとめてください」
と申し出てくだされば、チャック袋も一つで済む。
その中に薬剤情報提供書と薬をまとめて入れる。
飲み方は薬情で確認できる。
私は自分の薬をもらう時は、袋は一つにまとめてもらっている。
もちろん、自分が何の薬を、いつ飲むのか分かっていることが前提ではある。
薬の個別包装が不要な方は、ぜひ薬局で伝えていただきたい。
「袋は一つにまとめてください。」
それだけでも、紙やビニールの節約につながる。
ポスターも作成し、掲示し、投薬窓口にも
置いた。
ナフサ不足。
普段はあまり聞かない言葉だが、もしかすると、薬局の“印刷しすぎ問題”を見直す時期なのかもしれない。
当たり前に出てくる薬袋も、薬情も、分包紙も。
その全部を、誰かが補充し、印刷し、支えている。
ナフサ不足は、薬局の“当たり前”を見直すきっかけになっている。
※この様な話は、「現場メモ」にまとめています
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