「信仰」を読んで
村田沙耶香さんの「信仰」を読みました。
短編集で、11個もお話がありますが…
全部ぶっとんでてすごい!です。
誰も思いつかないような世界観で描かれていて、
本当にどういう頭なんだろう?と思わずにはいられませんでした…。(もちろん尊敬の意味です)
ちょっと長くなりますが、自分の中でびっくりした部分と簡単なあらすじをまとめます。
信仰
表題作というだけあって、すごいです。
知り合いに「カルト宗教始めない?」と誘われる永岡ミキさん。
普通なら断ると思うのですが…(実際最初は断っています)。
教祖役として仲間に加わった斉川さんに「私を洗脳して」とお願いするところはびっくり仰天です。
ラストは本当すごいです。新興宗教ってこういう感じで始まっていくのか…というか。
生存
AからDまである「生存率」を、各自が知っている世界です。
夏しかなさそうなので、温暖化が進んだあとの日本の未来でしょうか。
主人公は、「生存率アドバイザー」に
「恋人(A)と自分(C)が結婚すると、将来生まれてくる子どもの生存率が30%以下になってしまう」
と告げられてしまい、恋人との別れを決意します。
「私はDになる」と恋人に告げ、「D!!」と驚愕する恋人の男性。
いったい、Dとは…!?
これ映画とかでありそうと思いました。
土脉潤起
主人公の姉が「私は野生に返る」と言って家を出て3年経ったところです。
お姉ちゃん…だんだん言葉を失い、今は「ぽう」としか喋れないみたいです。
主人公は女性3人でルームシェアをしていて、「3人の子どもがほしい」と人工授精をする予定とのこと。
お姉ちゃんの野生の暮らしはちょっと切なくなります。
…ここにきて疲れて来たので、いくつか端折ります。
カルチャーショック
これはもう、出だしからすごいです。
僕とパパが「均一」を出て「カルチャーショック」に着いたのは、昨日の夜遅くだった。
「均一」と「カルチャーショック」の二つの街しかない世界。
…めっちゃ怖くないですか?
正直、どっちも嫌や!と思ってしまいました。
「均一」に住んでいた「僕」は、「味」を知らないんですよ…。「味」を怖がる「僕」。
びっくりです。
「カルチャーショック」に住むおばあさんとの交流も、ちょっと怖い。
最後の展覧会
私はこれが一番印象に残ったかもしれません。
「K」という人(寿命が1億年ある…「人」なのかもわかりませんが)が宇宙船を降りるところから始まります。
「この星には、『ヒュポーポロラヒュン』という概念がありますか?」
そこに唯一残っていたロボットに尋ねますが…。
うーん。とにかくすごいです。
本当にネタバレしたくないので控えますが…すごいんです!!
無害ないきもの
いややっぱり、これもすごかったな…!と改めて思っています。
人間が「害獣」として認定され、隔離されたドームの中で暮らしている世界です。
ほんっとうに、設定がすごいものが多いですね…!
毎日「肉」をもらいに、遠い道のりを歩く主人公。
一人だけ「違う情報を一気に摂取し、違う精神世界へ行ってしまった」という「瑠璃さん」の動きが気になります。
全部書こうと思って書き始めたんですが、あまりに長くなりそうでやめました。
(読む方もしんどいですものね…)
「コンビニ人間の人か〜」と軽い気持ちで読み始めた気持ちが、いい意味でめちゃくちゃ裏切られました!
「コンビニ人間」は今の現実にいそうな人が主人公ですが、この本は本当に世界観からすごいです!
上手く説明する能力がなくて申し訳ないですが…
本当に、目からウロコ!新鮮な驚きがありまくりの本です!!
少しでも「気になる…」と思っていただけたところがあれば、とっても嬉しいです!
