1年ぶりの碁盤で見つけたもの
1年ぶりの女流囲碁大会
私は、
じんさんと18年以上の
お付き合いがある
囲碁の先生、
そらかぜさんと一緒に、大会へ挑んだ。
会場に入った瞬間、息をのんだ。
広い部屋いっぱいに碁盤が並び、
緊張感が一氣に増す。
強そうな小学生たちの姿。
「これは簡単にはいかない」と直感した。
対局は2局。
そのうちの一局で、
私は岐路に立たされた。
守るか。
それとも、攻めるか。
迷いながらも、
最後に選んだのは攻めの一手。
結果はうまくいかなかったけれど、
その瞬間に、
自分の内側にある「クセ」が
顔を出した氣がした。
結果は、2戦2敗。
文字にすれば、それだけのこと。
けれど、それで終わりではなかった。
対局後に声をかけてくれたのは、
一年前に出会った小学生の親子。
「1年間、頑張られてきたんですね」
その言葉が胸にしみた。
何より、
親子が私を覚えていてくれたことが
とても嬉しかった。
勝ち負け以上に、
「続けてきた時間」が
確かにあったのだと感じられた。
碁盤の上で揺さぶられた心。
人との出会いが残してくれた余韻。
そのどちらもが、
私の中で大切な一手となった。
迷いは人を映し出す。
負けは人を深めてくれる。
出会いは人をつなぎとめる。
囲碁はいつも、
人生のように予想外の展開を見せてくれる。
だからこそ、
次の一手を打ち続けることに
意味があるのだと思う。
また来年、
違う私で碁盤に向かえるように。
私は今日から、また一手を重ねていく。
