『女子寮に泊まったけど、青春は未遂で終わった。』
大学の頃。
看護師の卵たちと合コンをした。
盛り上がりは最高潮。笑いすぎて声が枯れるほどだった。
そして突然のひと言。
「うちらの寮来る?」
えっ、いいんすか?
男子禁制じゃないんすか?
でも、断る理由なんてどこにもなかった。
4人で、声を殺して、夜中の12時に潜入。
初めての女子寮。
ドキドキが止まらない。(うそ。笑)
玄関には小さなスリッパが整列していた。
廊下には、柔軟剤とシャンプーの匂いが漂っていた。
…気がした。笑
それだけで「ここは未知の世界」と感じた。
部屋に入ると、ベッドの上にはぬいぐるみが座っていた。
冷蔵庫を開けるとプリンとアイスがぎっしり詰まっていた。
男子の寮じゃ絶対に見ない光景。
寮生活したことないから知らんけど。笑
「じゃあ、王様ゲームしよ!」
始まったのは、青春の代名詞。
なんか色々盛り上がった。
…気がする。笑
次はツイスターゲーム。
マットに絡まる女子と男子。
距離は近いのに、何も起きない。
笑いすぎて全員倒れて、ゲーム終了。
夜食に出てきたのは、まさかのキュウリの漬け物。笑
「なんでそれ!?」とツッコミつつ、みんなでポリポリ食べた。
胃袋をつかまれた。
…結婚してください。笑
気づけば朝方。
布団を並べて、みんなで雑魚寝。
隣に女子がいるのに、手を伸ばす勇気なんて当然出なかった。
「映画みたいな夜になるかも」と思ったけど、現実はただの合宿。
翌朝、女子たちの「おはよ〜」の声で目が覚めた。
なにも起きなかった。
ただ、ただおもろかった。笑
男子禁制の女子寮に泊まったという事実だけで、
少しだけ青春を味わえた気がする。
未遂のまま終わった一夜。
いまでも、柔軟剤の匂いをかぐと、ふっと思い出す。
…うそです。笑
【end】
