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golchiki
『名義変更までした車が、帰ってこなかった。笑』
ちょっと知り合い程度の友達だった。
県外からこっちに来てて、話も合った。
「車ほしいけど、お金なくて買えないんよね」
「今乗ってるのも会社の車なんよ」
そんなふうに言ってたのを覚えてる。
社会人3年目くらいの頃。
おれは、なんか助けたくなってたんだと思う。
「じゃあ、おれの車乗る?」
気づけば、そう言ってた。
名義変更もして、本気で貸した。
そいつは「ありがとう!」って喜んでたし、
おれも別に損得じゃなかった。
困ってる人を助けられたっていう、なんか自己満の気持ちもあったと思う。
でも──
1か月後、連絡が取れなくなった。
「どした?」
「なんかあった?」
電話も出ない。
3日くらい毎日電話するけどだめ。
アパートに行ってみたけど、いる気配もない。
心配になって、
そいつが勤めてた会社にも行ってみた。
「なにも言わずに辞めましたよ」
そう言われた。
「お金に困ってたみたいですね」って。
淡々とした口調で。
まじか。
おれの車…。
あの瞬間、
なんか一気に現実が押し寄せた感じがした。
腹、立ったよ。
恩を仇で返されたって思った。
でも、
「まあ、いいか。あいつが元気なら」
って思った自分も、ちょっとだけいた。
そういうとこ、甘いなって今でも思う。
信じた分、裏切られた感も強かったし、
人が良すぎるのも良くないって学んだ。
でもやっぱり、
それでも人を信じたいなって思う自分もいる。
難しい問題です。笑
日々、学び。
そうやって、
いろんな経験を経て人ってちょっとずつ、強くなるのかもしれない。
あいつ、元気にしてるかな?
──もし、
これ読んでたら連絡ください。
ご飯くらい奢ります。笑
【end】
