「現金で払ってください」と言われて、DXの遠さを感じた。
Suicaで出張精算をしようとしたら
地方都市育ちで、電車にはあまり縁がなかった。
車社会で育ったので、電車に乗る機会自体が少なく、大学生になって初めて一人で電車に乗ったくらいだ。
そんな私も、Suicaが登場してからは電車移動が一気に楽になった。切符を買う手間もなく、乗換案内アプリを頼りにすれば、地方都市育ちでもなんとかなる。
数年前、仕事で東京に出張することになった。もちろんSuicaで移動し、最後の駅の券売機で利用履歴証明書を発行して、経理に精算を出そうとした。
すると、こう言われた。
「今回は説明していなかったので受理します。ただ、次からは現金で切符を買って、レシートか領収書をもらってください」
Suicaでの精算がNGだということを、このとき初めて知った。
今度は、菓子折りのカード払いで
しばらくして、今度は来客用に菓子折りを5,000円分買ってきてほしいと頼まれた。
現金はあまり持ち歩かない性分なので、カードで支払い、領収書を経理に提出した。
一度は受理された。
ところが後日、こう指摘された。
「個人のカードで支払って、ポイントを得るのはダメです。現金で支払ってください」
会社に損失を与えているわけでもない。
カード払いのポイント受け取りがダメというルールも、今までいた会社では聞いたことがなかった。
正直、少し意外だった。
総務として、少し引っかかった
もちろん、会社のお金と個人のお金は分けて考えるべき、というのは分かる。
ただ、普段から業務改善を考えている身としては、少し引っかかる部分があった。
Suicaの利用履歴証明書も、カードの領収書も、「支払った事実を確認するためのもの」という意味では、どちらも使えそうに思える。
それでも「現金で」と言われる。
つまり、確認したいのは、
「証明さえできればいいのか」
それとも
「現金でなければいけないのか」
ということだ。
DXって、システムを入れることだけじゃないんだな
DXというと、つい新しいシステムを導入することだと思ってしまう。
でも、今回の件で気づいたのは、その前に「なぜ、このやり方をしているのか」を確認する作業が必要だということだ。
経理には経理の事情があるはずで、それを頭ごなしに否定するつもりはない。
ただ、総務の立場から見ると、「仕組みを変える」というのは、必ずしも新しいツールを入れることではなく、こういう小さな「なぜ?」に気づき、確認していくことの積み重ねなんだと思う。
総務にいると、こういう小さな「なぜ?」に出会うことが多い。
そして私はまた一つ学んだ。
会社のDXは、システムを入れるところから始まるとは限らない。
まずは、
「Suicaじゃダメなんですか?」
と聞くところからなのかもしれない。
……まあ、その前に東京の電車をちゃんと乗りこなせるようになりたい、masaでした。
