「伝わらない…」そんな時に考えること(1/2)
正解のない問題が主流の今のビジネス環境では「共感」が欠かせない。複雑で大規模化したプロジェクトでは、共感なくして大きな仕事を成し遂げることはできない。
共感とは、自分が創り上げた概念を相手の中に移植する作業のことである。
共感を生み出すためには相手を理解しなければならない。そのためには問題意識、関心の対象、価値観、持論、セオリー、思考パターンといった「6つの視点」が欠かせない。
ビジネスの現場では、どれだけ仲間を増やすことができたか、どれだけ多くの人に当事者意識を芽生えさせることができたかが大事です。
そのためには共感力が欠かせません。共感力が最後に勝敗を左右した、そんなシーンを私は何度も経験してきました。
私は「共感」を以下のように定義しています。
「共感とは、自分が創り上げた概念を相手の中に移植する作業のことである」
つまり、概念化なくして共感はありません。
しかし、概念化できたからといって必ず共感できるわけではありません。
自分本位に概念を説明するだけでは共感は起こらないからです。
相手が腹落ちできるように伝えてはじめて共感は生まれます。
そして、その前提として、私たちは相手を理解することからはじめなければなりません。
「相手への理解なくして共感なし」
そんなわけで、今回は、相手を理解するための手法について考えましょう。
当たり前ですが、相手を理解するのは容易ではありません。
そこで私は相手を理解するための「6つの視点」を準備しています。
問題意識
関心の対象
価値観
持論
セオリー
思考パターン
特に重要なのは前半の3つですが、イメージがつきにくいのはおそらく後半の3つです。
そんなわけで、簡単に説明しておきます。
「持論」とは、自身の経験に基づいた自分の中でしか成立しない主張のことです。一般的に証明されたものではなく、はた目には「思い込み」と同じですが、違うのは信じる強さです。正しい理由をうまく説明できないだけに、下手に論破しようものなら大ゲンカになること間違いありません。
ここでの「セオリー」は主にビジネスセオリーを指します。例えば「苦手分野への投資は経営を圧迫するだけ」とか「コスト高の大企業がベンチャーと価格勝負しても勝てるわけがない」とかです。
「思考パターン」とは、相手が日頃から使い慣れている思考の流れや意思決定の手順などのことです。何をインプットにするか、インプットに対してどのようなロジックでアウトプットを生み出すか、そこには人それぞれの思考パターンが存在します。「帰納法的アプローチ」「MECE(重複なく漏れなく)」「数値主義」などがこれに当たります。
今回はここまでです。
次回は、これら「6つの視点」を使って共感を生む方法について説明します。
ご期待ください。
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