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数字はまだゼロ。それでも“出した”という話

Kindleのレポート画面を開く。
売上、0円。
これが、2026年7月の私の現在地だ。


私は熊本で建築設備業をやっている、51歳の社長だ。
このnoteは第5回になる。……のだが、先に正直に書いておく。前回の第4回から、7週間空いた。
止まっていた。
理由は、正直たいしたものじゃない。
noteと、会社のインスタを一度止めて、個人のインスタの準備と運用にまわしていた。
アカウントだけはずっと前から持っていて、一度も使ったことがなかったやつだ。
noteや電子書籍とちゃんと線をつなぐために、まずはそっちを優先していた。
ただ、何もしていなかったわけでもない。
その7週間のあいだに、Kindleの本を2冊、出した。


1冊目は、文章の本。
『五十一歳、建築設備会社の社長がAIで会社をハックしてみた』
中身は、このnoteで書いてきたことの延長線だ。
技術ゼロ・文系の社長が、AIと会話しながら、月0円で社内ツールを4つ自作した実話。
酒気帯び確認、朝礼の出席、運転日誌、スタッフの健康チャレンジ。
一番力を入れている「積算」にはまだ手こずっている、という話も、そのまま書いた。
そして2冊目が、今回の本題。
同じ実話をマンガに再構成した、『マンガでわかる』版だ。
文章版を出した2日後に申請した。
51歳、人生初のマンガ出版である。


もちろん、私にマンガが描けるわけがない。
描いたのはAIだ。
知人に教えてもらった、AIでマンガを作る仕組みを、自分のWindowsのパソコンで動かした。
文章と進行はClaude Code。作画はもう一つ別のAI。
構成もネームもコマ割りも、仕組みが自動で進めていく。AIが描いたものを別のAIが検品して、直して、また検品する。
じゃあ、人間は何をしたのか。
事実の修正だ。
AIは、話を面白くしようとして、平気で事実を変えてくる。
主人公の名前が「タケシ」になっていた。私は将行だ。
使ったツールが「ChatGPT」になっていた。Claude Codeだ。
「事務員さん」という呼び方になっていた。うちではスタッフと呼ぶ。
先代が「父」になっていた。祖父だ。
一つずつ、全ページ確認して直した。
検索して「タケシ」が0件になったのを確認したときは、さすがに笑った。
マンガを描いたのはAIだ。
でも、この本を「実話」にしたのは、人間の仕事だと思っている。
Kindleの申告欄にも、そのまま正直に書いた。
文章はAIに広範な編集、画像はAI生成に最小限の編集、と。

▲ 実際のマンガ第1章。この絵はAIが描いた。
「熊本生まれ」も「51歳」も、人間が直した“正しい事実”だ。

出すまでのつまずきも、隠さず書いておく。
入稿の途中で「この画像はどのAIで作りましたか」と聞かれて、即答できなかった。
自分で動かした道具のはずなのに、だ。設定ファイルを開いて、ようやく思い出した。
作業が重くなってAIが固まり、一度セッションを畳んで立て直したりもした。
挙げ句、出来上がった原稿ファイルの置き場所を、一瞬見失った。
情けない話だが、これが等身大だ。
時間でいうと、1冊目の文章版は都合5日くらいかかった。
さっき書いた「タケシ→将行」のような事実の修正も、ほとんどこの5日に含まれている。
それに対して、2冊目のマンガ版は1日で出せた。
一度やり方を通してしまえば、あとは速い。
電動工具と同じだ。最初の一本目は、恐る恐るで時間がかかる。
でも一度体が覚えれば、二本目からは手が勝手に動く。
ゼロから自分でマンガを描くことを思えば、どちらにしても比較にならないほど速い。


で、冒頭の数字の話に戻る。
2冊とも、売上はまだゼロだ。
ただ、これは当たり前だとも思っている。
出しただけで、まだ誰にも知らせていないからだ。
建設業で言えば、いい建物が竣工したのに、引き渡しの案内を誰にも出していない状態。
「作った」と「届いた」は、まったく別の仕事だ。
このnoteが、その「届ける」の一歩目になる。
7週間止まった習慣に、もう一度火を入れる意味も込めて。



▲ 実際のKDPレポート。注文は0。ただ既読ページは32——読み放題で、
もう誰かが少し読んでくれているのかもしれない。


『マンガでわかる 五十一歳、建築設備会社の社長がAIで会社をハックしてみた』
Kindleで350円。マンガ版はこちら。
https://www.amazon.co.jp/dp/B0H8NVG459
文章でじっくり読みたい方には、1冊目の文章版もある。
https://www.amazon.co.jp/dp/B0H4H6HGZG
もし誰かが読んでくれたら、そのときレポートの0が、初めて1になる。
その日が来たら、それもまた、正直にここに書く。


(第5回/2026年7月)
ハッシュタグ:#AI #ClaudeCode #建設業 #50代からのAI #Kindle出版 #KDP #AIマンガ #経営者の視点 #note再開



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