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マネージャー崩壊 ~Gallup社"State of the Global Workplace 2025"を読み解く~

アメリカの世界的な調査会社、ギャラップ社の"State of the Global Workplace 2025"が出ています。
タイトルは「Workplace(職場)」ですが、内容は主にエンゲージメントを中心とした調査で、「日本は世界の中でエンゲージメントが低い」というニュースはよく耳にしますが、国によってアンケートに対する回答傾向が異なるので、単純に比較はできない点も多く(日本は低くなりがち)、国別のデータはあくまでも参考として見て頂けば良いと思います。

キー課題は「マネージャー崩壊」とのことで、グラレコ風にまとめるとこんな感じです。

レポートの内容

ここからは内容を少しご紹介します。

1. 世界のエンゲージメントは「悪化」に転じた

・世界の従業員エンゲージメント率:21%(前年比▲2pt)
・過去12年で低下したのは「コロナ禍(2020年)」と「2024年」のみ
・世界経済に与えた損失:4,380億ドルの生産性損失
▶ 特に問題なのは
一般社員ではなく「マネジャー層」のエンゲージメント低下
・マネジャー:30% → 27%(▲3pt)
・若手マネジャー(35歳未満):▲5pt
・女性マネジャー:▲7pt
・一般社員は横ばい(18%)
=崩れているのは“現場のハブ”

2. なぜマネジャーが崩れているのか

近年の組織環境変化:
・コロナ後の大量離職
・採用バブルと急減速
・組織再編の連続
・予算縮小
・AI・DX導入
・柔軟勤務への対応

→経営の要求と社員の期待の“板挟み”になっているのがマネジャー。

Gallupのデータでは、
チームエンゲージメントの70%はマネジャーによって決まる
つまり、
マネジャーの崩壊=組織生産性の崩壊
とも言える。

3. ウェルビーイング(人生満足度)も低下

・世界の「人生がうまくいっている」割合:33%(▲1pt)
・マネジャー層の低下が顕著
・ストレス経験率:40%
・孤独感:22%(増加傾向)
特に
・米国・カナダ
・オーストラリア・NZ
では歴史的な低下。

エンゲージメントと人生満足は強く相関
・エンゲージしている社員の50%が人生も充実
・非エンゲージ層は3分の1のみ

ちなみに東アジアは
・エンゲージメント水準:世界平均より低い(18%前後)
・ストレス水準:世界で最も高い地域の一つ(約48%)
・転職意向:高水準(50%超)
です。

まとめ

  • エンゲージメントの低さが世界的課題である

  • 東アジア、とりわけ日本では、「働いてはいるが、心理的には距離がある」従業員が多い

  • 改善の鍵は、制度よりも日常のマネジメント、対話、フィードバックの質

Gallup社は今回のレポートの結論を
「管理職の役割を再定義する時が来た(The Future of Management)」
としていて、管理職のエンゲージメントこそが、生産性の低下を反転させ、従業員のウェルビーイングを向上させ、数兆ドル規模の経済的ポテンシャルを解放する鍵である、とまとめています。

ATDのカンファレンスでもAIの進展による「仕事の再定義」の必要性が語られていましたし、日本でも「若手がマネージャーになりたがらない」という問題はよく見かけますが、職場全体の活性化のキーは"マネージャー"である(そのマネージャーの支援が必要)、という点は各国共通のトレンドのようです。

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