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自分の星に帰りたい

泣くような要素はないはずのエッセイの一文なのに、涙が出てきた。もうじゅうぶんだ。自分の星に帰りたいよ。

私は、いつか自分の星に帰る日を夢見ている。そこでは誰もが「気が付かない」ばかりか、気がつかなければ気がつかないほど愛されるのだ。言葉はつねに額面通りだから、裏の意味をあれこれ詮索する必要もない。皮肉もレトリックも存在しない。気働きなんかする奴は、変人扱いだ。
そこはきっと、緑したたる美しい星に違いない。

ねにもつタイプ(岸本佐知子)


言語ではないコミュニケーションに馴染めない。
特に、他人と何かを作り上げたり、共同作業をするときには、仕事でもそうではなくても言語が全ての情報伝達であってほしいと思ってしまう。
他人と関わるうえで、非言語コミュニケーションが必要だということは知っているし、できる。できるのだけど、前提として求められるとすごく疲れる。話していないことを勝手に想像されて感じ取られたり、読み取ってほしいというメッセージを受け取ると、途方もない気持ちになる。ぽつーんと距離が空く。

これまでは、自分以外の全員によっていつの間にか作られたルールを押し付けられている気がしていたけど、この文章を読んで「そうか、違う星にいたのか」と思った。星が違うなら仕方ない。1人だけ宇宙人だったんだ。どうりでうまくいかないはずだ。
むしろ、それにしてはうまくやっているじゃないか。他の星で、在来の生き物であるヒトと心を通わせて、お金を稼いで、論文まで書いたし、おいしいものも作れる。コスモレベルでかなり優秀と言ってもいいのでは。


でも、もう疲れちゃった。じゅうぶんよくやったから、この辺で自分の星に帰りたい。
緑豊かな自分の星に戻った時のために、この星に適応しすぎずに過ごすことにしようかな。


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