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占星術の神話は、なぜ日本神話と似ているのか古事記とギリシャ神話に共通する「宇宙の物語」

占星術を学んでいると、必ず神話の世界に触れます。
太陽、月、水星、金星、火星、木星、土星。
それぞれの惑星には神が宿り、象徴として使われてきました。

不思議なことに、西洋の神話で語られるこれらの物語は
日本神話にも驚くほど似ています。
背景も文化も違うのに、登場人物の役割やテーマが重なっていくのです。

今回は、占星術の象徴に関わる「西洋神話」と「日本神話」の
共通点をたどりながら、
人が宇宙をどう理解しようとしてきたのか
その普遍的な構造を読み解いていきます。

1 なぜ世界中の神話は似てしまうのか

最も大きな理由は、古代の人々が同じ空を見上げていたからです。
昼には太陽、夜には月と星が動き、四季は巡り、
作物は育ち、嵐が荒れ、大地は揺れる。
宇宙の仕組みは世界共通です。

だからこそ、文化が違っても
太陽の神は光と秩序
月の神は静けさと浄化
戦いの神は破壊と再生
愛の神は美と繁栄
というように、役割が自然と似ていくのです。

神話は違う国で語られていますが
もとは同じ宇宙をどう読み解くかという試みです。
占星術も、日本神話も、その宇宙観から生まれました。


2 惑星と日本神話の対応

① 太陽神アポロン(ヘリオス)= 天照大神


天照大神 wikiより


アポローン像 wikiより

太陽を象徴する神は、どの文化でも「中心」「秩序」「光」。
アポロン、ヘリオス、そして天照大神。
いずれも世界を照らし、生命を支える存在です。

神話での共通点

  • 光・秩序・生命力の象徴

  • 国(世界)を照らす中心的存在

  • 隠れると世界に危機が訪れる


天照大神が岩戸に隠れると世界が闇に沈むように、
太陽の象徴は自信と創造力と密接に結びつきます。

占星術での応用
太陽の象徴
「個性・生命力・中心性・創造」
→ 天照大神の「岩戸隠れ」は、
天体の「蝕」と思われます。
太陽が凶角を受けたときの「自信喪失・停滞」とも
象徴的に読み解けます。


② 月の神アルテミス(セレーネ)= 月読命


月読命 wikiより


アルテミス
アントン・ラファエル・メングス - Steffi Roettgen, Anton Raphael Mengs 1728-1779, vol. 2: Leben und Wirken (Munich: Hirmer, 2003), plate 48.Scan: James Steakley, パブリック・ドメイン, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=11016152による

共通点

  • 夜、静寂、浄化

  • 心、感情、生命のリズム

  • 女性性の守護

  • 儀式・穢れ・浄化との結びつき

占星術での応用
月の象徴
「感情・無意識・家族・母性」
→ 日本神話でも月読命(つきよみのみこと)は
秩序と浄化の役割を担い
月がハードアスペクトのときの「感情の揺れ」を
神話的に説明できます。

月の満ち欠けは、人の心や体に強く影響します。
西洋ではアルテミスやセレーネ、日本では月読命がその象徴です。

どちらも静かで、感情や休息を司り、浄化をもたらす神。
鑑定では、月は心の弱さだけでなく、深い洞察も表します。


③ 火星 アテナ/アレス = スサノオ



https://www.phantaporta.com/2017/10/blog-post612.html
アテナ


スサノオ wikiより

火星は行動、怒り、突破力を象徴します。
その荒々しさは、アレス以上にスサノオとよく似ています。

破壊的でありながら、災いのあとに新しい秩序をもたらす。
火星が強く出るとトラブルも起きますが
本来は未来を切り開くためのエネルギーです。

④ 金星  アフロディーテ=木花咲耶姫

共通点

  • 美・愛・魅力・豊穣

  • 春・花・の象徴

  • 恋愛・出産・調和の守護

金星の本質は、花が開くような美しさと調和。
アフロディーテも咲耶姫も
恋愛、魅力、豊穣といった華やかな象徴を持っています。

金星が良い位置にあると良縁が結ばれ、
芸術性が高まり、人間関係に優しさという力が宿ります。
それは咲耶姫の「愛情と豊かさ」の力と同じです。

⑤水星 ヘルメス 天稚彦(あめわかひこ)

ギリシャ神話:ヘルメス

  • 神々の伝令

  • 情報・言語・交渉

  • 移動・商売・旅

  • 境界を行き交うトリックスター

  • スピードと軽やかさ

占星術における水星の象徴
言語、思考、学び、情報、通信、移動、商売、器用さ。

水星逆行が「連絡トラブル・交通・機械」などに影響するのは、このヘルメスが象徴の源です。

日本神話での対応神:天稚彦(あめわかひこ)

水星の「情報」「言葉」「使者」「移動」という
性質に最も近いのが 天稚彦。

  • 天と地の間を往復する

  • 神の言葉を伝える使者

  • 情報を扱う

  • 誤報やすれ違いが物語の中心となる(=水星逆行的象徴)

  • コミュニケーションに関する神格として読みやすい

天稚彦は、神の命を地上に伝える「使者」という立場であり、
ヘルメス(水星)の役割とほぼ同じモチーフを持ちます。

水星は境界線(天界/地上、AとB、過去と未来)を素早く移動する星。
天稚彦のエピソードはこの象徴と非常に一致します。

⑥木星 ゼウス 瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)


  • 天界の王

  • 拡大・繁栄・保護・幸運

  • 道を開く力

  • 正義と秩序

占星術における木星の象徴
拡大、成長、発展、祝福、チャンス、精神性、善意。

日本神話で対応する神:瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)

木星の「繁栄」「高みへ広がる」「道を開く」性質に最も近いのは、
天照大神の命を受けて天孫降臨し、国の繁栄の基礎を築いた瓊瓊杵尊。

  • 天から降りて新しい豊穣をもたらす

  • 国を広げ文化を発展させる

  • 恵みと繁栄の象徴

  • 未来へ続く流れを作る

木星=幸運の星
瓊瓊杵尊=豊穣と繁栄をもたらす神

象徴の重なりが非常に強い組み合わせです。

⑦土星 クロノス 伊弉諾尊(いざなぎのみこと)

  • 時間

  • 収穫

  • 制約・枠組み

  • 試練と成熟

  • 父性
    占星術での土星の象徴
    試練、責任、時間、社会的ルール、成熟、結果。

土星は「努力の星」「結果を示す教師」とも呼ばれます。

日本神話で対応する神 伊弉諾尊(いざなぎのみこと)

土星の本質は
時間がもたらす試練、責任、境界、構造
です。

伊弉諾尊は

  • 世界の秩序を作った

  • 黄泉の国との境界を閉じた

  • 淨めの儀式を確立した
    など、「境界」「秩序」「厳しさ」を司る側面があります。

これは土星の象徴と類似します。

特に
「黄泉の国との境界を封じた」
という行為は、
土星=境界・限界・ルール
そのもの。


3 十二星座を日本神話にあてはめる

こちらは私の思う対応なので一般論ではありません。
一つの考え方としてお読みいただければと思います。

牡羊座 建御雷神(タケミカヅチ)

勇気、正面突破、新しい道を切り開く力。
国譲り神話で武神として活躍する
建御雷神(たけみかづち)の象徴が重なります。

牡牛座 大国主命(オオクニヌシノミコト)

豊かさ、現実性、育てる力。
物質的基盤を整える星座であり、
大国主の「国づくり」とよく似ています。

双子座 天稚彦(アメノワカヒコ)

好奇心、情報、軽やかな移動。
天界と地上を行き交う天稚彦の性質に近いものがあります。

蟹座 伊邪那美命(イザナミノミコト)

母性、家庭、守る力。
命を産み出し、家族の原型を作った
伊邪那美の象徴が強く反映されます。

獅子座 天照大神(アマテラスオオミカミ)

太陽、創造性、カリスマ。
自己表現の星座であり
天照大神の「光」のエネルギーそのものです。

乙女座 少名彦(スクナヒコナ)

知恵、分析、治療、調整、細やか、繊細の乙女座。
医療と穀物に関わる少名彦の役割に近い性質を持ちます。

天秤座 市杵島姫(イチキシマヒメ)

美、調和、社交。
芸能や調和を司る市杵島姫は天秤座の優雅さと一致します。

蠍座 黄泉津大神(ヨモツオオカミ)

再生、死からの復活、深い絆。
蠍座の秘められた力は
黄泉津大神(よもつおおかみ)が象徴する「
境界を越える力」と重なります。

射手座 (アメノウズメノミコト)

自由、旅、哲学、芸術性。
岩戸前で舞を踊って天照大神をこの世に取り戻した
天宇受売命の明るさと芸術性は
射手座の高い精神性にぴったりです。

山羊座 大山祇神(オオヤマツミノカミ)

責任、社会性、長期的成果。
地道な努力で大地と海を築いた神と類似を感じます

水瓶座 思兼神(オモイカネノカミ)

創造的な知恵、改革、発明。
岩戸開きでアマテラスを取り戻すための
知恵を絞った思兼神は、水瓶座の革新的な精神そのもの。

魚座  綿津見(ワタツミ)

癒し、境界の溶解、精神世界。
海に象徴される魚座の霊的性質は、
綿津見の神(三神)の世界に近い構造を持ちます。


追記 占星術の神話はギリシャ神話なのか?


占星術の神話=ギリシャ神話

ではあるが「本来はバビロニア起源」

まず結論から言うと

● 現在の星座名や惑星の神名
● 惑星の象徴(愛=金星、戦い=火星など)

これはギリシャ神話の神々をベースにしています。

しかし、占星術そのものが生まれたのは
バビロニア(メソポタミア) です。
ここで重要なのは、

占星術の技法はバビロニアから生まれ
その後、ギリシャ文化が神話の意味づけを与えた

という流れです。


占星術の歴史の簡単まとめ


1 バビロニア(メソポタミア)時代

紀元前2000年頃

  • 星を観測し、出生図の原型を作った

  • 12星座の原型が生まれた

  • 惑星の意味づけはまだ曖昧

  • 「天は神々のメッセージ」と考えられた

占星術の実技(天文観測・ハウス・アスペクトの原型)は
この時代から始まっています。

2 ギリシャ・ヘレニズム時代

紀元前300年以降

  • ギリシャ神話(オリンポスの神々)が惑星に結びつく

  • 現代の占星術の基礎が完成

  • 金星=アフロディーテ

  • 火星=アレス

  • 木星=ゼウス

  • 土星=クロノス
    といった「神話=惑星の象徴体系」が固まる

つまり、現在私たちが読んでいる
「金星は愛」
「火星は戦い」
「木星は幸運」
という象徴はギリシャ神話のキャラクターから来ています。

3 ローマ時代

  • 神々の名前がラテン語化

  • ヴィーナス、マーズ、ジュピターなど現在の惑星名が定着

4 中世〜現代の西洋占星術

  • ギリシャ神話に基づく象徴を土台に広まる

  • 人文主義、心理学と結びつく

  • 現在の「星読み」「サイコロジカルアストロロジー」の基礎が完成


では、なぜ日本神話に似ているのか?

これは文化人類学でも興味深いポイントで、理由は大きく3つあります。

1 天体が世界共通だから

太陽は世界中で生命の源
月は世界中で女性性・リズム
海はカオスと再生
火は破壊と力
という象徴がどの文明にも自然発生します。

2 役割が類型化する

どの神話にも
・創造神
・太陽神
・月の神
・戦いの神
・愛の女神
・海の神
・雷の神
などの定番キャラクターが存在。

ギリシャ神話
→ ゼウス、アポロン、アフロディーテ、アレス、ポセイドン
日本神話
→ 天照大神、月読命、須佐之男命、大国主、木花咲耶姫

似た役割を、異なる文化が生み出しただけです。

3 人間の根源的テーマは同じ

光と闇
死と再生
家族の物語
嫉妬や争い
恋愛や繁栄
こうした「普遍のテーマ」を神話化すると、自然と似通ってきます。


最期までお読みいただきありがとうございました。
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