シングルマザーの資産形成①|自分のお金をかき集めたら1,200万円あった
私は、自分が約1,200万円もの資産を持っていることに、気づいていなかった。
きっかけは、約1,800万円の相続だった。突然舞い込んだ大きなお金をどう守るべきか。それを考えるために自分の全財産を書き出してみたところ、合計額が1,200万円を超えていたのだ。
特別な才能があったわけでも、緻密な計画を立てていたわけでもない。今回は、無意識に1,200万円を貯めていた私が、相続を機に「資産形成」に目覚めるまでの過程を振り返ってみたい。
1,200万円を持っていることを知らなかった
相続したお金をどうするか考えるため、普通預金、定期預金、保険、iDeCo、会社の持株会などを一つずつ確認し、すべて書き出した。
合計は約1,200万円。
「私、こんなに持っていたんだ」
自分でも驚いた。
最初から計画的に貯めてきたわけではない。長年少しずつ残してきたお金が、いろいろな場所に分かれて存在していたのだ。自分の資産なのに、総額を把握できていなかった。
独身時代、特別な節約をしていたわけではない
私は、独身時代に特別な節約をしていたわけではない。欲しいものがあれば買っていたし、我慢ばかりしていたわけでもない。
ただ、家賃やスマホ代、光熱費などの固定費はできるだけ抑えていた。家賃は契約前に値下げ交渉をし、ガス代が高いと感じたときはレンジ調理を取り入れた。スマホも、昔から格安のものを使っていた。
一度見直すと、その後も支出を抑えられる固定費は、できるだけ小さくしておきたかった。
この固定費を抑える意識は、資産形成を始めてからも、私の基本になった。特別に意識していたわけではないが、無意識のうちに「毎月出ていくお金を小さくする」ことが習慣になっていたのだと思う。
会社員をしながらアルバイトをしていた
私は会社員として働きながら、独身時代を中心に、家庭教師、コンパニオン、居酒屋、家事代行、日雇いのバイトなど、さまざまなアルバイトをしてきた。
当時は、「お金を増やすには、自分が働くしかない」と思っていたのだと思う。空いている時間があれば働き、会社員の給料で生活し、アルバイト代はできるだけ使わずに残していた。
アルバイトをすることは、資産形成初期の入金力にも関わってくる。投資を始めたばかりの時期は、運用益よりも元本の大きさが資産形成に与える影響が大きい。だからこそ、元本を作ることが重要だった。
私は、またしても無意識のうちに、元本を捻出できていたのだと思う。
この記事を書きながら気づいた。私はもともと、資産形成に向いている部分があったのかもしれない。
ただし、資産全体を把握し、まとめて管理することは苦手だった。
基本は、入ってきたお金を先に残す
私がしてきたことは、とても地味だった。
給料やアルバイト代が入ったら、使う前に貯金へ回す。生活費を使って残ったお金を貯金するのではなく、先に残せるお金を取り分け、残ったお金で生活する。
特にアルバイト代は、生活費に回さず、できるだけ貯金していた。
一度に大きなお金を貯めたわけではない。固定費を抑えながらも、欲しいものは買っていた。そのうえで収入を増やし、入ってきたお金の一部を残す。その繰り返しが、資産形成の土台になった。
会社の持株会にも毎月積み立てていた
資産の中には、会社の持株会で毎月積み立てていたお金も含まれていた。
給料から一定額が自動的に引き落とされるため、積み立てている感覚はそれほど強くなかったが、少額でも続けていると、時間とともにまとまった金額になる。
一方で、勤務先の株式に資産が偏ることや、株価が変動することもある。会社の奨励金や売却ルールなども含め、仕組みを確認しておく必要がある。
私の場合は、毎月の積立を続けていたことも、資産を確認したときに約1,200万円になっていた理由の一つだった。
たくさん働くことを勧めたいわけではない
私は19年間、会社員として働いた。独身時代は仕事をしながらアルバイトをし、その後は家事や子育てもあり、収入を増やすために自分の時間と体力を使い続ける働き方でもあった。
自分で貯めた1,200万円は誇りに思っている。一方で、もっと効率よくお金について学び、管理する方法もあったのではないかと思う。
だから、読んでくれた人に同じ量のアルバイトをしてほしいわけではない。真似してほしいのは「たくさん働くこと」ではなく、収入が増えたときに、その一部を使わずに残すことだ。
金額が小さくても、先に残す仕組みを作れば、少しずつ積み上がっていく。
外貨建て生命保険に加入していた
約1,200万円の中には、外貨建て生命保険も含まれていた。
私は、お金の知識がほとんどないまま、勧められるままに加入していた。資産を見直したとき、その保険が米国債で運用され、利回りが約3%であることに初めて気づいた。
説明書を読んでみても手数料について明記されていなかったことと、「自分で運用した方が増やせるのではないか」と考え、10年満期の保険を加入から5年ほどで解約した。途中解約だったため元本割れしたが、この判断は間違っていなかったと思っている。
元本割れを恐れていたら、仕組みを十分に理解していない商品を、さらに5年間持ち続けることになっていたからだ。
更に医療保険にも2つ加入していたので、月額が高い方を解約し、最終的に掛け捨ての医療保険のみを残した。
もちろん、途中解約がすべての人にとって正解ではない。契約内容や解約返戻金、保障の必要性は人によって異なる。
私にとっては、人に勧められた商品をそのまま持つのではなく、自分で調べて判断するようになる転機だった。
会社の持株会と定期預金も見直した
生命保険を解約したあと、会社の持株会の積立もやめた。会社の株よりも、投資信託を買いたいと思ったからだ。
定期預金も解約した。元本割れしない安心感はあったが、預金として置いておくだけではお金は増えにくいと考えるようになった。
保険、持株会、定期預金を見直し、投資に回せるお金をかき集めた。
きっかけは、3年ぶりに開いたiDeCoの口座だった
投資にお金を回してみようと思ったきっかけは、iDeCoの口座だった。
私は、iDeCoをほとんど確認していなかった。おそらく3年ぶりに口座を開くと、入金額より評価額が倍に増えていた。
毎月12,000円の積立なので、大きな金額ではない。それでも、ただ積立てていただけで、時間が経つことでお金が増えていたことに驚いた。
「これに全振りしたら、めちゃくちゃ増えるのでは?」
そう思った。
もちろん、投資は必ず増えるものではなく、価格が下がったり元本割れしたりする可能性もある。それでも、iDeCoの残高を見たことで、預金以外の方法でお金を育てることを意識するようになった。
それまで、お金を増やすには自分が働くしかないと思っていた。けれど、iDeCoをきっかけに、お金にも働いてもらうという考え方を知った。
この経験が、外貨建て保険や持株会、定期預金を見直すきっかけになった。
相続した1,800万円を「自分のお金」と思えなかった
私が本格的にお金について勉強し始めたきっかけは、約1,800万円を相続したことだった。
そのお金を自由に使える臨時収入とは思えなかった。
「これは自分のお金ではない」
「できれば減らさず、いつか子どもへ渡したい」
そう考えた。子どもの学費も貯めたかった。
銀行口座に置いたままなら、金額そのものは大きく減らない。けれど、物価が上がれば、お金の価値は少しずつ下がっていく。
どうすれば、このお金を守りながら将来へ引き継げるのか。そう考え始めたことが、資産形成の出発点になった。
自力で貯めた1,200万円と、相続した1,800万円
自分で貯めた約1,200万円と、相続した約1,800万円を合わせると、約3,000万円になる。この金額が、私が本格的な資産運用を始めたときの元本になった。
当時の私は36歳だったが、最初から投資に詳しかったわけではない。お金を増やす方法は、自分の時間を使って働くことしか知らなかった。
その後、iDeCoの残高が増えていたことに驚き、投資に興味を持った。外貨建て保険、会社の持株会、定期預金を一つずつ見直し、投資に回せるお金を集めた。
最初に考えたのは投資だけではない。子どもの学費を準備し、相続したお金を減らさないために、まず家計を見直そうと思った。
YouTubeで節約について発信している人を探すうちにFIREという生き方を知り、そこから本格的な資産形成が始まった。
まずは、自分のお金を全部書き出してみる
これから資産形成を始めたい人が最初にすることは、投資商品を買うことではないと思う。
まずは、自分名義のお金がどこにいくらあるのかを確認する。
例えば、次のようなものだ。
・普通預金
・定期預金
・証券口座
・iDeCo
・貯蓄型や外貨建ての保険
・勤務先の財形貯蓄や持株会
・給与から毎月積み立てているお金
・手元にある現金
・住宅ローンなどの借入金
資産だけでなく、借入金も一緒に確認する。
私自身、すべてのお金を確認するまで、約1,200万円あることを知らなかった。人によっては、思っていたより貯まっているかもしれないし、反対に使っていることに気づくかもしれない。
どちらであっても、まず現在地を知ることが大切だと思う。
資産形成は、投資を始める前から始まっていた
私は、相続をきっかけに資産運用を始めた。けれど、その元本になった約1,200万円は、投資を知る前から積み上げてきたお金だった。
当時は、これを「資産形成」だとは思っていなかった。それでも振り返ると、私の資産形成は投資を始めた日ではなく、最初に収入の一部を残した日から始まっていたのだと思う。
一方で、資産全体をまとめて管理することは苦手だった。普通預金、定期預金、保険、iDeCo、持株会などにお金が分かれ、自分がいくら持っているのかを把握できていなかった。
けれど、今は資産や家計をまとめて確認できる便利なアプリがある。私はマネーフォワードに登録し、複数の口座や金融商品を一つにまとめて見られるようにした。
苦手だったトータル管理を、アプリに補ってもらえるようになったのだ。自分の感覚だけで管理するのではなく、数字を一覧で確認できるようになったことで、資産全体の状況を把握しやすくなった。
真似してほしいのは、1,200万円という金額ではない。
自分のお金をすべて確認し、どこにいくらあるのかを把握すること。収入が増えたときも、増えた分をすべて使わず、残すこと。そして、入ってきたお金が残る仕組みを作ることだ。
投資をする場合も、仕組みやリスクを理解し、生活に必要なお金まで無理に回さないことが大切だと思う。
次の記事では、相続したお金を減らしたくなかった私が、実際にどのような順番で資産形成を始めたのかを書く。
30万円の投資スクール、YouTubeと本での勉強、マネーフォワードへの登録、固定費と住居費の見直し、ポイ活、せどりへの挑戦。私が実際に進めた順番を、具体的にまとめる。
※この記事は、私自身の経験を書いたものです。特定の保険の解約や金融商品の購入を勧めるものではありません。保険や投資、持株会については、契約内容や勤務先の制度、生活状況を確認したうえで、ご自身の判断で行ってください。
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