虹を渡れないユニコーン 🌈🦄
空の上に、たくさんの島が浮かぶ国がありました。
その国には、一匹のユニコーンが暮らしていました。
ユニコーンは、虹の向こうにあるお城へ行くことを夢見ていました。
けれど、ひとつだけ困ったことがありました。
その子は、虹を渡ることができなかったのです。
何度走っても、虹に足を乗せた瞬間、
ふわりと地面へ戻されてしまいます。
「どうして僕だけ……」
ある夕暮れ、ユニコーンは丘の端で、ひとりうつむいていました。
すると、空から小さな花びらが一枚、舞い落ちてきました。
花びらは風に乗って、虹の向こうへ飛んでいきます。
ユニコーンは、それをじっと見つめました。
そして、気づいたのです。
「虹を渡れなくても、虹の向こうへ行く方法はあるんだ」
ユニコーンは翼を持っていません。
魔法で飛ぶこともできません。
それでも、風を追いかけることならできました。
花びらが飛んでいった方向へ走ると、
そこには小さな浮島がありました。
その島から島へ。
また、その先の島へ。
少しずつ進んでいくと――
いつの間にか、虹の向こうのお城へ辿り着いていました。
ユニコーンは振り返って、遠くの虹を眺めました。
「渡れなくても、大丈夫だったんだ」
できないことがひとつあっても、
道がひとつ消えるわけじゃない。
その日からユニコーンは、
自分だけの道を探すことにしました。
そして空の国では、今でもこう言われています。
「虹を渡れないユニコーンは、誰よりも遠くまで旅をした」と。🌈✨
片桐みかんさんのこちらのお題に参加させていただきました👇️✨️
