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持続可能なマリン・エコラベル・ジャパン(東町漁業協同組合)

毎月ご紹介している「認証事業者からのご報告」は、MELニュース創刊から2年後の2020年4月に始まりました。
約6年が経ち一巡したこともあり、26年8月の第101号からは新企画(MEL審査員からのご報告)に移りました。
そこで、今月からは過去のMELニュースの中からご紹介していきたいと思います!

8月は、GSSI承認後のMEL認証取得第一陣となりました東町漁業協同組合(鹿児島県)からの寄稿をご紹介します。
2020年10月に寄稿いただきました。
東町漁協さんは、ご存じの方も多いと思いますが、日本最大のブリ養殖事業者であり、「鰤王」ブランドで世界に向け積極的に販売しておられます。

「持続可能なマリン・エコラベル・ジャパン」

東町漁業協同組合 代表理事組合長 長元 信男

日本の水産業界を取り巻く環境は、本来であれば一次産業の漁業を生業としている漁業者で成り立つものですが、水産大国である日本の現状は50年前と比較しても大きく変わろうとしています。国内消費量も海外とは反比例して減少傾向が続いており、漁業の後継者不足が深刻化した上に、漁獲不良で同じように減少しているのが現状です。近年のサンマ漁獲を例にとっても、益々天然資源の不安定さが浮き彫りになっています。世界的な資源保護制度TACなどで、数字を明確にする取り組みには賛同できるのですが、予測不能な自然界相手では、もっと柔軟な対応で打開策を考えていくことが求められます。
そのような中、世界的にも獲る漁業から育てる漁業への取り組みが盛んになってきています。大手水産企業の参入も旺盛であり、大規模で多種多様な魚種の育成に乗り出しています。

鰤王のポスター

東町漁協も2019年2月に国内最初のMEL養殖認証を取得、国内外への販路拡大の糧になるように取り組んできました。当初は、様々なセミナーや海外展示会への参加を行い日本のマリン・エコラベル・ジャパンの認知度向上に期待をしました。既にASC・MSCが世界的な持続可能性を追求して水産資源の保護を前面に掲げ、CoC認証を基に流通すべてにおいてのルール作りを行ってきました。国内水産業界においてもASC・MSC認証取得された企業もありますが(東町漁協も2019年6月ASC認証取得)、日本固有の養殖形態との隔たりがハードルとなり、思うように進まなかったことを思い出します。
周囲を海に囲まれた水産大国日本のマリン・エコラベル認証の存在は、日本を代表する認証として広く世界へ知られることが大事です。日本が誇る世界トップクラスの「食の安心」・「品質の高さ」を持っている水産物供給の柱となってほしいと願います。試金石として東京オリンピックを一つの目標と定めて、認証の機運は全国的に広がりを見せました。
1年間延期されましたが、機運が再燃することが望まれます。また9月に開催された東京シーフードショーでの出展品目を見ても多種にわたる水産物陳列に関係者の努力が見て取れます。

2020年9月開催 東京シーフードショーでの展示の様子

今後の課題として、産地・流通・消費の現場から聞こえてくる「認知度」、それぞれの立場で他人任せではなく、自分たちが取得したマリン・エコラベル認証を、「認証ありき」で済ませないよう大いに利用して、持続可能な水産業を目指していくことが水産の未来です。
最後に余談ですが、世界中で「人・社会・環境」の持続可能な発展を目し
た取り組みが進められ、2020年ノーベル平和賞にWFP=世界食糧計画が選
ばれました。持続可能な人道支援が評価されたと聞いています。
貧困に苦しむ途上国において食糧不足が深刻なうえに新型コロナウイルスがさらに状況を悪化させている中で、WFPピーズリー事務局長は、「ワクチンができるまで、最善のワクチンは食べ物だ」と訴えています。持続可能性について、あらためて考える気持ちになった一幕でした。


<参考写真>

東町漁協 養殖場                  鰤王


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