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<廃線ウォーク>碓氷峠の急勾配を歩いて体験

7月3連休の中日、参議院選挙は期日前投票で済ませて、碓氷峠の廃線ウォークへ参加してきました。


北陸新幹線(当初は長野新幹線)が開通するまで上野から長野方面へ向かう信越本線の列車は、横川駅ー軽井沢駅間が急勾配のため専用の機関車EF63を増結して碓氷峠を上り下りしていました。

当時、父の勤務先の保養所が軽井沢にあり小中学生の頃は毎年のように碓氷峠を通っていたので、思い出のルートでもあります。

その前にGV・SLぐんま横川号に乗車

今回参加した廃線ウォークは横川から軽井沢へ向かう下り線のコース。
(実際には高低差550mを上るコースなのでややこしいですけど)
自宅から横川駅までは普通列車を乗り継いで向かうことにしました。
道中の高崎駅から横川駅までSLの臨時列車があるらしいと知って、前日ネットで空席を調べたところ満席。
当日、高崎線の車内でダメ元で調べたところ少しだけ空きが出たようで、しっかり指定席を確保して高崎駅へ着きました。

列車名にあるGVって何のこと?というわけで車内で調べてみると、GV-E197系という砕石輸送や回送車両の牽引用の気動車とのこと。
電気機関車やディーゼル機関車が次々廃車となり、その代わりにSLを牽引できるよう専用編成を用意したそうです。

GV-E197系を先頭に横川へ向かいます

GVデビューは前日となる3連休初日。ところがトラブルで途中で運休になったそう。この日は仕切り直しだったようでSLもD51からC61に交替していました。

高崎駅ホーム。人が多くてこれが限界

高崎駅のホームはカメラを構えた鉄道ファンでいっぱい。入線のアナウンスと共に入ってきたのはオレンジ色のGVを先頭にした編成でSLは最後尾。
横川駅には転車台がないため、横川駅から高崎駅へ向かう列車がSL先頭となります。

ドアはバス扉のように車内側へ折りたたむタイプ

客車は懐かしの12系が3両。冷房が必要ない時期は旧型客車が連結されるそうです。
発車時刻となりGVの牽引で出発。SLからは汽笛も。発着時の連結器起因によるショックも昔のまま。
横川駅まで約1時間かけてゆっくりと進みますが、この日は何事もなく横川駅に無事到着しました。

横川駅にて。高崎行はSLが先頭に

日差し直撃、序盤から汗だくに

横川駅で下車するとすぐ隣に碓氷峠鉄道文化むらがあります。

以前、講習を受けて碓氷峠専用の機関車EF63の運転体験を行ったことがありますが、ここへ来るのはそれ以来。

かつては2両セットで列車を補助していました

受付締め切りまで時間がないため、鉄道文化むらを横目に起点となる安中市観光機構へ向かいます。
受付を済ませてからイヤホンガイドの受信機を受け取ります。たまに接触不良で聞こえないのがあるようでスタート前のチェックを忘れずに(私のがそうでした(^_^;

安中市観光機構。奥に受付があります

夏はヤマビルの活動期ということでディート配合の虫除けスプレーと長袖長ズボンが推奨されていましたが、かなりの暑さだったので半袖の参加者も多かったです。※ヤマビルは足元から付くことがほとんど

ガイドの方からコース概要と注意点についての案内。
今回の参加者は40人ほど。私はここから徒歩でスタートしましたが、昼休憩場所となる峠の湯までトロッコ列車で移動してそこから合流することも可能です。

スタート直後、日差しが強いです

トロッコ列車移動組を見送ってから、いよいよ廃線ウォークがスタート。
ここから峠の湯までは信越本線の上り線を整備した歩道「アプトの道」を進みます。このあたりの勾配はそれほど急ではありませんが、見ればはっきりとわかる上り坂です。
しばらくすると上信越道の橋の下をくぐります。クルマでよく通るルートなので下から見上げるのは新鮮。

上信越道

途中、わずかな日影のある場所で休憩しながら1時間ほどで峠の湯へ到着。
峠の釜めしを受け取ってお昼休憩です。廃線ウォーク専用の包装紙と釜の色で中身はいつものお味でした。

特製ラベルの峠の釜めし
中はいつもと同じ美味しさです

線路を歩いて急勾配にトライ

ここから廃線区間へ

休憩が終わるとふだんは立ち入り禁止の廃線区間に入ります。
ここからはヘルメットとライトが必須で私はどちらも持参しましたが、レンタルも可能です(有料)。
線路上がウォーキングコース、基本、線路の間のコンクリート枕木の上を歩くことになり、歩幅が枕木の間隔に固定されてしまいます。
線路上は思いのほかキレイでしたが、ガイドの方によるとボランティアの方々によって定期的に除草されているとのこと。
ありがたい話ですけど、あまりキレイに整備されていると廃線らしくないという声もあるそうで案配が難しいそうです。

勾配を表す標識です

廃線区間に入ってから勾配もグッと急になり線路脇には63パーミル(‰・1000mあたりの勾配)の標識が。
やがて最初の第1トンネルに入ります。出口手前で一旦集合して順番に撮影タイム。誰もいない線路へ向けてシャッターを切ります。

第1トンネル入口
出口で順番に撮影タイム

めがね橋と旧熊ノ平駅

次の第2トンネルは1km超と長め。途中当時の非常電話も残っていて、中間地点では全員が消灯し真っ暗闇を体験します。
これまでの炎天下と違い、トンネル内は自然の冷蔵庫のようで涼しいです。
列車で通過していたときには全く気づきませんでしたが、長いトンネルでは出入口以外はバラスト軌道からスラブ軌道に変わっていて、ここでは線路の外側を歩きます。

ひと目でわかる急勾配!
トンネル内の非常電話
手前はバラスト軌道、奥がスラブ軌道

第2トンネルを出ると橋の上。南側には「アプトの道」を進んだ先にある「めがね橋」と呼ばれるレンガ造りのアーチが見えます。
アーチ橋を渡る観光客の皆さんに手を振ってから先を進みます。

めがね橋

次の第3トンネルも1km近い長さ。出口手前ではビデオ鑑賞があり碓氷峠の歴史や関係者の証言などが紹介されます。
またトンネル出口までの一部区間で信号機や照明が再現されています。

運転士になった気分で信号を確認!

トンネルを出ると旧熊ノ平駅(信号場)。ここはアプト式の旧線と電化された新線との分岐・合流点でもあり、駅付近のみ平坦となっています。
廃線がルートのため途中の飲み物の確保場所も限られてしまいますが、ここでの休憩ではよく冷えた麦茶を用意していただき、とても助かりました。

われわれは真ん中のトンネルを通ってきました

終盤は連続15本のトンネル

ここから軽井沢方面は15本のトンネルが連続(上り線とはトンネル数が異なります)。途中土砂崩れなどで通行できない箇所は上り線のトンネルを経由して進みます。

大雨の影響が何カ所か残っています

これも列車での通過時は気づきませんでしたが、群馬と長野の県境は最後の第18トンネル内でした。残念ながらしなの鉄道の軽井沢駅まではつながっておらず、第18トンネルを抜けた先がゴール。ここから軽井沢駅まで1kmほど歩きますが、トンネル内の涼しさを経験したあとだからか、この日の軽井沢はちっとも涼しくありませんでした。

アプト式時代のレンガ造りの線路跡
第18トンネル内の県境表示

歩き終えて

参加者の皆さんは、鉄道好き、ハイキングや登山好き、廃墟好きなど様々でしたがガイドの方はそれぞれに向けての小ネタや逸話を常に用意されていて、飽きることなくゴールへ向かうことができました。
また、各所で撮影タイムも設定されていたので、「ひっそりと佇む廃線」といった体の写真を皆さん収めることができたと思います。

第18トンネルの出口。少し先がゴール

歩行距離約11km、標高差約550m。
暑い時期にひたすらコンクリート枕木の上を歩くという、体力的には結構ツラいウォーキングでしたが(かかとが結構痛かった)、EF63に押されて列車で上った碓氷峠を徒歩で完走することができて満足でした。

軽井沢から横川へ向かう上り線コース(ルートは下り坂)も設定されていますが、もう一度行くとしたら涼しい時期に同じ下り線コースがいいかな。

峠の湯へ向かう途中にある丸山変電所
横川駅近くのレトロ看板


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