喫茶「室」という新境地

先日初めて「室」に行ったので記したい。

年に数回友達と集まっては昼間からアルコール摂取したりしていたのだけど、今回はノンアルでチル、というテーマの元、複数人で東京駅に集合したのだった。

東京駅にはアルコール摂取場(つまり酒場)以外にもかなりのお店が集中してて、都内で色んなアルコール摂取場集中地域(つまり飲み屋街)を調査・探索しつづけてきた私も「こりゃ東京駅はまったく無下にできませんな」という感想をここ数年強めてきていまして。

北、南への移動も含めると、相当数、相当ジャンルの店が揃ってるので、次はワインにしようとなればすぐあるし、焼き立ての串をとなればそれも叶うというシンプル「最強エリア」でしかないっていう。

しかもやっぱりせっかく色々費やすのだからちゃんとした店が良い。
良い店の条件って「良い街」にないと客層とか店のノリとかがやっぱどこか欠けるというか。
そういう良い店に連続して行きたいとなると、そういう店が集合できる街ってほま都内でもほぼ無い。しかし東京駅を起点とした一帯にはあるっていう。よく考えたら「稀有」すぎ。

んで、毎度みんな時間通りにぴったり集合して意気込みが高い事が伝わってきてこちらもテンションがあがる。
「ノンアルあるけど普通にまあ美味しいビール出す店らしいよ」と友達につげるとへーマスターズドリームっていうんだぁ、とじゃあこの飲み比べにしようかなとか言うので「誰がマスターなんだか..」と適当に言いつつ私も「じゃあこのマスターズなんちゃらで」と注文してしまうのだった。

すぐに合流した別のメンツも「同じので」とさっさと始まってしまうのでした。
そうなるとトークも加速していき、途中で「これじっくり聞かないとダメなエピソードだ」っていうのを聞きつけた時点で「ちょっと一回出ますか」と出る。「次でしっかり聞かないと」と。

んで事前に調べ上げておいたルートに沿って一旦改札内へ。友達がえ、どうするんとか言いかけてる途中で「2時間以内に出ると入場料差戻されっから」と告げ歩みを止めずに地下の美味しいテキーラだのヴェリタスブロイとかいうドイツのノンアル出す店に行くけど、ばり混んでる。

チッ!って言いつつ友達がどうする、と言いかけてる途中で「こっちだから」と踵を返しすぐ近くの「やたら良い音出す渋いカウンターバー風のばりくそうまいビール出す店」へ参るも、パッと見8割混んでて「チッ、こんな人気店だったのかよ..っ」ってなりつつ受付したら「あの席どうしても座りたいな」って所に入れて「やったー!」って。

んで注文して今度こそ珈琲とか飲もーっとと思ったけど「この店ってビール注ぐのがうまいやつがやるらしいよ」って言ったらみんな「それ飲みたいね」というので「じゃあ飲みますか」って全然ノンアル飲まない状態が続く。

あーでもないこーでもない、と留まる事を知らないトークを繰り広げ、次はノンアルかね、とか喋ってたら「やばい!またビール頼んじゃった!」とか友達が言うのでまた飲むことに。

またトークして「そろそろ参りますか」と。
それにしてもあの北口の地下のとここんな店あるんだ、しかもどれもちょっと良さげやん、ってのが思いがけずあって「ここもしっかり掘らないといけないみたいですね」ってなりつつ有楽町へ。

有楽町もなんだかんだ結構くるよねとか話しつつ、最初はみんなでチルしたろうと思って国際フォーラムのカフェに行こうとしたんだけど、雨結構降っててだるいから、ちょこっちで!と方向転換。思えばこれが幸いした。

調べておいた「室」へいよいよ突入するのだけど、友達が一体次はなんなんです?と。こちらです、と入ってすぐに色んな店の看板がおあつらえ向きにあるので、実際「室」かかなり老舗で有名な喫茶店か迷ってたけど室へ。

へー思ったより綺麗なんだねーとか階段で登っていくと「室」が。
しかもいつもの飲み屋と違う佇まいで。
私の脳裏に一軒の店が蘇る。東大近くのパーラーでカレー食って「こういうとこで食べるのってなんか..勝手がよく分からない..!」って思ったあの日。

ひるんで友達に「思ってたよりレベル高いね、ガラスのとこから中見てみる..?」とか言ってたら友達はそういうのまったく何も感じないので(私が勝手に感じすぎてるだけ)、まあ行きましょーって入ってゆくのでついてゆく。
若いスタッフ以外は年季の入ったママさん、マスター、それから厨房のお方。お年を召しているが小綺麗にしていてかなりのプロだなと分かる。

すごいさりげなくだけどこっちの様子をしっかり伺ってる目線を感じたし、だてのこの建物が出来てからやってないですわね..と良い緊張感が出てくる。

窓際の新幹線だかが見れるこういうとこ座ってみたいなってとこに座れてやったーと思いつつ、アイスコーヒー飲もうかなとか思ってて、友達もビール飲みたいだろうからここあるよと言ったけど、
もうこの時点で私はこの「室」に飲み込まれていたのか、いちごアイスフロート(お店の看板メニューらしい)にすることにして、そしたら友達もじゃあこのフロートにしよう、とみんなでフロートに。

結構お客さん入ってて音楽学校行ってそうなかなり真面目で上品そうな女学生たち、白髪でしっかりスーツ着込んでるけど友達同士だろう盛り上がってる人たち、どっかの料理屋やってそうな中年カップル、男女混合で近くで働いてそうなサラリーマンたち、
みんな飲み屋では見かけないタイプでかなり新鮮だった。
盛り上がり方も、飲み屋と同等にみんなわいわい楽しんでて、アルコール無しでもこういう盛り上がり空間あるんだなって。

フロート来て、パッと見、かなり原始の形だ..って思ったけど友達は明るいのでわーーい!とか言ってたら、斜め前で盛り上がりまくってた絵に描いたようなおばさま3人組が、あらわーいですって、ほほほ笑 あらごめんなさい笑 とか声かけてくれて俄然楽しくなって。

その後も客が入れ替わり立ちかわり、結構繁盛してるんだなーとか、喫茶「店」に比べると、なんかこう、休憩所というか、オープンな図書館というか、もっというと大学の食堂みたいな空気だなっていうか。
これが「室」か..と様々な想いが去来して、これまで自分が色々巡ってきた酒場の記憶も相まって「今自分は新しいページを開いたんだ」って気持ちが高まってきて「今日最高!」ってなったのでした。

「室」、どれくらいの数が存在しているか分からないけどまたゆく。

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