【22】ライブレポ】映画的演出と10人の覚悟が交差した夜――日向坂46五期生LIVEで見えた未来の物語
みなさん、こんにちは。
先週行われた日向坂46五期生LIVEの余韻は、
いかがでしょうか。
今回は仕事の都合により現地に赴くことが叶わず、2日目の公演を配信で見守らせていただきました。仕事などでどうしても現地に行けないとき、こうしてリアルタイムで同じ熱量を共有できる配信という選択肢があることの有難さを、改めて心から感じています。
画面越しではありましたが、そこに広範囲にわたって繰り広げられていたのは、五期生10人が日向坂46の未来を力強く引き寄せる最高のパフォーマンスでした。今回はその魅力を、全体の演出と各メンバーの印象的なポイントに分けて振り返っていきたいと思います。
1.LIVE全体の印象:物語へと引き込む“映画”というテーマと日向坂のDNA
今回のLIVEを通して強く感じたのは、明確に”映画”をテーマに掲げた世界観の構築でした。
誰もが知っている有名な映画のオマージュが随所に散りばめられており、「あっ、もしかしてこの作品かな?」と気づくたびにワクワクさせられました(マトリックス、パイレーツ・オブ・カリビアン、ハリー・ポッター、スタンド・バイ・ミー、ミッション:インポッシブル、インディ・ジョーンズ、バック・トゥ・ザ・フューチャー、バットマン、メリー・ポピンズ、ロミオとジュリエット、天使にラブソングを…、メジャーリーグなど)。
中でも演出として特に驚かされたのが、オープニングや『クリフハンガー』の前に見られた『007』のオマージュ、そして『月と星が踊るMidnight』における『スター・ウォーズ』のようなドラマチックな世界観でした。
こうしたストーリー仕立ての演出は、かつての「ひなくり」や「Happy Magical Tour 2024」など、先輩たちが築いてきた“物語として魅せる日向坂46のLIVE”のワクワク感を彷彿とさせました。五期生たちがこれまで客席や画面越しに見つめてきた「大好きな日向坂46のLIVE」を、今度は自分たちの手で創り上げたいという強い想いが伝わってくるようでした。
2.各メンバーの輝きと印象的だった出来事
1.大田 美月(おおた みづき)
ハードなダンスで知られる『ってか』のセンターを務め、バキバキのダンスと華麗なフライングを披露。
彼女のパフォーマンスを一言で表現するなら何かと考え続けていたのですが、フライングでくるくると回る姿を見てピンと来ました。まさにドラゴンクエストの特技にある「ピンクタイフーン」です。旋風を起こすような圧倒的なダンスと、「ピンク先生」と呼ばれる彼女のキャラクターが見事にリンクしていました。
また、五期生全員にお揃いの色違いキーホルダーをプレゼントしたり、片山紗希さんのブログでも語られていたように「落ち込んでいることに気づいてアイスのギフトを送ってくれる」ような配慮ができる人物。LIVE後のブログ(「どんな時も味方でいるよ」)でのメンバーへのコンパクトながら深い愛が詰まったコメントからも、グループの雰囲気を明るく導く「ムードメーカー指揮官」のような頼もしさを感じました。
2.大野 愛実(おおの まなみ)
『恋した魚は空を飛ぶ』や『クリフハンガー』直前の演出で見せた、まるで役が憑依したかのような迫真の演技には鳥肌が立ちました。手榴弾を投げ、銃を構える姿は完全に映画のスクリーンの向こう側の存在のようでした。
そして何より、アンコール最後のスピーチ。おひさま全員の心を揺さぶる言葉の数々に胸が熱くなりました。
「私たち日向坂46五期生は、それぞれがそれぞれの道を歩んでいて、走っていて。時には転んで、それでも何度も立ち上がって。違う景色を見て、違う痛みを知って、一歩一歩の歩幅はみんな違うけれども、でもそのすべての道が、今日この場所に集まったんじゃないかなと思っています。
『好き』を超えるために立ち向かった『新参者』公演から、『好き』を超えた先に広がっていたのは、決して憧れの場所ではなくて、盲目に夢を見れる場所でもなくて。夢を守り続けるために、覚悟が必要な世界でした。
それでも、それでも私は、この世界を選んでよかった、五期生の10人とこの世界で存在できてよかった、心からそう思います。十人十色だった軌跡が、今こうしてひとつの物語になっていて、そしてこの先もずっと、おひさまと日向坂46と、この五期生の10人と、物語を紡いでいけたらいいなと、心から願っています。」
覚悟を持ってこの世界に立ち、10人で歩んでいく決意を語ったこのスピーチから繋がる『ジャーマンアイリス』は、間違いなくこのLIVEのハイライトでした。
3.片山 紗希(かたやま さき)
『好きになるクレッシェンド』と『Dash&Rush』でセンターを務め、完全に「煽り番長」としてのポジションを確立。同期の鶴崎仁香さんも
ブログで触れていた通り、可愛さとカッコよさの振り幅が圧巻でした。
特に配信越しでも『Dash&Rush』の煽りは圧倒的で、思わず音量を下げてしまうほどの凄まじい熱量(笑)。一方で『好きになるクレッシェンド』では、チアリーダー経験を活かした弾ける笑顔と可愛さで観客を応援し、味方につけるパフォーマンスが光っていました。
LIVE後のブログ(「1が10になり100になる」)では全セトリを丁寧に振り返ってくれており、彼女の熱意と誠実さが真っ直ぐに伝わってきました。
4.蔵盛 妃那乃(くらもり ひなの)
『雨が降ったって』のセンター、そしてメジャーリーグ演出での「ピッチャー蔵盛」としての登板が強く印象に残っています。
『雨が降ったって』で見せた繊細かつ華やかな踊りは、彼女ならではのパフォーマンスの強みとして確立された感覚がありました。一方で「ピッチャー蔵盛」のシーン(オーディションで決まったと2日目MCで松尾桜さんが証言)では、姿勢の整った美しいフォームでの投球が実にクールでした。
5.坂井 新奈(さかい にいな)
『月と星が踊るMidnight』のセンターとして、力強い表情とシリアスなパフォーマンスを披露。17thひなた坂46LIVEでの『My fans』に続き、『日向坂で会いましょう』等で見せる普段のふわふわとした雰囲気からは想像もつかないような「カッコよさ」を完璧に極めていました。
2日目のアンコールMCでは、涙を流す佐藤優羽さんの背中や腰をそっとさすり優しく寄り添う姿が見られ、メンバーから「にいたん」と親しまれる理由とその温かさを実感しました。
6.佐藤 優羽(さとう ゆう)
『円周率』と『こんなに好きになっちゃっていいの?』のセンターを担当。おひさまの前で初披露となった『円周率』では、爽やかな青春の風を感じさせ、楽曲の意味をしっかりと咀嚼した表現力を示しました。対照的に『こんなに好きになっちゃっていいの?』では、持ち前の儚気な表情が絶品でした。
2日目のアンコールMCで流した涙からは、このLIVEに懸けてきた想いの強さが伺えました。決して最初から無敵なわけではないけれど、根底にある強い芯を持って壁に立ち向かっていく姿は、まるでジャンプ漫画の主人公のようで、誰もが応援したくなる魅力に溢れています。
7.下田 衣珠季(しもだ いずき)
『My god』と『錆びつかない剣を持て!』でセンターを担当。『錆びつかない剣を持て!』ではダンサーチームとのダンスバトルが盛り込まれ、五期生チームのリーダーとして圧巻の存在感で牽引していました。小柄な体躯からは想像できないほど高く上がる脚とダイナミックな動きに目を奪われます。
17thひなた坂46LIVEでも感じたことですが、彼女は後半になればなるほど歌声とパフォーマンスが力強さを増していきます。その底知れぬ体力とポテンシャルには驚かされるばかりです。
8.高井 俐香(たかい りか)
『一生一度の夏』のセンターや、ユニット曲『SHUWA SHUWA』に出演。弾けるような楽しさと可愛らしさが溢れる高音域の歌声を響かせ、「高い声の高井俐香」としての魅力を存分にアピールしていました。
また、劇中のナレーションでは非常に聞き取りやすく心地よい声をしており、今後はラジオやアナウンスなど、「声」を活かしたソロの仕事での活躍も非常に楽しみになりました。
9.鶴崎 仁香(つるさき にこ)
『どこまでが道なんだ』のセンターを務め、まるで「私が五期生のリーダーです」と胸を張って宣言するかのような堂々としたパフォーマンスを見せてくれました。
さらに際立っていたのが安定したMC力です。2日目のアンコールMCで佐藤優羽さんが言葉に詰まって涙を流した際、決して急かさず温かく言葉を待つ姿勢を取り、会場全体をやさしい空気で包み込みました。大野愛実さんが「言葉の魔術師」と評するのも納得の、細やかな観察眼と包容力を感じました。
10.松尾 桜(まつお さくら)
『空飛ぶ車』『絶対的第六感』『My fans』のセンターという大役を遂行。『空飛ぶ車』ではワイヤー吊りによるフライング演出に挑戦し、かなりの高所にいながらも余裕を感じさせる表情でパフォーマンスを完遂する肝の据わり方に驚かされました。中央ステージでの『My fans』におけるバキバキのダンスも非常にクールでした。
また、MCではピッチャー蔵盛の配役がオーディションで決まった裏話を明かすなど、常に全体を冷静に見渡してトークを回す視野の広さ(周りを見る力)の高さも光っていました。
おわりに
今回の公演は、日向坂46五期生という10人の存在とその覚悟を、全世界へ向けて鮮烈にアピールしたLIVEでした。
誰一人欠けることなく、それぞれの試練や葛藤を乗り越えて同じステージに立ち、ひとつの「映画(物語)」を紡ぎ出した彼女たちの勇姿。画面越しであってもその熱量はダイレクトに伝わり、胸が熱くなりました。十人十色の軌跡が重なり合った今、これから彼女たちがどんな未来を描いていくのか、期待しかありません。
