昔のゲームハードの話でもしようぜ『64、ファミコン、セガサタ、ドリキャス』
押し入れを開けろ。64もファミコンもPS1もサターンもドリキャスも、全部いま来てるぜ
お前の実家の押し入れ、今すぐ開けろ。あの黒いビニール袋の中身、夢のハードが入ってるはずだぜ。
いま令和も終わりが見えてきたこのタイミングで、なぜか俺たちの青春ハードが一斉に息を吹き返してる。64、ファミコン、PS1、セガサターン、ドリームキャスト。全員だ。全員生きてる。誰も引退してない。定年を迎えたはずのおじいちゃんハードたちが、フルパワーで現役復帰してきてるんだ。
しかもロクヨンに至っては、2026年でついに発売30周年だぜ。1996年6月23日デビュー。つまりあの3Dスティックは、社会人でいうと課長クラス。グラグラしてるのに課長。すごくないか。
なんで急に来てるのかって話をするぜ
理由はシンプルだ。まず、もう二度と作られない。工場のラインはとっくに止まってる。世界のロクヨンの総数は、今日この瞬間から増えない。減る一方だ。
次に、海外勢がガチで買いに来てる。日本のレトロゲームは海外から見ると宝の山で、日本国内に転がってたソフトがどんどん海を渡ってる。旅行のついでに秋葉原で箱いっぱい買って帰る。あれ、観光じゃなくて採掘だからな。
そして極めつけが「完品」の希少性だ。箱、説明書、内箱の白いやつ。あの白いやつ、全人類が捨てただろ。俺も捨てた。あれが今、値段の半分を背負ってる。過去の俺、頼むから捨てないでくれ。
ちなみに海外のオークションでは、未開封のスーパーマリオ64が億単位で落札されたなんて記録もある。マリオ、走ってないのに稼いでる。動いてないのが一番強いって、それもうマリオじゃなくて不動産だぜ。
ロクヨン、いまだに友達を呼べる化け物
64のすごさは、コントローラーが最初から4本挿さるところだ。1996年の時点で「今日みんな来るよな?」って前提でハードを設計してる。強気すぎるだろ。
そして例の3本目の手を要求してくる持ち方な。真ん中のグリップを握った瞬間、人類は進化を諦めた。あれを違和感なく持てた俺たちは、たぶん一種の適応だったんだと思う。
64はソフトも化け物揃いだぜ。マリオ64で3Dの操作を発明し、時のオカリナで冒険を発明し、スマブラとマリオカートで友情を破壊した。今も続いてるシリーズの原点が、だいたいここに詰まってる。30年前のハードが、いまだに現行タイトルの親戚として生きてるんだ。
ファミコン、フーフー文化の生みの親
ファミコンはもう文化財だぜ。あの四角い箱に、日本のゲームの全部の始まりが入ってる。
そして俺たちは全員、カセットの端子にフーフー息を吹きかけた。あれ、実は良くないって後から知って全員が静かにショックを受けたやつだ。良くないと知った今でも、たぶんお前は吹く。俺も吹く。あれは技術じゃなくて儀式だからな。
斜めに挿す、ちょっと浮かせる、上から軽く叩く。あの三大奥義を体得してる世代、いま冷静に考えると民間療法の達人だぜ。
PS1とサターン、ディスクで殴り合ってた時代
そしてPS1だ。ディスクを入れた瞬間のあの起動音、聞いた瞬間に脳の奥がゾワッとするだろ。あれ完全に条件反射だ。パブロフの犬と同じ理屈で、俺たちはあの音で正座する。
読み込まなくなったら本体を逆さにする、あの謎の裏技も忘れられない。物理法則に喧嘩を売ってたけど、なぜか動いた。ゲーム機に対して重力で交渉するの、今考えると相当ワイルドだぜ。
そのPS1と真正面から殴り合ってたのがセガサターンだ。あの時代、64とPS1とサターンの三つ巴で、どの陣営からもミリオンが出てた。一強じゃなかったんだ。全員が本気で、全員に居場所があった。あんな豊かな戦国時代、二度と来ないかもしれないぜ。
サターンのコントローラーの十字キー、あれだけは今でも世界最強だと思ってる。あの丸みは技術じゃなくて愛だ。
ドリームキャスト、20世紀から未来に行きすぎた男
そしてドリキャスだぜ。1998年のハードなのに、電話回線でネットに繋いでオンライン対戦をやろうとしてた。早すぎたんだ。学級委員が卒業式の答辞で仮想通貨の話を始めるくらい早すぎた。
コントローラーに液晶の小さいやつを挿して、それ自体が携帯ゲーム機になるあの発想も未来すぎた。今のスマホ連携を1998年にやってたんだぜ。ドリキャス、お前は正しかった。時代がお前に追いついてなかっただけだ。
だからこそ今、ドリキャスは信者の熱量が異常だ。売れた台数じゃなくて、愛された濃度で語られるハードって、そうそうない。
『思い出は劣化しないが箱は劣化する』
ここまで読んで気づいたと思うけど、レトロゲームが来てる理由は値段だけじゃないぜ。あの頃のハードは全員が全力で殴り合ってて、そのぶん一台ずつに性格があった。カートリッジにこだわる奴、ディスクに賭けた奴、ネットに突っ走った奴。全員クセが強い。だから30年経っても語れるんだ。
そして現実的な話をするなら、押し入れの段ボールは今日も静かにダメージを食らってる。湿気、日焼け、猫。箱と説明書が残ってるかどうかで話が変わる世界だから、まずは状態を確認して、湿気の少ない場所に移すだけでも意味があるぜ。
売るにしろ、繋いで遊ぶにしろ、まずは開けろ。開けた瞬間に、たぶんあのフーフーの記憶が全部戻ってくる。
さて、お前の押し入れに眠ってる一台目は、どのハードだ?
