ベランダに来る宇宙人⑥「雨粒」
「コノホシガ ナイテイマス」
そう言って、宇宙人は雨の中で空を見上げていた。
女の人は、その姿を静かに見つめた。
「深いことを言うんだね」
雨に濡れた宇宙人は涙を流しているように見えた。
「君も泣いてるみたいだよ」
雨の粒が大きくなっていった。
「ワタシハ ナイテイマセン」
「そうだけど。泣いてるみたいだねって言ってるの。君が良いこと言うからさ、感動したんだよ」
「ソウデスカ テレビト オナジデスネ」
「ああ、親子の再会のシーンね」
「コノホシト アメノ サイカイデス」
「ねえ、今夜はどうしたの? 詩人になったの?」
雨足が強くなってきた。
風も強くなり、雨が部屋の中に届きそうだった。
🌧️🌧️🌧️
「そろそろ入って」
「ドウシテデスカ」
「びしょびしょだからだよ」
「ワタシハ ヘイキデス」
「窓、閉めちゃうよ? 雨が入ってくるから」
「ハイリマス」
宇宙人は部屋に入ろうとした。
「あ、待って待って。部屋が濡れちゃう」
女の人は慌ててタオルを取りに行った。
ニャオーン
猫が窓際に立った。
宇宙人はベランダに立ち尽くした。
👽🪟😾
「はい、これで拭いて」
女の人はタオルを渡した。
「コレハ ナンデスカ」
「タオルだよ」
「タオル?」
「そう。濡れた体を拭くために…… ああ、もういいよ。じっとしてて」
女の人は宇宙人からタオルを取り上げ、体を拭いた。
👽✨✨
「なんだか綺麗になったね😶」
「ニャオーン🐱」
静かに、いや少し賑やかに、今夜も時が流れていく⏰
👽🥲😿
