022 妻は夫をいたわりて
少し前の話。
1人で吉野家に行って来た。
アタマの大盛りに味噌汁・サラダ・生卵を付けると1000円を超えてしまう。
牛丼食って1000円超える日が来てしまったか…
しかし相変わらず美味いもんな。
食べ終えて店を出たタイミングで仕事の電話が掛かって来たので、入り口前で話してたら、食べ終わった老夫婦が出て来た。

80代も半ば過ぎと思われるお爺さんは片手に杖を持ち、反対側をお婆さんが支えているのだが、何だか危なっかしい。
カタツムリぐらいの速度で半歩半歩と足を前に出すのだが、表情も虚ろだし
自分の足元さえ見ていない不安定さ。
もしよろけて転びそうになっても、恐らくあのお婆さんでは支え切れまい…
ウチの父親もそうだったが、年寄りは転んで骨折するとそこから一気に弱って行く。
しかし、そんな大変な想いをしてまでお爺さんは牛丼を食べたかったのだな。
それだけの魅力が吉野家にはある。
そして大変と解っていても、その気持ちに答えるべく寄り添って支えるお婆さんの献身。
僕は電話しながらも、何かあったら助けられるように一応、目を配っていたが、割と近くの軽四にたどり着いて鍵を開けるのが見えたのでホッとした次の瞬間、
お婆さんは全体重を乗せる感じでお爺さんを乱暴に運転席に押し込んだ。

「いや、そのジジイに運転させるんかいっ!」
お婆さんが助手席に乗り込むと、お爺さんはエンジンを掛け、片側2車線でビュンビュン車の行き交う国道に、時速20kmほどでヨロヨロと出て行った。

…何て迷惑なドライバー、というのもあるけど、そんな運転の爺さんに命を預けて助手席に座る婆さんも相当、感覚が麻痺しとるな。
てか、もう免許返そうよ〜!
あと思った…
