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「頑張る」より「整える」|白露から始める心と身体の衣替え


こんにちは。
葉月けいです。

朝、窓を開けたときに、ふと「少し空気が変わったな」と感じることはありませんか。

日中はまだ暑さが残っています。
冷房も手放せないし、冷たい飲み物がおいしい日もあります。

それでも、朝夕の風に、ほんの少し秋の気配を感じるようになりました。

空の色が少し高く見えたり、夕暮れが早くなったり。

道端の草や木々にも、夏とは違う表情が見えてきます。

季節は、ある日突然「今日から秋です」と変わるわけではないのですね。

気づかないほど小さな変化を重ねながら、少しずつ次の季節へ向かっていきます。

昨日、9月7日に二十四節気の「白露(はくろ)」を迎えました。

「白露」は、1年を24の季節に分けた「二十四節気」のひとつです。

二十四節気は、太陽の動きをもとに、一年の季節の移り変わりを表したもの。

立春、春分、夏至、秋分、冬至など、私たちにも馴染みのある言葉も二十四節気です。

白露は、秋分のひとつ前にあたり、暑さが少しずつ和らぎ、秋の気配が深まっていく頃。

まだ日中は暑さが残っていても、朝夕の風や空の色に、少しずつ秋を感じ始める。

そんな季節の変わり目を、昔の人は「白露」という美しい言葉で表したのですね。

「白露」という言葉を知ったとき、私はなんだか素敵な名前だなと思いました。

夏の暑さが少しずつ和らぎ、秋へ向かっていくこの時期。

実は、私たちの身体も心も、季節と一緒に少しずつ変化しているのかもしれません。

夏の疲れが残っている。
朝までぐっすり眠れない。
以前より疲れが抜けにくくなった。
なんとなく気持ちが落ち着かない。
病気というほどではないけれど、なんとなく調子が出ない。

そんな小さな変化を感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

特に50代を過ぎると、若い頃と同じように頑張っているのに、身体がついてこないと感じることがあります。

私にも最近、そんな日が何度かありました。

寝ても疲れが取れなかったり、なんとなく身体が重かったり。

無理をしたつもりはないのに、なぜか気持ちがどんよりする。

そんなとき、私たちはつい、

「もっと体力をつけなきゃ」
「ちゃんとしなきゃ」
「まだまだ頑張らなきゃ」

と思ってしまいます。

でも、もしかすると今必要なのは、さらに頑張ることではなく、季節の変化に合わせて、自分自身を少し調整してあげることなのかもしれません。

白露は、そんなことを思い出させてくれる季節です。

夏の疲れを少しずつ手放して、秋を迎える準備をする。

身体だけではなく、心も一緒に。

今回は、白露の頃だからこそ意識したい、50代からの「心と身体の整え方」について考えてみたいと思います。

「頑張る」より「整える」


季節が変わるときには、衣替えをします。

半袖ばかりだったクローゼットに、薄手の長袖を少しずつ加えていく。

布団も、夏用のものから、少しだけ温かいものへ。

季節に合わせて、暮らしを少しずつ変えていきます。

身体も同じなのかもしれません。

夏と同じ生活をそのまま続けるのではなく、その日の気温や体調に合わせて、少しずつ調整していく。

それが、白露の頃の「整える」ということなのではないでしょうか。

特別なことを始めなくてもいいのです。

むしろ、この年代になったら、身体に「もっと頑張って」と言うより、

「今日はどう?」

と聞いてあげるほうが大切なのかもしれません。

朝晩の「冷え」に気づいてあげる


白露の頃は、昼間はまだ暑いのに、朝晩になると少しひんやりすることがあります。

ここで難しいのが、身体の感覚です。

「まだ暑いから大丈夫」と思っていたら、夕方になって身体が冷えていたりします。

冷房の効いた部屋で長時間過ごしたり、冷たい飲み物を続けていたりすると、思っている以上に身体が冷えていることもあります。

だから、この時期は「冷やさないように頑張る」というより、

冷えていることに気づく。

それだけでも十分だと思います。

朝起きたときに、

「今日は少し涼しいな」

と感じたら、薄手の羽織りものを一枚用意する。

夜、身体が冷えていると感じたら、温かい飲み物を選んでみる。

お味噌汁やスープなど、温かいものを一品食卓に加えてみる。

そんな小さな調整でいいのです。

身体は、私たちが思っている以上に正直です。

「寒いよ」
「疲れたよ」
「少し休みたいよ」

と、ちゃんとサインを出してくれています。

50代を過ぎたら、その声を無視しないことも、自分を大切にすることのひとつなのだと思います。

夏の疲れを「取り返そう」としない


もうひとつ、この時期に大切にしたいのが、夏の疲れです。

暑い季節を乗り切ったのですから、疲れていて当たり前です。

それなのに、

「秋になったから、そろそろ元気を出さなくちゃ」

と思ってしまうことがあります。

家のこともしたい。
仕事も頑張りたい。
趣味も楽しみたい。
運動もしなければ。

あれもこれもと予定を詰め込んでしまう。

でも、夏の疲れは、秋になったからといってすぐに消えてくれるわけではありません。

だから私は、白露の頃は、

「元気を取り戻す」より「疲れをこれ以上ためない」

くらいでいいのではないかと思っています。

いつもより少し早く寝る。

予定をひとつ減らす。

疲れている日は、家事を少し手抜きする。

「今日はここまで」と区切る。

それだけでもいいのです。

若い頃は、疲れていても気合いで乗り切ることができました。

でも、これからは「頑張れる自分」だけを大切にするのではなく、

「休める自分」も大切にしていきたい、と思います。

心にも「衣替え」が必要なのかもしれません


衣替えをするとき、私たちは夏の服を全部捨てるわけではありません。

まだ着るものは残しておき、今の季節に必要なものを取り出します。

心も、そんなふうに整理できたらいいのかもしれません。

50代、60代になると、これまでの人生で身につけてきた「こうあるべき」がたくさんあります。

家族のために頑張ること。

人に迷惑をかけないこと。

何でも自分でできるようにしておくこと。

頼まれたら断らないこと。

周りに合わせること。

もちろん、それらに助けられてきたこともたくさんあります。

でも、今の自分にはもう必要のない「こうあるべき」も、少しずつ出てきているのではないでしょうか。

そんなものを見つけたら、

「これはもう、手放してもいいかな」

と考えてみる。

心にも、衣替えがあっていいのだと思います。

「やらないこと」をひとつ決めてみる


何か新しいことを始めようとするとき、私たちは「何をするか」を考えます。

でも、白露の頃には、反対に、

「何をやめるか」

を考えてみるのもおすすめです。

たとえば、

寝る前のSNSを30分短くする。

興味のないニュースを追いかけない。

気が進まない誘いを、すべて引き受けない。

完璧に家事をしようとしない。

「もう若くないから」と自分の可能性を決めつけるのをやめる。

大きなことでなくていいのです。

ひとつ減らすだけで、そこに少し余白ができます。

その余白に、好きなことを入れてみる。

本を読む。

散歩をする。

音楽を聴く。

好きな人や、好きなものについて話す。

行ってみたかった場所へ出かける。

そんな小さな楽しみが、毎日の中に戻ってくるかもしれません。

「これから」を考えるのに、遅すぎる季節はない


50代を過ぎると、ときどきこんなことを考えます。

「これから何をしよう?」

子育てが一段落した。

仕事との付き合い方も変わってきた。

親のことが気になり始めた。

これまで家族や仕事を優先してきたけれど、自分自身の時間も増えてきた。

そんなとき、少し戸惑うことがあります。

でも、それは「何もなくなった」ということではありません。

むしろ、自分のために時間を使える季節が始まった、ということなのかもしれません。

春に芽を出し、夏に大きく成長した植物が、秋には実をつけるように。

人生も、年齢を重ねたからこそ見えてくるものがあります。

若い頃には気づかなかったこと。

何気ない日常のありがたさ。

人とのつながり。

好きなものに心が動く喜び。

そして、自分の人生を自分で選ぶことの大切さ。

秋は「終わり」の季節ではありません。

実りを味わう季節でもあります。

だから私は、白露の頃にこう思いたいのです。

「これからの私は、何を大切にしていこうかな」
と。

大きな目標でなくてもいい。

来週、行ってみたい場所をひとつ決める。

読みたい本を一冊選ぶ。

会いたい人に連絡する。

ずっと気になっていたことを、少しだけ始めてみる。

そんな小さな「楽しみの種」を、自分の中に植えておく。

季節が少しずつ変わっていくように、私たちの人生も、まだまだ変わっていけるのだと思います。

白露から始めたい、5つの小さな習慣


ここまで書いてきたように、季節の変わり目だからといって、何か特別なことを始める必要はありません。

むしろ、今までの暮らしを少しだけ見直して、自分の身体と心に合わせて調整していく。

そのくらいが、ちょうどいいのかもしれません。

そこで、白露の頃から私が意識したいと思っていることを、5つ挙げてみます。

1.朝、窓を開けて「季節」を感じる

朝起きたら、カーテンを開けて窓を開ける。

そして、一度深呼吸してみます。

「今日は少し涼しいな」

「風が変わったな」

「空が高くなったな」

そんな小さな変化を感じてみるのです。

忙しい毎日の中では、季節の変化に気づく余裕さえなくなっていることがあります。

でも、ほんの数分でも外の空気を感じると、「今日」という一日が少し違って見えてきます。

健康のために何かをしなければ、と考える前に、

まず、自分の身体と季節に気づく。

それも立派な「整える」ことなのだと思います。

2.「温かいもの」を一品増やす

夏の間は、冷たい麺や飲み物などに助けられました。

暑い日に冷たいものがおいしいのは、自然なことです。

でも、朝晩に少し秋を感じるようになったら、食事も少しずつ変えてみる。

お味噌汁やスープ、温かいお茶など。

「身体に良いものを食べなければ」と頑張るのではなく、身体がほっとするものを選ぶ。

そんな感覚でいいのではないでしょうか。

年齢を重ねると、身体からの「これが心地いい」という声が、以前よりも大切になってきます。

頭で考えすぎず、自分の身体に聞いてみる。

「今日は何が食べたい?」

「今、身体は何を欲しがっている?」

そんな問いかけも、自分をいたわる時間になります。

3.「やらないこと」をひとつ決める

何かを始めることばかりが、前向きな行動ではありません。

ひとつ減らすことも、前に進むことだと思います。

例えば、

「寝る前はスマホを見ない」

「必要以上にニュースを追わない」

「気が進まない予定を無理に入れない」

「疲れた日の家事は最低限にする」

など。

私たちは、長い間「頑張ること」を覚えてきました。

だからこそ、これからは、

頑張らないことも覚えていく。

それくらいでいいのかもしれません。

4.「楽しみ」をひとつ予定に入れる

健康のための予定ばかりになっていませんか。

病院に行く。

健康診断を受ける。

運動する。

食事に気をつける。

もちろん、それも大切です。

でも、それだけでは少し寂しい。

「来週、この本を読もう」

「今度、あのお店に行ってみよう」

「気になっていた場所へ出かけよう」

「好きな人の試合を楽しみにしよう」

そんな予定も、ぜひカレンダーに入れてみたいと思います。

楽しみは、心の栄養です。

大きなイベントでなくていいのです。

「これがあるから、ちょっと頑張れそう」

と思えるものが、日常にひとつあるだけで、毎日の景色は少し変わります。

5.「今の私」をひとつ褒める

最後は、とても簡単なことです。

今日の自分をひとつ褒めてあげます。

「暑い夏をよく乗り切った」

「今日もちゃんと起きた」

「散歩に行けた」

「人に優しくできた」

「疲れていたから、ちゃんと休んだ」

何でもいいのです。

私たちは、自分のできなかったことには気づくのに、できたことは意外と見落としています。

でも、一日を振り返って、

「今日もよくやったね」

と自分に声をかけるだけで、心が少し緩むことがあります。

誰かに褒めてもらうのを待つのではなく、自分で自分を認めてあげる。

これからの人生には、そんな習慣もあっていいのではないでしょうか。

季節が変わるように、私たちも変わっていく


若い頃は、季節が変わっても、それほど自分の身体を意識していなかったように思います。

暑ければ暑いなりに動き、寒ければ寒いなりに動く。

少しくらい疲れていても、予定があれば出かける。

「まだ大丈夫」と思って、頑張る。

でも、年齢を重ねるにつれて、少しずつ変わってきます。

身体の声が、以前よりはっきり聞こえるようになる。

無理をすれば、その分だけ休む時間が必要になる。

そして、それは決して悪いことではないのだと思います。

むしろ、自分の身体や心の声を聞けるようになった、と考えてみてもいいのではないでしょうか。

若い頃と同じようにできないことを嘆くのではなく、今の自分だからできることを見つける。

たくさん動くことより、心地よく歩くこと。

たくさんの人と付き合うことより、大切な人との時間を楽しむこと。

何でも新しく始めることより、今ある幸せに気づくこと。

そんなふうに、人生の楽しみ方も少しずつ変えていけばいいのです。

白露の朝、足元にあるもの


白露の「白」は、草木に降りた露が白く光って見えることからつけられた名前だといわれています。

露は、とても小さなものです。

朝になれば消えてしまうかもしれません。

けれど、その小さな露が光ることで、

「季節が変わってきたんだな」

と私たちは感じることができます。

考えてみれば、人生も同じなのかもしれません。

大きな出来事だけが、人生を変えるわけではありません。

朝の散歩で感じた風。

久しぶりに食べたおいしいもの。

誰かからもらった「ありがとう」。

読み終えた本の一節。

好きな音楽を聴いたときの心地よさ。

ふと見上げた空の美しさ。

そんな小さなものが、毎日の中に静かに積み重なっています。

そして、50代、60代になった今だからこそ、そうした小さな幸せに気づけるようになったのかもしれません。

若い頃は、もっと大きなものを追いかけていた。

もっと頑張らなければと思っていた。

でも今は、小さな幸せを見つけ、それを大切に味わう。

そんな人生も、なかなかいいものだと思います。

白露の朝。

もし外に出ることがあったら、ほんの少しだけ足元を見てみませんか。

草の葉に露が光っていないか。

風は昨日と違っていないか。

空の色は、少し秋に近づいていないか。

そして、自分自身にも問いかけてみてください。

「今の私は、何を大切にしたい?」

すぐに答えが出なくても大丈夫です。

季節が少しずつ変わっていくように、答えもゆっくり見つかっていけばいい。

夏の私から、秋の私へ。

無理に変わろうとしなくてもいい。

ただ少し、自分の心と身体に目を向けてあげる。

白露は、そんな小さな「自分をいたわる時間」を始めるのに、ちょうどいい季節なのかもしれません。

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