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suama_monaka15
【ショートショート】配達員(#せりふ三題噺)
そっと荷物を玄関先に置く。吐いた息が白く細い煙となって立ちのぼった。
「これで最後か。今日は置き配指定が多かったな」
独り言を言いながら雪をかき分け、来た道を戻る。
「まあ、だからこそ俺に仕事が回ってくるんだが」
しんしんと降り続ける雪に、独り言が吸い込まれていく。
「さっきの荷物、コンビニでも買えそうな物みたいだったけど、この雪じゃあ外に出られなかったんだろうな。雪国の辛いところだ」
おれはこの雪大歓迎だけど、と呟いて立ち止まり、くるりと振り返ってみる。視線の先で玄関が開き、住人が荷物を抱えた。
「あの家には幸福と厄除けもおまけしておいたことだし、大丈夫だろう。さて、今日はここまでにしようか」
住人が家の中に戻るのを見届け、仕事の終わりを宣言する。そして、降り続ける雪に輪郭をぼやけさせながら、その場を後にした。
***
「ママ、お外を見て!」
「ごめんね、ママ忙しいのよ。荷物が届いたの」
「ねぇ、見てったら! 雪うさぎさんがぴょんぴょん跳ねてるの! かわいい〜。あ、向こうへ行っちゃった!」
「雪うさぎさんは雪でできてるから、動かないわよ。⋯⋯あら? 段ボールに何か入ってる⋯⋯南天の実とゆずり葉?」
こちらのお題で書かせていただきました。
雪うさぎの画像を検索してほっこりしながら書きました。
画像は、みんなのフォトギャラリーよりお借りしました。
