出産予定のない33歳、卵子凍結をする。決意から実行まで30日間の記録
「卵子凍結するか…」
そう思ったのは、案件で行った人間ドックで、卵巣内の卵子の数の目安がわかるという「AMH検査」をやったのがきっかけでした。

わたしのAMH値は「5.25」。33歳にしては悪くない数字である。卵子凍結って20代のうちにやっておかなきゃ意味がないと思っていたけど、「あれ?もしかしてまだ間に合う…?」と思い直したのです。
なんで卵子凍結をするのか?
子どもが欲しいんだか欲しくないんだか未だにわからない。
産む覚悟はできていないけど、身体の限界はすぐそこまで迫ってきている。
そんななか、意思決定を先送りにできるのが「卵子凍結」なのかもしれない。中途半端な覚悟で産むのは子どもにとってよくないし、焦ってパートナーを選ぶのもよくない。心と身体がズレていくなかで、冷静に意思決定するためにも課金の価値があると思いました。
たぶん、今ってこういう人が多いんじゃないかと思うんよ。実際にクリニックでも、「30〜34歳ぐらいの人が多いです」と言っていたし…。
卵子凍結体験談を読んでみると、使われないことも多いみたい。(それに越したことはないんだろうけど)さらに、卵子1つあたりの出産率は、4.5~26%程度と決して高いわけではないので、わたしの場合は安心材料としての凍結という側面が大きかったです。
選んだクリニック
信頼している友人がここで卵子凍結をしていたので紹介してもらいました。
立地が渋谷なので、神奈川県民としては全然近くはない(※往復3時間)んだけど、取材ライターという仕事柄、週2〜3で都内に出ているのと、やっぱり友人と同じところがいい!!と思って決行。

渋谷駅近だし、待ち時間も短かいし、広くて綺麗です。LINEで予約が取れるのも便利。Wi-Fiと電源もあり、合間にお仕事もできました。忙しいビジネスパーソンの味方すぎた。
他にも仕事をしている人がたくさんいて、「みんな忙しい合間を縫って卵子凍結に来てるんや…」と仲間意識が芽生えました。

本当は初診でエコーをやるところを、時間がなかったため2回目に回してくれたり、すでに人間ドックで精密な血液検査とAMH値検査をしていたので安くしてくれたりと、柔軟に対応いただき助かりました。
▼人間ドックでやった血液検査内容はこちら
健康診断結果は紙が必要なのでプリントアウトして持っていくと良きです。
初診〜採卵までのスケジュール
①4/4(土)初診:採血・問診(60分)
②4/13(月)生理2日目:エコー・採血・注射の打ち方説明(90分)
〜ほぼ毎日薬を飲み、自己注射を打つ日々〜
③4/20(月)生理9日目:採血。飲み薬と注射処方(60分)
④4/22(水)生理11日目:採血。飲み薬と点鼻薬処方。採卵日決定(60分)
⑤4/24(金)生理13日目:採卵日。(3時間)
⑥4/28(火)生理17日目:検診(30分)
意外とトータル期間短いよね!? もっと長くかかると思っていたけど、初診から1ヶ月かからずに終わる。初診を生理少し前にすれば最短20日ぐらいで終わるかも?
2回目は、生理が来てから3日目までにLINEで予約します。日曜日以外は朝から晩までやっているので、スムーズに予約が取れた。「Web上で空いてなかったら電話してね」とのこと。
予約時間帯は、個人的に2回目に行ったときにホルモン注射をしたら怠くなったので、午後に行ってそのまま帰宅するのが良さそう。私はトータル6回通院しましたが、友人は5回だったそうなので、通院回数も個人差があります。
1.ひたすら薬と自己注射をする日々

大体2回目の検診で大まかな全体スケジュールが決まり、薬と注射が処方されます。種類は人によって違うけど、排卵を誘発するのと早期排卵防止の2種類の薬と、ホルモン注射1種類を2本処方されました。
わたしの場合は、「クロミッド(排卵誘発)」と「メドロキシ(早期排卵防止)」、「ゴナールエフ皮下注ペン(排卵誘発)」。ちなみに注射は要冷蔵なので冷蔵庫保存必須。
こんな細かいスケジュール覚えられん!と思ったのでGoogleカレンダーに入れといた。時間指定がないのはありがたい。


1発目の注射は、その場で教えてもらいながら自分で下腹部に打つのだけど、針が細いので全然痛くないし出血もしなかったよ。説明書もあるので、毎日それを見ながら打ちました。ただし、副作用として、すんごい怠くなるので寝る前がいいよ。
2.薬と注射追加でメンヘラになる

「よっしゃ〜注射終わったぜ〜!」と3回目の検診に行ったらホルモン値が良くなかったらしく、追加で薬と注射をもらってがっかり。また嫌々ながら注射を打つ日々を送る羽目になるも、その甲斐あってプロゲステロンの数値も問題なく上昇。
4回目の検診では新たに飲み薬と点鼻薬をもらい、「絶対に22:30と23:00と8:00にやってね」と細かい時間指定をされて震え上がりました。しっかり決まったタイミングで薬を飲むのが難しすぎる…!
卵胞が育つとおなかが張ったような感じになります。(便秘気味みたいな)さらに、ホルモンバランスのせいか1日中頭痛がひどくて眠くて、気分のアップダウンも激しかった。「実際に妊娠したらこんな感じ…!?」と思いました。
メンヘラになり、マジでわたしはなんのためにこんなに頑張らなきゃいけないの??と何度も我に返りそうになりました。
この期間が一番辛かったです。「女を辞めてぇ!!」となった。
3.採卵日は静脈麻酔で爆睡

採卵は朝しか行っていないそうで、朝から飲まず食わずでクリニック直行。個室で着替えを済ませたら、処置室に移動して坐薬突っ込んで静脈麻酔。そのあとはまったく記憶がありません☆
局所麻酔と静脈麻酔の2パターンがあるらしいのですが、わたしの場合卵子の数が多かったので、問答無用で静脈麻酔でした。

個室で1.5時間ぐらい休んだら、お茶とクッキーをいただきます。
その後、抗生剤を含む4種類のお薬をもらい、下腹部に注射を打ってもらって終了。ちなみに今までの注射は別に痛くなかったのに、この注射だけ痛いよ〜と言われました。たしかに痛かった。
「たくさん取ったので、卵巣がとても腫れています」とのことで、鈍痛と不正出血も少しあり、採卵日から2〜3日はOHSS(卵巣過剰刺激症候群)の症状が出る場合もあるので安静に、と言われて震えた。
実際、友人は2日間布団からまったく出られなかったらしいので、どうなっちゃうの!?!? と思いながらも、スープカレーを食べて帰宅。当日シャワーは禁止なので、そのまま布団へGO。
4.心配していたOHSSはなかった
「採卵3日目がピークです」と言われたので、「いつOHSSが来るんだ!?」と怯えながら過ごしていたのですが、幸いとくに何も起きませんでした。普通にピンピンしてた。
「手術後はあまり動かさないほうがいいよな」と、金曜日から日曜日にかけてほぼ寝たきりで過ごしていたのがよかったのか…?
調べてみると、OHSSが起こるのは20〜30%で、手術後に処方される薬の力によってかなり予防・軽減できるみたいです。ありがとう医学。
排卵後の検診では、「1cmほどひとまわり腫れていますが、水も溜まっていないし経過良好です」とのことでした。検診の翌日、生理18日目にしてまた生理が始まりました。薬によってホルモンサイクルを動かしているわけなので、早く来るパターンが多いそう。
こうしてわたしの卵子凍結は終わりました。
実際に凍結できた卵子は…?

なんと!! 30個取れました!!!最初の検査では17個だったのですが、薬と注射のおかげで増えました。質は知らんけど数が取れてひと安心。
初期プランは5個までしか保存できないので、オンラインでお支払いして全部保存しておくことにしました。
かかった費用:¥522,500
初診料:¥3,300
性病検査(梅毒・HIV):¥2,200
未受精卵凍結パッケージプラン:¥330,000(紹介割-¥33,000)
全身麻酔:¥55,000
卵子バンク初期費用:¥55,000
保管料年額:¥77,000
思ったよりも安いかも?なぜか100万ぐらいかかると思い込んでいました。しかし、ここから毎年保管料が¥77,000かかるとなると、決して安い金額ではない。果たしていつまで保存するのか?も決めたほうが良さそう。
ちなみに東京都は助成金があるので活用すべし。神奈川はないので実費です。エーン。
実際にやってみて
期間的には短いけれど、もう二度とやりたくないです。毎日メンタルがアップダウンするなかで、薬飲んで、注射して、クリニックに小まめに通って…。ガチで病みそうだった。ていうか病んでた。その証拠に、卵子凍結始めてから一度もnote投稿できてないですもん。
わたしはフリーランスだけど、どうしても仕事の合間を縫って行かないといけないので、「あと30分で終わらないとMTGに間に合わねぇ!」とハラハラしながら受診していた日もありました。これが会社員ならもっと大変よ。
気軽に「卵子凍結しとけば?」なんて言える時代にもなり、それ自体はいいことではあるけど、やったことないやつは口が裂けても言うもんじゃないよ。そんな簡単じゃねぇぞ。時間もお金も労力もかかる。わたしは今回、ある程度個数が取れたからいいけど、実際にはもっと少ないのが普通で、「こんなに頑張ったのに全然凍結できなかった…」ということもあるわけで。数回やる人もいるからね。
わたしの場合はピルも服用していたので、「卵子凍結するならピルやめなきゃいけないのか…」と、それだけで2年悩みましたもん。ピルをやめたら地獄のような生理が来るから。それでも踏み出せたのは人間ドックでAMH検査を申し込んだからで、必然的にピルをやめなきゃいけなかったからです。
とは言え、卵子凍結できたことで、ひとまず「すぐにでも意思決定しなくてもいい」という心の余裕は生まれた気がします。あとは、改めて身体の検査をしたことで、身体的にもう若くないんだなぁ~という現実を目の当たりにし、健康意識がさらに高まりました。猶予は生まれたとはいえ、現実的にはあと数年で決めなくてはならないことに違いがない。悔いなく生きねば…と身が引き締まりました。
AMH検査が無料でできるのでぜひ
クーポンコード「fr000」でAMH検査が無料になるプログラムがあるのと、紹介者名を書くと、未受精卵凍結パッケージプランが3万円割引になるのでぜひ。(案件ではない)
ちなみにグレイスバンクさん、定期的にイベントも行っていて、そこでもAMH検査が無料でできます。基本AMH検査は無料でできるんだな!(知らなかった)卵子凍結をするかどうか?の指針にもなるのでオススメ。
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