春になると、なぜか憂鬱になるとき ― 新しい季節に、不安を感じてしまうことありませんか? ―
春は、新しい始まりの季節。
新しい環境。
新しい役割。
新しい人との出会い。
社会の空気もどこか前向きで、
「ここから何かが始まる」ような雰囲気を感じる季節です。
その一方で、
春になると、なぜか気持ちが少し重くなる人もいませんか?
特別な理由があるわけではないのに、どこか落ち着かない。
周りが前に進んでいるように見えて、
自分だけ取り残されているように感じる。
そんな感覚を覚えたことはないでしょうか。
季節の変わり目には、
心も静かに揺れ動くことがあります。
今回は、春の変化の訪れに「なぜか憂鬱になる気持ち」について少し立ち止まって考えてみたいと思います。
春になると、なぜか不安になってしまう
私は数年前まで、毎年春になると、
理由のわからない憂鬱な気持ちになっていました。
大きな出来事があるわけではなくても、
春は小さな変化が重なりやすい季節。
生活のリズムが変わったり、
周りの環境が少しずつ変化しだしたりします。
その変化を、なぜか怖く感じていました。
特に怖かった学生時代
学生のころは特に春を迎えることを怖く感じていました。
年度が変わる際のクラス替えが近づいてくると
なお一層、怖いと思う気持ちが
強かったことを覚えています。
新しいクラスメイトと馴染めるだろうか。
先生はどんな人だろうか。
まだ何も起きていないのに、
不安だけが先に膨らんでいました。
学生時代の春はいつもそのような季節でした。
社会人でも続く不安
大人になってからも、
その感覚は少し形を変えて続いていました。
春になると、
周りで新しい役割につく人がいたり、
成果を出す人がいたりします。
そうした姿を見るたびに、
「自分は何も始められていない」
「自分は変わっていないのではないか」
そんな焦りを感じていました。
私は、春という季節のその空気を
前向きに受け取れない自分に
どこか後ろめたさを感じていました。
春に不安を感じやすいのは自然なこと
振り返ってみると、
春に憂鬱になりやすい理由は
とてもシンプルなものだったように思います。
春は、変化の季節だからだと気づきました。
環境が変わる。
人が動く。
生活のリズムが変わる。
それまで安定していたものが
少しずつ動き始める季節。
変化は、本来エネルギーを使うものです。
どんなに前向きな変化であっても、
人は無意識に緊張します。
さらに春は、
「新しいスタート」のイメージが強い季節でもあります。
周りでは新しい挑戦を始める人が増え、
何かを始める空気が広がる。
すると、
「自分も何か始めなければいけないのではないか」
「前に進まなければいけないのではないか」
そんなプレッシャーを感じやすい、影響の受けやすい季節です。
そしてその季節の雰囲気に気持ちがうまく乗れない時、
「春なのに前向きになれない自分はダメなのではないか」
そんなふうに自分を責めていました。
けれど今思うのは、
春に少し不安になるのは
決して弱さではないということです。
それは、
「季節の変わり目の中で自然に起こる心の反応」
だったのだ、とわかりました。
春の変化に振り回されないために
そんな春の不安と向き合う中で、
少し気持ちが楽になった考え方が3つあります。
1.私たちは、いつも変化の中にいる
変化がないときは、一時もありません。
よく考えてみると、
人生にまったく変化がない時間などないのです。
毎日、少しずつ状況は変わっています。
ただ、それが
一番目に見えやすい形で現れるのが春
というだけなのだと気づきました。
そう思うと、
春の変化だけを特別に怖がる必要はないのだと感じるようになりました。
それまで思っていた、怖い気持ちが和らいでいきました。
2.人にはそれぞれのペースがある
人にはそれぞれの価値観があります。
そして、それぞれのペースがあります。
周りが新しいことを始めているからといって、
自分も同じように動かなければいけないわけではない。
自分の人生なのだから、
誰かに迷惑をかけない限り、
無理に歩調を合わせる必要はない。
まずは、自分のペースを見つけること。
そしてそのペースに素直に従って
歩いていけばいいのだと思います。
3.慣れるまでの時間を自分に許す
春だからといって、
何かを突然始める必要もないかったのです。
すぐに環境に慣れる必要もない。
どんなことでも、
慣れるには時間がかかります。
そしてその時間は、人によって異なります。
もし慣れないことに焦りを感じたときは、
「自分は慣れるのに時間がかかるタイプなのかもしれない」
そう思ってみるだけでも、
気持ちは少しずつ落ち着いていきます。
春を、無理に前向きに過ごさなくてもいい
以前の私は、
春に不安を感じてしまう自分を責めていました。
けれど今は、そう思わなくなりました。
春だからといって、
何かを始めなければいけないわけはない。
前に進まなければいけないわけでもない。
そうでなくても、
物事はいつのまにか始まり、
少しずつ進んでいるのです。
季節が変わるように、
人生もゆっくりと動いていきます。
だからこそ、
無理に急ぐ必要はないのだと思います。
自分のペースを理解して、焦らず過ごすこと。
それだけでも、
春の空気は少しやわらいで感じられるようになります。
もし春になると
なぜか憂鬱になる人がいたら。
それは弱さではなく、
「変化の季節の中で自然に生まれる感情」
です。
そんな自分を責めず、
自分のペースでこの季節を過ごしていけばいい。
春は、自分のペースでゆっくり
慣れていけばいい季節なのだと思います。🌸
日々の感じる不足感について、他にも書いています。
よかったら覗いてみてください。
※読んでくださった方へ
最後まで読んでいただき、本当にありがとうございます。
この文章の背景には、「生きることそのものが苦しかった時期」の経験があります。
食べることが負担になり、減らすことでしか自分を保てなかった日々。
その原点を書いたのが、1作目:『減らして生きる ― 食べることが苦しかった私の記録 ―』です。
そして今回、その時間の延長線上にある記録として2作目を出版しました。
2作目:『少食に慣れるという選択: ― 慣れていくことで、なりたい自分に近づく―』
いずれも答えを示すための本ではありません。ただ、同じように苦しさの中にいる方が、
「ひとりじゃない」
と感じられる一冊であればと思っています。
必要なところから、必要な順番で読んでいただけたら嬉しいです。
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