中古住宅の内見チェック。舞い上がらないために「見る順番」を決めておく
住宅の内見は楽しいものです。
広いリビング。
きれいなキッチン。
大きな窓。
眺望。
きれいにリフォームされていれば、
「ここに住みたい」
という気持ちになります。
しかし数千万円の住宅を決める場面だからこそ、私は内見の前に、
「何を見るか」だけではなく「どの順番で見るか」
を決めておいた方がいいと思います。
最初にリビングを見ない
私なら、一番最初に確認するのは「そこで生活できるか」です。
駅から実際に歩く。
道のアップダウンを見る。
夜でも歩けそうか確認する。
スーパー。
病院。
学校。
騒音。
周囲の建物。
そしてマンションなら共用部分。
エントランス。
廊下。
ゴミ置き場。
駐輪場。
掲示板。
こうしたところから見ます。
部屋の中はある程度リフォームできます。
しかし、駅までの坂道や周辺環境をリフォームすることはできません。
次に「直せないもの」を見る
室内に入っても、最初から壁紙や設備に目を奪われないようにします。
まず見るのは、
方角。
日当たり。
窓からの景色。
騒音。
部屋の形。
柱や梁。
天井高。
収納の位置。
こうした簡単には変えられない部分です。
キッチンが古ければ交換できる場合があります。
壁紙が汚れていれば張り替えられます。
しかし隣の建物との距離は変えられません。
だから、
「きれいか」より「変えられるか、変えられないか」
で見る。
この順番が重要です。
中古ならインスペクションという選択肢もある
中古住宅では、見ただけでは分からない部分もあります。
宅地建物取引業法上「建物状況調査」と呼ばれるインスペクションは、国の登録を受けた講習を修了した建築士である「既存住宅状況調査技術者」が、国が定めた方法基準に基づいて行う調査です。
国土交通省によれば、2018年4月の宅建業法改正後、既存住宅の媒介契約締結時には建物状況調査を実施する者のあっせんに関する事項、重要事項説明時には調査結果の概要などについて、宅建業者に一定の対応が求められています。
インスペクションを行えばすべての問題が分かる、という意味ではありません。
それでも、
「見た感じがきれいだから大丈夫」
だけで判断しないための一つの材料になります。
内見直後に決めない
もう一つ重要なのが、時間です。
内見が終わった直後は、
「いい物件だった」
という印象が強く残ります。
そこで、
「人気なので早めに決めた方がいい」
と言われれば焦ることもあります。
だから可能なら、一度物件から離れて考える。
家に帰って、
良かったところ。
気になったところ。
追加で確認したいところ。
それぞれ書き出します。
私なら最低でも、
立地。
建物。
管理。
資金。
将来。
の五つに分けます。
どこかに自分にとって大きな問題があれば、
「部屋が素敵だった」
だけでは決めない。
内見は「好きになる場所」ではなく「検証する場所」
家を選ぶ以上、最後は「好き」という感覚も重要です。
しかし順番があります。
まず冷静に確認する。
そのあと、
「ここで暮らしたいか」
を考える。
住宅を買うときに怖いのは、判断材料がないことだけではありません。
情報がたくさんある中で、
最初に心を動かされたものを過大評価してしまうこと
にも注意したいところです。
だから内見前に見る順番を決めておく。
①周辺環境
②共用部
③変えにくい室内条件
④設備
⑤価格・維持費
⑥将来売る、貸す可能性
この順番で確認する。
数千万円の意思決定だからこそ、
「いい家だった」ではなく、「確認した結果、自分たちに合う家だった」
と言える状態で決めたいところです。
※本記事は住宅購入に関する一般的な情報提供を目的としています。建物状況調査によって住宅のすべての不具合等が判明することを保証するものではありません。
参考情報・出典
・国土交通省「インスペクション(既存住宅の点検・調査)」
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/jutaku-kentiku.files/kashitanpocorner/jigyousya/inspection.html
