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【第339回】 リカバリーフレーズをデジタルで保管するのは本当に危険か?暗号化とリスク管理

アリス:「ウサギ先輩、こんにちは!前回はハードウェアウォレットの選び方や心構えを教えていただいて、自分の資産を守る意識がググーンと高まりました!(第335回)でも、あの…リカバリーフレーズのことなんですけど、紙に書いて隠しておくのが一番安全だって何度も教わりましたよね?(第338回とか…)」

ウサギ先輩:「やあ、アリスちゃん!その真剣な眼差し、実に素晴らしいね。リカバリーフレーズの重要性をしっかり理解している証拠だ。ふむ、何か疑問でも浮かんできたのかい?」

アリス:「はい!あの、紙だと火事とか水害も心配だし、どこにしまったか忘れちゃったりしないかなって…。もし、リカバリーフレーズをデジタルデータとして、例えばパスワードをかけたファイルとかでパソコンやクラウドに保存できたら、すごく便利だなって思っちゃうんです。でも、それってやっぱり…すごく危険なんですよね?」

ウサギ先輩:「おっと、アリスちゃん、核心を突いてくるねぇ!確かに、デジタル化の波はこの仮想通貨ワンダーランドにも例外なく押し寄せている。ペーパーレスだ、クラウドだと、何でもデジタルで管理するのがスマートだという風潮もあるからね。しかしだ、アリスちゃん、ことリカバリーフレーズのデジタル保管に関しては、それはまさに『虎の尾を踏む』、いや、『ドラゴンの逆鱗に触れる』ような行為とも言えるんだ。今日は、なぜそれがこれほどまでに危険視されるのか、そして、それでも『もしも』を考える君のような冒険者のために、暗号化という気休めの鎧と、そのリスク管理について、じっくりと語り合おうじゃないか!」

アリス:「ドラゴンの逆鱗…!やっぱり、ものすごく危ないことなんですね…。でも、少しでも安全にする方法があるなら知りたいです!」

ウサギ先輩:「よしきた!その探究心に応えよう!ただし、今日の話はあくまで『最悪の選択肢の中の、まだマシな方法』くらいに捉えておくんだぞ?基本はあくまでオフライン、それをゆめゆめ忘れるでないぞ!」


なぜリカバリーフレーズのデジタル保管は危険なのか?~オンラインリスクという名の怪物~

アリス:「ウサギ先輩、まず基本から教えてください。どうしてリカバリーフレーズをデジタルで持っていると、そんなに危険なんですか?やっぱりハッキングとかですか?」

ウサギ先輩:「その通り!アリスちゃん。リカバリーフレーズというのは、君の仮想通貨という名の宝箱を開けるための唯一無二の魔法の呪文だ。これをデジタルデータとして、特にインターネットに接続されたデバイスやクラウドサービスに保管するということは、その宝の地図を、海賊たちがうごめく大海原にポンと浮かべるようなものなんだ。」

アリス:「ひえぇ~!海賊に取られちゃいます!」

ウサギ先輩:「そういうことさ。具体的にどんな危険が潜んでいるか、見ていこうか。」

  1. マルウェア・ウイルス感染の脅威

    • 君のパソコンやスマートフォンがウイルスに感染したらどうなる?例えば、キーボード入力を盗み見るキーロガー、画面を勝手にキャプチャするスパイウェア、ファイルを人質に取るランサムウェア…。もしリカバリーフレーズがこれらのマルウェアに狙われたら、一瞬にして盗み出されてしまうだろう。

  2. ハッキング・不正アクセスの恐怖

    • リカバリーフレーズを保存したクラウドストレージ(Google Drive、Dropboxなど)のアカウント、メールアカウント、あるいはパスワードマネージャー自体がハッキングされたら?どんなに強固なパスワードを設定していても、サービス提供側の脆弱性や、他の場所で漏洩した情報から不正アクセスされる危険性は常につきまとう。

  3. 巧妙化するフィッシング詐欺

    • 本物そっくりの偽の取引所サイトやウォレットアプリ、あるいは「セキュリティ警告」を装ったメールで、君を騙してリカバリーフレーズを入力させようとする輩がいる。デジタルで保管していると、ついコピペで入力してしまったりする誘惑に駆られやすいんだ。

  4. デバイスの紛失・盗難リスク

    • スマートフォンをどこかに置き忘れたり、ノートパソコンが盗まれたりした場合、もしデバイスのロックが突破されれば、中に保存されたリカバリーフレーズも危険に晒される。

  5. OSやソフトウェアの未知なる脆弱性

    • どんなに有名なOSやソフトウェアでも、100%安全ということはあり得ない。日々新たな脆弱性が発見されており、それを悪用した攻撃の可能性はゼロではないんだ。

  6. ヒューマンエラーという落とし穴

    • うっかりリカバリーフレーズのファイルを公開設定のフォルダに入れてしまったり、間違って誰かにメールで送ってしまったり…。あるいは、家族や友人のデバイスに一時的に保存したまま忘れてしまうなんてことも、起こりえないとは言えないだろう?

ウサギ先輩:「どうだい、アリスちゃん?これらは氷山の一角に過ぎないが、デジタルで保管するということは、常にこれらのオンラインリスクという名の怪物たちと隣り合わせだということなんだ。そして、そのどれか一つでも牙を剥けば、君の大切な資産はあっという間に蜃気楼のように消え去ってしまう可能性があるのさ。」

アリス:「うぅ…聞けば聞くほど、背筋が寒くなってきました…。やっぱり、紙に書いて金庫の奥深くにしまっておくのが一番なんですね…。」

それでもデジタルで?~利便性という甘い誘惑と物理リスクの悩み~

アリス:「でも、ウサギ先輩…。紙で保管するのも、それはそれで心配なことがあるんです。例えば、お家が火事になったら燃えちゃうかもしれないし、洪水で濡れて読めなくなっちゃうかもしれない。それに、どこにしまったか忘れちゃったら、もう見つけられないかもしれないし…。その点、デジタルデータなら、バックアップも簡単だし、検索すればすぐに見つかるし、便利だなって思っちゃうんです。」

ウサギ先輩:「ふむ、アリスちゃんの言うことも一理ある。確かに、物理的な保管方法には、火災、水害、盗難、紛失、経年劣化といった物理リスクが伴うからね。デジタル保管には、そういった物理リスクを回避できるという魅力的な側面もある。便利さという甘い蜜には、つい手が伸びそうになるものだ。」

  • 利便性:スマートフォンやPCからアクセスできれば、いつでもどこでも確認できる…という幻想を抱きやすい。

  • 検索性:ファイル名などで検索すれば、すぐに見つけ出せる。

  • 物理的劣化のなさ:紙のように破れたり、インクが滲んだりする心配がない。

  • バックアップの容易さ:コピー&ペーストで簡単に複製を作成できる(だが、これが最大の罠でもある!)。

  • 複数デバイスでの同期:クラウドストレージを利用すれば、どのデバイスからでも同じ情報にアクセスできる(これもまた危険と隣り合わせ!)。

ウサギ先輩:「しかしだ、アリスちゃん。これらのメリットは、セキュリティという観点から見ると、ことごとくデメリットや新たなリスクの温床にもなり得るんだ。便利さと危険は、常にコインの表と裏。特にリカバリーフレーズのような機密情報においては、利便性を追求することが、往々にしてセキュリティレベルの低下に直結してしまうことを忘れてはならないよ。」

アリス:「便利だからって、安易に考えちゃダメなんですね…。」

暗号化という「魔法の鎧」~デジタル保管の最低限の嗜み~

アリス:「じゃあ、ウサギ先輩、もし…本当に『もしも』の話ですけど、どうしてもデジタルでリカバリーフレーズの一部とか、何かヒントみたいなものをメモしておきたいってなったら、何か少しでも安全にする方法ってないんでしょうか?例えば、ファイルにパスワードをかけるとか…。」

ウサギ先輩:「おっと、アリスちゃん、なかなか食い下がるねぇ!だが、その探究心、嫌いじゃないぞ!確かに、無防備な平文(プレーンテキスト)で保存するよりは、何重にも鍵をかけた方がマシに決まっている。いわば、『気休めの鎧』、いや、正しく使えばそれなりに強固な『魔法の鎧』くらいなら、デジタル世界にも存在する。それが、暗号化という技術だ。」

アリス:「あんごうか…? データをぐちゃぐちゃにして、読めなくしちゃうアレですか?」

ウサギ先輩:「ご名答!暗号化とは、元のデータを特定のルール(アルゴリズム)と鍵(パスワード)を使って、第三者には意味不明な文字列に変換することだ。そして、正しい鍵を持つ者だけが、それを元のデータに復元(復号)できる。この魔法の鎧をリカバリーフレーズに着せてやれば、万が一ファイルが盗まれても、中身を即座に知られることは防げるだろう。」

暗号化のポイント

  1. 強力な暗号化アルゴリズムを選ぶ

    • 暗号化の強度は、使用するアルゴリズムに大きく左右される。現在、信頼性が高いとされているのはAES-256 (Advanced Encryption Standard with 256-bit key) などだ。多くの暗号化ツールがこれに対応している。

  2. 強固でユニークなパスワード(マスターパスワード)を設定する

    • 暗号化されたファイルを復号するためのパスワードは、その鎧の唯一の弱点と言ってもいい。このパスワードが貧弱だったり、他のサービスで使い回していたりすれば、せっかくの暗号化も意味がなくなってしまう。

    • 最低でも16文字以上、大文字・小文字・数字・記号を組み合わせ、辞書に載っているような単語や推測されやすいパターンを避けること。そして、そのパスワード自体を安全に管理する必要がある(これがまた難しい!)。

  3. 信頼できる暗号化ツール・ソフトウェアを利用する

    • 世の中には様々な暗号化ツールがあるが、実績があり、オープンソースで透明性が高いものを選ぶのが賢明だ。

      • VeraCrypt:かつてのTrueCryptの後継で、ファイルコンテナを作成してその中身を丸ごと暗号化したり、USBメモリ全体を暗号化したりできる強力なオープンソースツール。

      • 7-Zip や WinRAR などのアーカイブソフト:これらのソフトには、ファイルを圧縮する際にAES-256で暗号化する機能がついている。手軽に使えるが、パスワード管理は自己責任。

      • 信頼できるパスワードマネージャーのセキュアノート機能:いくつかの高機能なパスワードマネージャー(例:Bitwarden, 1Passwordなど)には、リカバリーフレーズのような機密情報を暗号化して保存できる「セキュアノート」といった機能がある。これらはパスワードマネージャー自体のマスターパスワードによって保護される。

ウサギ先輩:「ただし、アリスちゃん、この『魔法の鎧』も決して万能ではないことを肝に銘じておくんだ。どんなに強力な鎧でも、それを守る騎士(つまり君自身)が油断したり、鎧の弱点(パスワード)を不用意に晒したりすれば、あっけなく破られてしまう。そして、暗号化されたリカバリーフレーズのファイルそのものがマルウェアに感染したり、パスワード入力の際にキーロガーに盗まれたりするリスクは依然として存在するんだ。」

アリス:「暗号化しても、まだまだ安心できないんですね…。道は険しいわ…。」

デジタル保管のリスク管理術~悪あがきとも言える奥の手~

アリス:「暗号化するだけでも大変なのに、それでもまだ心配事が残るなんて…。他に、何か、本当に何か、これ以上気をつけることってありますか?もう、ウサギ先輩の知恵を全部絞り出しちゃってください!」

ウサギ先輩:「ふっふっふ、アリスちゃん、私の知恵袋はそんなに浅くないぞ!あくまで『それでもデジタルで、しかも暗号化という鎧を着せた上で』という、非常に限定的かつ危険な道を選ぶならば、いくつかのリスクを“ほんの少しでも”軽減するための、いわば『悪あがき』とも言える奥の手を伝授しよう。だが、しつこいようだが、これらはオフラインでの物理的保管の安全性には遠く及ばないことを、ゆめゆめ忘れるなよ!」

  1. 完全オフライン環境での暗号化作業(エアギャップの活用)

    • リカバリーフレーズをテキストファイルに入力し、それを暗号化するという一連の作業を、インターネットから完全に隔離されたコンピュータ(エアギャップPC)で行う。このPCは、普段インターネットには一切接続せず、USBメモリなどでのデータのやり取りも細心の注意を払う。こうすることで、作業中にマルウェアに情報を盗まれるリスクを低減できる。

  2. 暗号化ファイルの多要素認証(2FA/MFA)による保護

    • もし暗号化したファイルをクラウドストレージやパスワードマネージャーに保存する場合、そのサービスのアカウントは必ず強力な多要素認証(2FA/MFA)で保護する。SMS認証よりも、認証アプリ(Google Authenticator, Authyなど)やセキュリティキー(YubiKeyなど)の方がより安全だ。

  3. 暗号化ファイルの物理的な分散保管(デジタル版オフラインバックアップ)

    • 暗号化したリカバリーフレーズのファイルを、複数の暗号化済みUSBメモリ暗号化済み外付けHDDにコピーし、それらを物理的に異なる安全な場所(例えば、自宅の金庫と銀行の貸金庫など)に保管する。これは、デジタルデータではあるが、実質的にはオフラインでの物理的バックアップに近い考え方だ。ただし、各USBメモリやHDDの暗号化も強固でなければ意味がない。

  4. リカバリーフレーズの分割と個別暗号化(超上級者向け)

    • リカバリーフレーズ(例:24単語)をいくつかの断片(例:3つの断片に8単語ずつ)に分割し、それぞれの断片を個別に、異なる強力なパスワードで暗号化し、さらにそれらを異なる種類のストレージや場所に保管する。

    • これは、シャミアの秘密分散法(第347回で詳しく!)の考え方を一部応用したものだが、管理が非常に複雑になり、一つの断片やパスワードを紛失・忘却した場合の復元リスクも高まる。素人には全くお勧めできない。

  5. 使用するパスワードマネージャーの徹底的な吟味

    • パスワードマネージャーのセキュアノート機能を利用する場合は、そのパスワードマネージャー自体のセキュリティアーキテクチャ、ゼロ知識証明の採用有無、第三者監査の実施状況などを徹底的に調査し、本当に信頼できるものを選ぶ必要がある。そして、そのマスターパスワードは、文字通り命綱だ。絶対に忘れてはならず、かつ誰にも推測されない究極のものを用意し、そのマスターパスワード自体はオフラインで厳重に保管する(結局オフラインに戻る!)。

  6. 定期的なセキュリティ監査と環境のクリーンアップ

    • デジタル保管を選択した場合、使用しているデバイスのOSやソフトウェアは常に最新の状態に保ち、高性能なセキュリティソフトで定期的にマルウェアスキャンを行う。また、利用しているクラウドサービスやアカウントに不正アクセスの兆候がないか、定期的にチェックする習慣も必要だ。

ウサギ先輩:「どうだい、アリスちゃん?これだけの手間と知識、そして細心の注意を払って、ようやく『デジタル保管も、まあ、少しはマシかな…』というレベルに到達できるかもしれない、という話なんだ。まるで、ガラス細工の宝箱を、猛獣がうろつくジャングルの中で運ぶようなものさ。」

アリス:「た、大変すぎます…!これなら、やっぱり最初から紙に書いて、厳重に隠した方がずっと簡単で安全な気がしてきました…。」

デジタル保管の最大の罠:利便性の幻想がもたらす油断と過信

ウサギ先輩:「アリスちゃん、核心に近づいてきたね。デジタル保管の最大の罠、それは、その『便利そう』という幻想がもたらす、人間の心の油断と過信なんだ。」

アリス:「油断と過信、ですか?」

ウサギ先輩:「うむ。デジタルデータは目に見えないし、簡単にコピーできるし、クラウドに置けばどこからでもアクセスできる。こうした手軽さが、かえってセキュリティ意識を麻痺させてしまうことがあるんだ。」

  • アクセスの容易さがアダとなる:自分が簡単にアクセスできるということは、悪意のある第三者にとっても、何らかの方法でアクセスできる可能性があるということだ。

  • コピーの容易さが流出リスクを無限に高める:たった一度のコピペミス、たった一度の同期設定ミスが、命取りの流出に繋がる。そして、一度デジタル情報としてコピーされてしまえば、それがどこまで拡散するのか、完全にコントロールすることは不可能に近い。

  • 「削除した」は「消えた」ではない:ゴミ箱に入れたから、ファイルを削除したからといって、データが完全に消去されたとは限らない。専門的なツールを使えば復元可能な場合もあるし、クラウド上では自分の知らない場所にバックアップが残っているかもしれない。

  • 技術への過信:「最新の暗号化技術を使っているから大丈夫」「世界的に有名なパスワードマネージャーだから絶対に安全」といった思い込みは非常に危険だ。どんな技術にも限界はあるし、未知の脆弱性が存在する可能性は常にある。そして何より、技術は使う人間が完璧でなければ、その真価を発揮できない

  • ヒューマンエラーという最大の脆弱性:結局のところ、どんなに高度なセキュリティシステムを構築しても、それを利用する人間がフィッシングに引っかかったり、安易なパスワードを設定したり、不用意な操作をしたりすれば、全ては水の泡なんだ。

ウサギ先輩:「『ちょっとくらい大丈夫だろう』『自分だけは大丈夫』。そんな小さな油断や根拠のない自信が、取り返しのつかない事態を引き起こすのが、このデジタル世界の常なのさ。便利さという名のサイレンの歌に惑わされて、本質的なリスクから目を背けてはいけないんだ。」

アリス:「便利さの裏には、そんな大きな落とし穴があるんですね…。便利だから安全、じゃないんですね。」

結論:オフラインこそが王道!デジタル保管は究極の選択肢か?

アリス:「ウサギ先輩、今日のお話を聞いて、リカバリーフレーズをデジタルで保管するのが、どれだけ大変で、どれだけ危険なことか、よーく分かりました。やっぱり、ウサギ先輩がいつも言っているみたいに、紙とか金属プレートに書いて、オフラインで厳重に保管するのが一番安全なんですね…!」

ウサギ先輩:「うむ、アリスちゃん、ようやく今日の冒険のゴールが見えてきたようだね。このウサギ先輩としては、何度でも繰り返すが、リカバリーフレーズのオフライン保管を、心の底から、強く、強く推奨する! 特に、君がこれから築き上げていくであろう大切なデジタル資産を守る上では、これ以上の基本戦略はないと言っても過言ではないだろう。」

  • オフライン保管の圧倒的メリット:マルウェア感染、ハッキング、オンライン経由の不正アクセスといった、デジタル世界特有の脅威から、リカバリーフレーズを物理的に隔離できる。これが最大の強みだ。

  • デジタル保管の位置づけ:もし、万が一、デジタルでの保管を検討するとしても、それはあくまで「究極の、やむを得ない場合の最終手段」、あるいは、オフラインでの鉄壁のバックアップが複数存在するという大前提の上での「追加的な補助バックアップの一つ」として、非常に限定的な状況でのみ考慮すべきだ。

  • 覚悟と自己責任:そして、もしその茨の道を選ぶのであれば、今日話したようなデジタル保管に伴う無数のリスクを完全に理解し、最大限の対策を講じ、その上でなお残存するリスクを自分自身で引き受けるという強い覚悟が必要になる。

ウサギ先輩:「これは脅しでも何でもないよ、アリスちゃん。君の未来の資産と心の平穏を守るための、ウサギ先輩からの老婆心、いや、老ウサギ心からなるアドバイスだ。安易な利便性に飛びつかず、セキュリティの原点であり頂点とも言える『オフラインでの物理的隔離』という基本原則に立ち返ること。それが、この変化の激しい仮想通貨ワンダーランドを、賢く、そして安全に冒険し続けるための、最も確かな知恵なのさ。」

アリス:「はい!ウサギ先輩!今日の教え、絶対に忘れません!便利さに惑わされず、基本を大切にします!」

ウサギ先輩のちょっと一息コラム:デジタル時代の「忘れる権利」とリカバリーフレーズ~消せない記憶の重荷~

やあ、みんな!ウサギ先輩だよ。今日はリカバリーフレーズのデジタル保管の危険性について、みっちり語ってきたわけだが、ここでちょっと視点を変えて、デジタル情報というものの厄介な性質について、哲学的なお話を一つしようじゃないか。

近年、「忘れる権利」という言葉を耳にすることがあるだろう?過去の個人情報や、自分にとって不都合な情報を、インターネット上から削除してもらう権利のことだ。一度ネットの海に流れ出た情報は、なかなか消すことができない。魚拓ならぬ「デジタルタトゥー」なんて言葉もあるくらいだ。これは、多くの人にとって悩ましい問題だよね。

さて、翻ってリカバリーフレーズだ。これは「絶対に忘れてはいけない」情報だ。そして、もしデジタルデータとして一度でも不適切な場所に流出してしまったら、それは「絶対に消せない記憶」として、君の資産を脅かし続けることになるかもしれない。暗号化していても、その暗号がいつか破られるかもしれないという不安は残る。

リカバリーフレーズのデジタル保管は、この「消せない記憶の重荷」を、自ら背負い込む行為とも言えるんだ。それは、自分の秘密鍵へのアクセス経路が、自分でもコントロールしきれないデジタルのどこかに、永遠に存在し続ける可能性を許容するということだ。

紙に書いたリカバリーフレーズなら、その紙が燃えたり、破れたりすれば、その情報は(バックアップがなければ)物理的に消滅する。それはそれで困るわけだが、少なくとも「どこかにデータが残っていて、いつか誰かに見られるかもしれない」という種類の不安は少ない。

デジタル時代の便利さは、時として私たちに「情報の永続性」という重荷を負わせる。リカバリーフレーズのような究極の個人情報においては、その重荷は想像以上に大きいかもしれない。

「忘れる権利」が叫ばれる一方で、「忘れさせてはいけない」情報とどう向き合うのか。そして、その情報が一度でも「消せない記憶」としてデジタル空間に刻まれた時、私たちはどうすればいいのか。

デジタルでリカバリーフレーズを扱うということは、単なる技術的なセキュリティ問題だけでなく、こんな哲学的な問いとも向き合うことなのかもしれないね。まあ、難しく考えすぎずに、まずは基本に忠実に、安全第一でいこうじゃないか!ハッハッハ!

まとめ

アリス:「ウサギ先輩、今日も本当にありがとうございました!リカバリーフレーズをデジタルで保管するのが、どうしてこんなに危険なのか、そして、もしもの場合の暗号化やリスク管理がどれだけ大変なのか、身に染みて分かりました。やっぱり、オフラインでしっかり管理するのが一番安心ですね!便利そうに見えることにも、ちゃんと裏側のリスクを考えなきゃいけないって、改めて勉強になりました。」

ウサギ先輩:「うむ、アリスちゃん。今日の君は、また一つ大きな知恵を身につけたようだね。デジタル世界の利便性は魅力的だが、ことリカバリーフレーズに関しては、その誘惑に打ち勝つ強い意志と、セキュリティの基本原則への深い理解が不可欠だ。暗号化は強力な盾となり得るが、それを扱う者の知識と慎重さが伴わなければ、いとも簡単に破られてしまう。常に警戒心を怠らず、学び続ける姿勢こそが、君の資産を守る最強の武器となるだろう。このウサギ先輩は、君がこの仮想通貨ワンダーランドで、賢明な判断を下し、安全な冒険を続けることを、心から願っているぞ!」

次回予告

アリス:「ウサギ先輩、リカバリーフレーズのデジタル保管は本当に大変だって分かりました!でも、オフラインで紙に書いたりしても、その紙をどうやって安全に保管すればいいのか、もっと具体的に知りたいです!ただ隠すだけじゃなくて、もっとこう…プロっぽい方法とかないんですか?火事や水害にも強くて、誰にも見つからないような、そんな究極の保管方法があったら、ぜひ教えてほしいです!」

ウサギ先輩:「ほう、アリスちゃん、素晴らしい探究心だ!まさにその通り!リカバリーフレーズの安全性を追求する道は、どこまでも奥深い。デジタルでの保管がいかに危険かを理解した君だからこそ、次はオフライン保管の真髄を学ぶ資格があるというものだ!よし、次回は、君のその熱い想いに応えよう!ただ紙に書くだけではない、リカバリーフレーズを物理的に、そして究極的に安全に守り抜くための、驚くべきアイテムたちを紹介するぞ!『【第341回】リカバリーフレーズの絶対安全な保管方法①:最強のアナログ「金属プレート」を徹底比較! (Cryptosteel, Billfodlなど)』!火にも水にも負けない、鋼の意志ならぬ、鋼のプレートたちが登場するぞ!お楽しみに!」

☕ 冒険の心得コーナー ☕

アリス:「ウサギ先輩! 今日のお話もすっごく面白かったです! なんだか、この記事を読んでいたら、私も仮想通貨を買ってみたくなっちゃいました!」

ウサギ先輩:「おっと、アリスちゃん、その気持ちはよく分かるよ。でも、焦りは禁物だ。この冒険記は、あくまで不思議の国の仕組みを知るための『地図』みたいなものさ。『宝の地図』じゃないんだ。」

アリス:「宝の地図じゃない…?」

ウサギ先輩:「そう。これは『ここでコインを買いなさい』なんていう投資のアドバイスをするものでは決してないんだ。投資っていうのは、自分自身でよーく勉強して、失っても生活に困らないお金の範囲で、自分の判断と責任でするものなんだよ。そこを間違えると、ワンダーランドで迷子になっちゃうからね。このお約束は、絶対に守ってほしいな。」

アリス:「はい、わかりました! 自分の責任で、ですね! でも、もしこの記事の情報が間違っていたらどうしよう…って、ちょっと心配にもなりました。」

ウサギ先輩:「良いところに気がついたね、アリスちゃん。このウサギ先輩も、できるだけ正確な情報をお届けしようと頑張っているけど、この世界は変化が光の速さだからね。情報が古くなったり、勘違いしたりすることもあるかもしれない。だから、もし読者のみんなの中で『あれ? ここの情報、ちょっと違うかも』って気づいた人がいたら、ぜひ優しく教えてくれると助かるんだ。みんなでこの冒険記を、もっと素敵なものに育てていきたいからね!」

アリス:「みんなで作る冒険記なんですね! なんだか素敵です!」

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