ドルに依存しないアフリカの地域通貨決済システムが地歩固め。課題は関税を通じた「報復」をちらつかせているトランプ米大統領との折り合い
ロイターが報じたところによると、アフリカ諸国が米ドルに依存しない地域通貨決済システムの構築を加速させ、域内貿易のコスト削減と金融自立を目指している。特に、汎アフリカ決済・清算システム(PAPSS)は、ナイジェリアのナイラや南アフリカのランドなど現地通貨での取引を可能にし、年間50億ドルの外貨流出を節約できる可能性がある。しかし、米国のドナルド・トランプ大統領がドル覇権維持のため100%関税をちらつかせ、アフリカの取り組みに強い圧力をかけている。南アフリカがG20議長国として主導するこの動きは、経済的効率化を目的としながらも、米国の報復的通商政策との折り合いが最大の課題となっている。
→副収入に最適なFXについて漫画付きで楽しく優しく解説
地域通貨決済システムの進展と目的
アフリカの地域通貨決済システムの代表格であるPAPSSは、2022年1月に10の商業銀行で開始され、2025年6月時点でケニア、マラウイ、ザンビア、チュニジアなど15カ国、150の商業銀行に拡大した。PAPSSは、例えばザンビアの企業がケニアから商品を購入する際、米ドルを介さず双方の現地通貨(ザンビアのクワチャとケニアのシリング)で決済できる仕組みを提供。
これにより、従来10~30%だった取引手数料を1%以下に抑えられるとされる。PAPSSのマイク・オグバルCEOは、「アフリカ経済は第三国通貨の不足に苦しんでおり、域内貿易を現地通貨で決済することで年間50億ドルのハードカレンシーを節約できる」と強調。
この取り組みは、アフリカ経済の成長と自立を支える戦略だ。国際金融公社(IFC)のエチオピス・タファラ副総裁は、「ハードカレンシーを生み出せない国にとって、ドル建ての借入は大きな負担。現地通貨決済は企業が成功するための鍵」と述べ、経済的持続可能性を指摘。
アフリカの貿易は現在、84%が域外との取引で、域内貿易のコストが世界平均より50%高い。PAPSSはこれを是正し、アフリカ大陸自由貿易圏(AfCFTA)の推進と連携して域内貿易の拡大を目指す。南アフリカは2025年のG20議長国として、7月中旬の財務相・中央銀行総裁会議で地域決済システムの具体化を議論する予定。
トランプ大統領の関税脅威と米国の反応
トランプ大統領は、ドル覇権への挑戦を強く牽制。2025年1月、BRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ、エジプト、エチオピアなど)がドル依存低減や共通通貨の検討を進めた際、トランプ氏はTruth Socialで「BRICSがドルを国際貿易で置き換える可能性はゼロ。試みる国は100%関税と米国市場からの排除に直面する」と警告。
4月2日から発効した対中10%関税や日本向け25%自動車関税など、トランプ氏は関税を経済的圧力の主要ツールとして活用。南アフリカやレソトなどアフリカ諸国も、4月3日発表の「報復関税」で最大50%の関税を課され、アフリカ成長機会法(AGOA)の恩恵(関税免除)が脅かされている。
シラキュース大学のダニエル・マクダウェル教授は、「アフリカの現地通貨決済はコスト削減が目的だが、中国やロシアの政治的脱ドル化と混同され、トランプ政権の報復を招くリスクがある」と指摘。 トランプ氏は、ドルが世界の準備通貨であることが米国の低コスト借入や金融制裁の力を支えると主張。
2025年6月、米ドル指数(DXY)は98.652に下落(前年比6.78%減)したが、ドルは依然として世界の外貨準備の58%を占め、国際貿易の主要通貨である。 アフリカの取り組みは、経済的動機にもかかわらず、地政学的緊張の渦に巻き込まれている。
副業禁止の会社でも公務員でも大手を振ってできる副収入方法といえば(画像クリック)

いいなと思ったら応援しよう!
ルシュシュ株式会社が運営する「はなまるFX」を運営している松沢美沙です。FXに関することを中心に記事公開していきます(≧▽≦)
【サイト ⇒ https://hanamaru-fx.jp/】この記事は noteマネー にピックアップされました

