見出し画像

それは小さな庭で

一人になってから、小さな庭を手に入れた。
草花、さらには野菜などを育てるようになった。

はたして、その場は。
雨が降ると滝行が始まることがわかった。
初めて見たときは、ただ笑ってしまった。
そりゃあ最初に植えたネモフィラが消えたわけだ。
ダンゴムシやムカデなど、虫たちの王国でもあった。
薄い葉の、甘そうな、かわいい花たちは、ことごとくやられた。

残ったのは、紫陽花、ヒマラヤユキノシタ、クリスマスローズ、ルドベキア、コリウス。
挿し木の薔薇。4苗200円でたたき売りされていたサルビア。一年草じゃなかったの。今も緑を増している。
地植えは酷だったかと心配したシクラメンも、葉を増やして冬が来るのを待っている。

プランターでミニトマト収穫を目指したが、脇芽を摘みすぎたのか、花を咲かせずに消えてしまった。土を地面に戻すと、たくさんのミミズたちが出てきて驚いた。
いったい、いつから移住していたんだろう。

一つの茎が枯れてくると、小さな新芽が生まれてくる。
土に還るときは、還っていく。

このところ、長雨が続いている。
植物は、ただそこにいて。
わたしは、それを静かに眺めている。


いいなと思ったら応援しよう!