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こんにちは、「笑顔工学」の専門家、木村光範です。
「笑顔工学」についてはこちらの記事をご覧ください。

組織の中で、なかなか成果が出ない人がいるとします。

指示したことが進まない。
期待した結果が出てこない。
周囲との連携もうまくいかない。

そんな状態が続くと、つい、

「あの人は仕事ができない」
「本人の意欲が足りない」
「能力に問題がある」

と考えてしまいます。
しかし、本当にそうなのでしょうか。

実は仕組みの問題かもしれない

成果が出ていない理由は、本人の能力や努力だけとは限りません。

たとえば、次のような原因が考えられます。

  • 本人の強みと、任されている仕事が合っていない

  • 何をどこまで行うのか、役割が明確になっていない

  • 判断に必要な情報が届いていない

  • 教える側と教わる側で、理解の仕方が合っていない

  • 失敗を恐れ、質問や相談ができなくなっている

  • 本人も周囲も、まだ強みに気づいていない

人を変えようとする前に、まずは仕事の与え方や情報の流れ、周囲との関係を見直す必要があります。

「本人の問題」で片づけるのは簡単ですが、
それでは同じ問題が別の人にも繰り返されます。

評価で、人を裁かない

もちろん、何をしても許されるわけではありません。
組織で働く以上、任された役割を果たす責任があります。
期限や成果を確認し、必要に応じて改善を求めることも欠かせません。

大切なのは、評価の目的です。

評価は、人に優劣をつけたり、
できない理由を突きつけたりするためのものではありません。

その人が現在どのような状態にあり、
何を改善すれば、より力を発揮できるのかを明らかにするためのものです。

結果が出なかったときも、

「なぜできなかったのか」

と責めるだけではなく、

「何があればできたのか」
「どこで止まっていたのか」
「役割や期待は伝わっていたのか」

と考えられるかどうかが、
人を追い詰める組織と、人を育てる組織の違い、
と言えるのではないでしょうか。

適材適所は、最初から分かるものではない

人には、それぞれ得意なことと不得意なことがあります。

人と話すことで力を発揮する人もいれば、
一人で考える時間が必要な人もいます。

新しい企画を考えるのが得意な人もいれば、
決められた仕事を正確に積み重ねることが得意な人もいます。

ところが、組織では一つの物差しだけで人を評価してしまいがちです。

営業成績が高い。
発言が多い。
判断が速い。
長時間働いている。

こうした目立ちやすい行動だけが、組織への貢献ではありません。

目立たないところでミスを防いでいる人もいます。
周囲の不安を和らげている人もいます。
複雑な情報を整理するのが上手な人もいます。

適材適所とは、最初から正しい場所に人を置くことではありません。

仕事を任せ、対話し、結果を確かめながら、
その人が力を発揮できる場所を一緒に探していくことです。

「もっと頑張れ」では人は動けない

成果が出ない人に対して、
「もっと頑張ってほしい」と伝えることがあります。

しかし、本人がすでに頑張っている場合、
精神論だけでは何も変わりません。

必要なのは、努力を求めることよりも、
仕事を進められる条件を整えることです。

  • 目標を具体的にする

  • 優先順位を明確にする

  • 必要な情報を共有する

  • 質問できる相手を決める

  • 途中で確認する機会を設ける

  • 業務量や配置を調整する

  • 成果だけでなく、進め方も振り返る

こうした仕組みがあって、初めて本人の努力が結果につながります。

仕事が進まない原因を、本人の気持ちだけに求めてはいけません。

人が力を発揮できる状態を設計する

私は「笑顔」を理論的に増やす仕組みを作る「笑顔工学」を
提唱しています。

私が、多くの現場に関わってきて、分析して得た結論は、
笑顔は本人の心がけだけで生まれるものではないということです。

情報が届かない。
仕事の目的が分からない。
何をしても叱られる。
困っていても相談できない。
頑張っても正しく評価されない。

このような環境で、
明るく笑顔で働き続けることを求めるのは無理があります。

だからこそ、精神論の前に
人が笑顔になる仕組みを整備する必要があります。

業務の流れを分かりやすくする。
役割と責任を明確にする。
評価の基準を共有する。
必要な情報が届くようにする。
安心して話せる機会をつくる。

人が自然に力を発揮できる環境を設計することこそが、
経営者や管理者の重要な仕事です。

人を変える前に、環境を見直す

成果が出ていない人を、すぐに「できない人」と決めつけるのではなく
まずは、配置、役割、情報、教育、対話の仕組みを確かめることが大切です。

使えない人、など居ないのです。
その人を使えない上司が居るだけなのです。

何か施策を打って、改善が見られなければ、
役割の変更をしていくことも大切ですし、
時には厳しい判断が必要になることもあります。

しかし、組織としてできることを十分に行わないまま、
人だけを責めてはいけません。

人は、管理するための部品ではありません。

一人ひとりに異なる経験があり、
強みがあり、力を発揮できる場所があります。

経営とは、人を思いどおりに動かすことではなく、
人が持っている力を組織の中で生かせるようにすることです。

「この人はできない」と結論を出す前に、
私たちがつくった環境の側に、改善すべきことはないか、と、
考え続けることが、人を生かし、組織を育てる経営に
つながるのだと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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