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こんにちは、「笑顔工学」の専門家、木村光範です。
「笑顔工学」についてはこちらの記事をご覧ください。

会社員として働くのがよいのか。
独立した方がよいのか。
会社をつくり、人を雇うべきなのか。
あるいは、一人社長や個人事業主として、人を雇わず、必要とされる仕事を引き受けていくのがよいのか。

私は、どれが正解ということではないと思っています。

自分がどんな暮らしをしたいのか。
どんな力を発揮したいのか。
どこまでの責任を引き受けたいのか。

そこから、働き方を選べばよいのです。

そして、その答えは、一生同じでなくても構いません。

時に雇われ、時に雇い、時に個人で仕事を受ける。
複数の立場を同時に持つ生き方もあります。

大切なのは、肩書きではなく、
自分に合った働き方を、自分で考え続けることではないでしょうか。

雇う人が偉く、雇われる人が下なのではない

独立した人が、会社員よりも上であるかのように
語られることがあります。

しかし、雇われて働く人がいなければ、
人を雇う事業は成り立ちません。

全員が「自分は人を雇う側に回る」と言い、
誰も雇われなくなれば、その前提自体が成立しないのです。

会社員から個人事業主になり、次に人を雇う経営者になる。
それを人の成長段階のように考える必要もありません。

組織の中で専門性を磨き、大きな仕事を成し遂げる人がいます。
一人で、お客様と深く向き合う仕事を続ける人もいます。
人を育て、チームだからこそできる事業をつくる人もいます。

それぞれに、違う価値があります。

違うのは、人としての格ではありません。
仕事の仕方と、引き受ける責任です。

3つの働き方は、何が違うのか

雇われる働き方は、組織の中で役割を担う形です。

仲間や会社の仕組みを活かして、
自分一人ではできない仕事に取り組めます。

一方、方針や役割をすべて自分で決められるわけではありません。

組織の目的に共感し、その中で力を発揮したい人には、
良い選択でしょう。

人を雇う働き方は、自分の仕事だけでなく、
人が働ける仕組みもつくる形です。

事業の方向を決めるだけでなく、
仕事を用意し、人を育て、報酬を支払い、
安心して働ける環境を整えることが求められます。

「自分が好きな仕事をする」だけではなく、
「人が力を発揮できる事業をつくる」ことにも取り組みたいのか。
そこが大切だと思います。

人を雇わずに事業をする働き方は、
自分の専門性や提供したい価値を軸に、仕事を引き受ける形です。

一人社長でも個人事業主でも、
必要に応じて外部の人と協力できます。

ただし、仕事そのものに加えて、
営業、契約、請求、入金の確認なども、
自分で担うか、頼める相手を用意する必要があります。

会社をつくることと、人を雇うことは、別の選択です。
小さく続けることを、成長していないと考える必要もありません。
どの働き方にも、得られるものと、引き受けるものがあります。

私自身も、立場は一つではない

私は、長くIT会社を経営していました。

その会社を整理した後、かつての仲間たちが別の会社でチームを組み、
私も営業統括部長として雇っていただくことになりました。

一方で、介護関連会社では人事・DXに関わる役員として仕事をし、
一般社団法人IT人財育成フォーラムでは代表として活動しています。

自分が決める立場もあれば、
誰かが決めた方針を実現するために働く立場もあります。

しかし、どの立場もありがたいのです。

仲間と仕事ができること
役割を任せてもらえること
自分の経験を必要としてもらえること

私にとって大切なのは、肩書きを守ることではありません。
今いる場所で、必要とされる働きをすることです。

ただし、社員と経営者の権限や責任が
同じだと言いたいわけではありません。
社員に経営のリスクまで背負わせる話でもありません。

自分に任されている範囲で、
目的を理解し、考え、力を尽くす。
その姿勢は、どの立場でも持てると思っています。

副業は、仕事を増やす前に目的を決める

会社員として働きながら、別の時間に専門分野の相談を受ける
個人で事業をしながら、ある会社には従業員として参画する
自分の事業を続け、必要になった段階で人を雇う

こうした組み合わせも考えられます。

ただし、ハイブリッドな働き方が、
誰にとっても最善とは限りません。

一つの仕事に集中する方が、
自分らしく働ける人もいるでしょう。

副業をするなら、最初に考えたいのは
「何のためにするのか」です。

収入を補いたいのか、新しい分野を学びたいのか、
自分の専門性を別の現場で試したいのか、
将来の独立に向けて、小さく始めたいのか。

目的が決まれば、引き受ける仕事も、
使う時間も選びやすくなります。

始める前には、勤務先の就業規則や労働契約、
必要な届出などを確認します。

本業への支障、秘密情報の扱い、
競業による利益の侵害にも注意が必要です。

外で得た経験を活かすことと、
会社の秘密を持ち出すことは違います。

副業先に対しても、
「本業があるから仕方がない」で済ませず、
対応できる時間や範囲を初めに伝えることが大切です。

たとえ小さな仕事でも、約束は小さくありません。

働き方は選べるが、法律は外せない

ここは、自由な働き方を考えるうえで、
曖昧にしてはいけないところです。

2つの会社で雇用され、
双方で労働基準法の労働時間規制が適用される場合には、
原則として労働時間を通算して扱います。

「別の会社の仕事だから、時間も完全に別」
というわけではありません。

勤務先が適切に管理できるよう、
自分も働いた時間を把握し、
必要な申告をすることが大切です。

一方、実態として独立した事業主が業務を受託する場合、
その仕事の時間は、この労働時間通算の対象にはなりません。

ただし、「業務委託」という名前を付ければ、
労働者ではなくなるわけではありません。

労働者に当たるかどうかは、
契約の名称ではなく、実際の働き方から判断されます。

規制を避けるために名前だけを変えることはできません。

また、独立したら法的な保護が何もないわけでもありません。
特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律、いわゆる「フリーランス法」の対象となる取引では、発注側に取引条件を書面やメールなどで明示する義務があります。
業務内容、報酬、支払期日などを、口約束のままにしないことが重要です。

私は、法律を、自由な働き方の邪魔だとは考えていません。

安心して仕事を引き受け、互いの約束を守るための土台です。
具体的な扱いが分からなければ、
労働局や社会保険労務士、弁護士などに確認すればよいのです。

契約は分かれていても、自分の身体は一つ

法律を守ることは当然です。

そのうえで、私は、労働時間の規制だけに
自分の健康管理を任せないことも大切だと思っています。

会社で働く時間。個人で受けた仕事の時間。
移動、営業、見積り、経理、連絡に使う時間。

契約上は別々でも、自分が使う時間と体力は一つです。

「会社では残業していない」
「この仕事は雇用ではない」
「好きでやっている」

それだけを理由に、無理を重ねてよいわけではありません。

もちろん、これは会社の責任を本人に押しつける話ではありません。
副業・兼業でも、それぞれの使用者は安全配慮義務を負います。

会社に求めるべき配慮は求める。法律の保護も使う。
そのうえで、自分の働き方全体も自分で確かめる。

私は、この両方が必要だと考えています。

予定表が空いていることと、
仕事を引き受ける余力があることは違います。

休む時間を先に確保する。
仕事が重なったら調整する。
難しいときは断る。
必要なら人に頼る。

自分の身を守るとは、一人で我慢することではありません。
無理になる前に、周囲や制度の力を使うことでもあります。

自分の働き方も、仕組みとして設計する

私は、経営工学の視点を、自分自身の働き方にも使いたいと思っています。
仕事ごとに、役割、期限、必要な時間、報酬、責任の範囲を
整理していくことが大切なのです。

そのうえで、全部を合わせたときに、
生活が成り立ち、約束を守れ、休む時間も残るかを確認します。

一件ずつ見れば魅力的な仕事でも、
全部引き受けたら回らないことがあります。

これは、会社の業務設計と同じです。

情報技術も、仕事を無制限に詰め込むためではなく、
予定や情報を整理し、繰り返し作業を減らし、
大切な仕事に力を向けるために使いたいものです。

会社を経営しているかどうかにかかわらず、
自分の時間、健康、学び、信用をどう使い、育てるかという
「自分自身の経営」は続きます。

気持ちよく働くために、感謝して、やりきる

最終的には、自分が気持ちよく働ける形を考えればよいのだと思います。

ただし、ここでいう「気持ちよい」は、
面倒なことを全部避けるという意味ではありません。

仕事の意味に納得できる。
必要な収入を得られる。
無理なときには相談できる。
相手との約束を守れる。
自分や家族の生活も大切にできる。

そのような状態です。

雇われるなら、任せてもらった役割に感謝し、
自分の持ち場で力を尽くします。

雇うなら、働いてくれる人に感謝し、
力を発揮できる条件を整えます。

個人で仕事を受けるなら、選んでいただいたことに感謝し、
引き受けた仕事に誠実に向き合います。

感謝することと、対価や条件をきちんと話し合うことは、
矛盾しません。

そして、やりきるとは、
限界まで自分を使い切ることではありません。
必要な相談や調整をしながら、
結果や課題をきちんと相手へ返すことです。

「人を活かす経営」を考えるなら、
自分自身も、すり減らすのではなく活かしたいものです。

まとめ

雇われる。人を雇う。一人で仕事を受ける。その組み合わせで働く。
どれが上かではありません。

今の自分が、どんな暮らしを望み、どんな役割を担い、
どこまで責任を引き受けたいかで選べばよいのです。

1つに決めても良いですし、組み合わせても良いのです。
人生の途中で変えても良いものです。

ただし、法律と約束は守ることが大切です。
自分の状態を見失わないこと、そして、どの立場でも感謝して、いただいた役割に心を尽くすことです。

働き方の名前を選ぶのではなく、
自分が納得して続けられる働き方をつくりましょう。

私は、それでよいと思っています。
肩書きが変わっても、自分の人生の経営は続くのですから。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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