AIは企画書を書けるのに、なぜ転記で間違えるのか
こんにちは、「笑顔工学」の専門家、木村光範です。
「笑顔工学」についてはこちらの記事をご覧ください。
生成AIは、長い文章を書き、経営課題を分析し、
プログラムまで作れるようになりました。
私も、日々活用しています。
請求書の転記やExcelの集計、
メールの確認といった「単純作業」は、
すべて任せられそうに思います。
実際、私も、色々なことを自動化し、任せています。
ところが、数字を一桁間違えたり、違うファイルを開いたり、
途中の条件を忘れたりしてしまうこともあります。
プログラム作成などの高度な仕事ができるのに、
なぜ簡単そうな仕事でつまずくことがあるのでしょうか。
単純作業の中には、小さな判断が詰まっている
たとえば、ある表の数字を別のシステムへ入力する仕事を考えてみます。
人が「転記するだけ」と言っていても、
実際には、顧客名、対象期間、税込・税抜、単位、最新版のファイル、数字の整合性などを確認していることが多いです。
いつもと違う、おかしなところを見つけたら、処理を止めて誰かに確認することもあります。
つまり、単純に見える仕事の中には、現場の経験から生まれた小さな判断がたくさん埋め込まれているのです。
AIは、似た例から自然な答えを作ることは得意です。
一方で、1つの間違いも許されず、長い手順を守り、
例外に気づき、必要なところで止まる仕事は不安定になりやすいものです。
文章の下書きなら、多少の誤りがあっても人が直せますが、
金額、契約日、個人情報、請求、医療・介護記録では、
「だいたい合っている」では困ります。
AIに作業を丸投げしない
では、単純作業にAIは使えないのでしょうか。
そうではありません。使い方を変えればよいのです。
たとえば、何百行もある表をAIに直接確認させるよりも、
「空欄、重複、日付の逆転、合計の不一致を検査する仕組みを作ってください」
と頼む方が、再現性を高めやすくなります。
AIに毎回計算させるのではなく、
計算式やプログラム、すなわち仕組みを作らせるのが良いです。
AIにすべてを判断させるのではなく、判定ルールを整理させ、テストデータで動かし、人が確認してから使うのが良いでしょう。
大切なのは、AIに単純作業をさせることではありません。
単純作業を正確に行い続ける仕組みを、AIと一緒に作ることです。
曖昧さはAI、正確さはプログラム、責任は人
AI時代の業務改善では、
仕事を1つの道具だけで解決しないことが大切です。
文章の要約や分類のように曖昧さを扱う部分はAIに任せても良いです。
集計、照合、必須項目の確認のように正確さが必要な部分は、
ルール化・プログラム化するのが適切です。
例外への対応や最終判断は人が行うのが良いでしょう。
たとえば日報なら、自由記述の要約はAI、
件数や時間の集計はプログラム、異常があったときの対応は管理者です。
介護記録なら、音声からの下書きはAI、
必須項目の不足確認はシステム、内容の事実確認と専門的判断は職員です。
AIに何でもさせるのではなく、
人、AI、プログラムの得意分野を組み合わせるのです。
「単純だから自動化」ではなく、仕事を理解する
単純作業に見える仕事ほど、まず現場を丁寧に見る必要があります。
なぜ、その確認をしているのか。どんな例外があるのか。
間違えると誰が困るのか。どこで人が止めるべきなのか。
整理してみると、何気ない作業の中に、
過去の失敗から得た知恵や、
お客様への配慮が残っていることに気づきます。
DXとは、いまの作業をそのままAIへ移すことではありません。
仕事を分解し、意味を理解し、
人とAIとシステムの役割を組み直すことです。
まとめ
AIが苦手なのは、単純作業そのものではありません。
単純に見えて、正確さ、長い手順、暗黙のルール、例外処理、責任が同時に求められる仕事です。
だから、「単純だからAIに任せよう」ではなく、
「どこをAIに任せ、どこをプログラムにし、どこを人が確認するか」
を設計する必要があります。
現場の手作業を減らす。しかし品質は下げない。人の判断を助ける。
しかし責任は曖昧にしない。
これが大切です。
AI時代に必要なのは、AIへ仕事を渡す力だけではありません。
仕事を正しく分解し、役割を設計する力なのだと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
この記事を少しでも良いと思っていただいたら「♡」を押して応援お願いします!noteのアカウントが無くても押せますので、気軽に押していただければ助かります!私の笑顔の画像が出ます(笑)
もちろん、フォロー、フィードバックなどをいただければ、さらに喜びます。よろしくお願いします!
