朝の5分、自分の心に『おはよう』を
目覚まし時計が鳴る。
まだ少し薄暗い部屋の中で、その音を聞きながら、
「もう朝か……」
と、布団の中でため息をついていた頃があります。
眠い目をこすりながらスマートフォンを手に取って、
なんとなくSNSを開く。
誰かの楽しそうな投稿。
どこかで起きたニュース。
不安になるような言葉。
ただ眺めているだけのつもりなのに、気がつけば心が少しざわざわしている。
まだ一日が始まったばかりなのに、
なんだかもう疲れている。
そんな朝を、私は何度も過ごしてきました。
でも、あるときふと思ったのです。
「朝の5分くらい、自分のために使ってみてもいいんじゃないかな」
たった5分。
されど5分。
その5分をどう過ごすかで、朝の空気が少し変わることに気づきました。
たとえば、目が覚めたらすぐに起き上がらなくてもいい。
布団の中で、ゆっくり手を伸ばしてみる。
肩を回して、背中を伸ばしてみる。
「今日も朝を迎えられたな」
そんなふうに思うだけでもいい。
カーテンを開けて、朝の光を浴びる。
窓から入ってくる光を見ながら、
「今日も一日が始まるんだな」
と、ぼんやり思う。
コップ一杯の水を飲んで、
ゆっくり息を吐く。
それだけでも、眠っていた身体が少しずつ目を覚ましていくような気がします。
そして、もし余裕があれば、
今日やりたいことを一つでもいいから思い浮かべてみる。
「あれもしなきゃ」
「これもやらなきゃ」
と、頭の中いっぱいに予定を詰め込むのではなく、
「今日はこれができたらいいな」
くらいでいい。
全部できなくても大丈夫。
三つのうち一つでもできたら、
「今日はこれができたらいいな」 と、自分を認めてあげる。
そんな朝があってもいいと思うのです。
5分という時間は、何か大きなことをするには短いかもしれません。
でも、自分の心に目を向けるには、
十分な時間なのかもしれません。
スマートフォンを開けば、すぐにたくさんの情報が入ってきます。
誰かの言葉や誰かの出来事に触れる前に、
ほんの少しだけ、自分の心に触れてみる。
「今日はどんな気分かな」
「何を大切にして過ごしたいかな」
そんなふうに、自分に問いかける時間を持つ。
それだけで、同じ一日でも少し違って見えることがあります。
忙しい朝だからこそ、
最初の5分だけは、自分のために。
深呼吸をして、
朝の光を浴びて、
ゆっくり一日を始める。
誰かと比べる必要もないし、
完璧な朝にする必要もない。
ただ、自分の心を置き去りにしないこと。
私にとって「朝の5分」は、
一日を頑張るための時間というより、
自分自身に
「今日もよろしくね」
と声をかけるような時間になりました。
もし最近、朝からなんとなく疲れているなと感じるなら。
明日の朝は、スマートフォンを手に取る前に、
ほんの5分だけ、自分のために使ってみませんか。
カーテンを開けて、
深呼吸をひとつ。
そして、
「今日も、ゆっくりいこう」
と、自分に声をかける。
そんな小さな始まりが、
今日という一日を少しやさしいものにしてくれるかもしれません。
