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くるみアレルギーはなんで増加しているのか

皆さんの周りに食物アレルギーの方はいますか?

ひとつ間違えると命にもかかわる食物アレルギーはとても厄介で、アレルギー持ちのお子さんがいるご家庭では外食時なんかにも特に気を付けると思います。

特に近年で急増しているアレルギーが「くるみ」



実は、我が家の9歳の長男も「くるみアレルギー」なんです。


今回は薬膳の内容ではありませんが、食物アレルギーにも常に気を使っている我が家。もし同じような状況の方がいれば、ぜひ参考にしていただけたらうれしいです。

また、今家族に小さなお子さんがいるご家庭、アレルギー対策したいなという方にも参考になる内容ですのでぜひ読んでみて下さいね。


今どのくらいの人に食物アレルギーがあるの?


食物アレルギーの変遷について調べてみました。

  • 1970年代: 小児の食物アレルギーの有病率は1~2%

  • 2000年代以降: 5~10%(文部科学省や厚生労働省の調査より)

  • 現在: 乳児で約10%、学童期で約5%

私の周りのお子さんたちにも、食物アレルギーの子がたくさんいるんですよね。

昔から、牛乳や小麦、卵は結構見かけましたが、息子の他にもくるみアレルギーの子をちらほら見かけるようになりました。

2020年以降の調査ではナッツ類のアレルギーは、小麦アレルギーを抜いて第3位だそうです。

そのナッツアレルギーの過半数を占めているのが「くるみ」

なんでこんなにくるみやカシューナッツのアレルギーが増えてるの?


これって「昔はそんなにくるみアレルギーはいなかったんじゃないか」って思う方も多いと思うんです。

よく考えると分かるんですが

「昔はそもそもカシューナッツやくるみの消費量はそんなに多くなかった」

んですよね。

今急増しているくるみやカシューナッツなどの「ナッツ類」のアレルギーは、そのほとんどが小児・幼児・児童です。

1980年代以前はナッツ類の摂取は少なかったんですが、2000年以降健康志向の高まりでよく食べられるようになったそうです。農林水産省の統計によれば、1985年に約7,000トンだったクルミの国内消費量が、2020年には約56,000トンと8倍に増加しています。

食物アレルギーに関しては、乳幼児期の皮膚バリアが未熟な状態でナッツ由来の成分に触れるとアレルギー反応が誘発されるリスクが高いことが分かっている(※2016年, New England Journal of Medicine)んです。


我が家のケースだと、

東北の郷土料理の「しそ味噌」という料理があって、味噌と砂糖、刻んだクルミを混ぜて、大葉にまいて油で揚げるんです。

家族みんなの大好物、シソ味噌

長男がくるみアレルギーだとわかったのは、ばあちゃんが作ったしそ味噌を食べたとき。初夏になり紫蘇の葉が採れる時期になると、台所にクルミがよくあったことがアレルギーの原因になっていたのかもしれません。


家庭内におけるクルミの週間消費量が4g以上の家庭は要注意!


面白い研究があって、

株式会社ダスキンや医師らの共同研究で、くるみアレルギーがすごく増えているから、家庭環境がアレルギーになる原因になってない?ってことを調べた研究があるんです。

45家庭のリビングの床や、こどものベッドの上のホコリを集めて調べたら、約1/3の家庭でくるみアレルゲンが存在していることが分かったそうです。

特に、くるみに対してアレルギーを持つ(特異的IgE抗体がある)子どものベッドには、アレルギーがない子どもよりも多くのくるみアレルゲンがあったり、

くるみ消費量が週4g以上の家庭では、それ未満の家庭よりもホコリの中のくるみアレルゲンの量が多かったことが判明しました。

これって、家庭内でくるみを沢山消費していると、家庭環境がくるみのアレルゲンに触れる場になってしまっている可能性があるんですね。

ただ、この研究では「ホコリの中のくるみアレルゲンが直接アレルギー発症を引き起こす因果関係までは証明していない」ことに注意が必要です。

でも、可能性の一つとして、家庭内でのくるみの消費量とお子さんのくるみアレルギーの関係性が見えましたね。

ピーナッツアレルギー予防の研究が、くるみアレルギーにも効果があるかも?


LEAP試験(Learning Early About Peanut Allergy)というものがイギリスで実施されていて、これは「ピーナッツアレルギー」の研究なんですが、

生後早い時期(4~11か月)にピーナッツを食べさせると、5歳時点でのピーナッツアレルギー発症率がすごく減ったよ!というもの。

研究デザイン:

対象: 高リスク(湿疹や卵アレルギーの既往がある)な乳児640人
方法: 2つのグループに分け、ピーナッツの摂取有無を比較

ピーナッツ摂取グループ: 生後4〜11ヶ月から5歳まで継続的にピーナッツを摂取
ピーナッツ除去グループ: 5歳までピーナッツを一切摂取しない

結果:

ピーナッツ除去グループの5歳時点のアレルギー発症率: 17.2%
ピーナッツ摂取グループの5歳時点のアレルギー発症率: 3.2%

発症リスクの低下率:80%以上!

で、この研究の結果をもとに、くるみやカシューナッツでも応用ができるんじゃないか、ということでナッツ全般の早期摂取の影響を検証している研究(IMPACT試験:2021年~)が進行中だそうです。

ただ、息子のケースではあるんですが、くるみはちょっとずつアレルゲンを摂取して行う「脱感作療法(経口免疫療法)」は難しいと言われました。

くるみやカシューナッツは耐性が付きにくいようで、基本的に「除去対応」が推奨されているようで、息子は耳かき1匙くらいの最小量でもアウト。

この研究結果がどうなるかは今後要注目ですが、今まだアレルギーが発症していないお子さんには無理にくるみを食べさせたりせず、お医者さんと相談しながら食べさせるようにしてくださいね。

くるみやカシューナッツアレルギーが増えないようにできることはありそう


ここまで調べてみて、息子がくるみアレルギーになってしまったことには、やっぱりくるみ消費量が多い地域(家庭)的な要因があったのかなと感じました。

そして長男がくるみレルギーになって、それ以降ばあちゃんはしそ味噌にくるみを入れないようになり、次男や末の娘はくるみアレルギーを発症していないのもちょっと納得。

乳幼児期の皮膚のバリア機能が弱い時期のナッツの取り扱いを注意することで、対策はできるのかもしれませんね!

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三浦真理  薬膳スパイス家庭料理研究家 宜しければ応援お願いします☺いただいたチップは薬膳の活動費に使わせて頂きます。