見出し画像

なぜ片付けてもすぐ散らかるのか?― 本当の原因は収納不足ではありません ―|動線リノベ[16]

“動線”を整えることで、暮らしはもっとラクになります。
一級建築士として、毎日の暮らしが少しラクになる住まいの工夫を発信しています。


― 片付けても、また散らかる理由 ―

「片付けても、すぐ元に戻ってしまう」

そんな経験はありませんか。

・収納を増やした
・片付け方を工夫した
・一度はきれいになった

それでも、
気づくとまた元の状態に戻っている。

実はこれ、
とても多いご相談です。


片付かないのは、収納が足りないから?

片付かないと感じたとき、

多くの場合、
「収納が足りない」と考えます。
(そしてすぐに収納家具を探し始めます)

でも実際には、
収納を増やしても解決しないケースがほとんどです。

なぜなら、
問題は“量”ではないからです。

本当の原因は「流れ」にあります

片付かない理由は、
収納(の量)ではなく、
「動きの流れ」が合っていないことにあります。

たとえば、
・使う場所と収納場所が離れている(ダイニングで使うものを廊下収納にしまっている等)

・一度別の場所を経由しないと戻せない(ダイニングテーブルに集まる郵便物等)

・途中で動作が止まる(遠い場所の収納等)

こうした状態では、
どれだけ収納があっても、
「戻す」ことが続きません。

よくある状態

実際の暮らしでは、
・とりあえず置く場所ができる
・仮置きがそのまま定位置になる
・戻すのが面倒で後回しになる

そして、
「あとでやろう」が積み重なり、

気づいたときには散らかっている。

これは、
性格の問題やだらしないから、ではありません。

流れが止まっているだけです。

収納は“最後の場所”ではない

ここで少し視点を変えてみます。

収納は、
「しまう場所」ではなく、
動線の中の一部です。

・どこで使って
・どこを通って
・どこに戻るのか

この流れの中で、
自然に戻せる位置にあるかどうか。

それが整っていないと、
収納は“使われない場所”になります。

だから、戻せなくなる

人は、
動きを止めてまで片付けることはしません。

・わざわざ移動する
・しゃがむ
・扉を開ける

こうした動作が増えるほど、
「あとでいいや」が増えていきます。

結果として、
出しっぱなしが増え、
片付かなくなります。

動線が整うと、片付けは変わる

動線が整ってくると、
・使った場所の近くに戻せる
・流れの中で片付けが終わる
・特別に“片付ける時間”が
 いらなくなる

つまり、
片付けは「行動」ではなく、
流れの一部になります。

今日からできること

まずは一つ、
よく使うものを思い浮かべてみてください。

・どこで使っているか
・どこに戻しているか

その距離や流れに、
無理はありませんか?

少しだけ位置を変えるだけでも、
「戻しやすさ」は大きく変わります。

動線を整える、ということ

片付けを頑張るのではなく、
片付けなくても整う流れをつくること。
(頑張らなくても整う仕組み)

それが、
動線を整えるということです。

■ 次回予告

次回は、
暮らしの動線は「1日の流れ」で見るとうまくいく
というテーマでお話しします。

朝から夜までの流れの中で、
どこに無理があるのか。
時間の視点から動線を見ていきます。

👉はじめての方はこちら


毎日の暮らしが、
少しでもラクになるきっかけになれば嬉しいです。

関 美和|一級建築士
▼プロフィール・活動はこちら
https://miwaseki.carrd.co/