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君に贈る火星の【ショートショートnote杯】

昔では夢のようだった事。今では現実のものとなった。

地球と火星の自由な行き来。地球からは連日ツアーを組んで観光客がやって来る。

僕は街角のベンチに座り、そんな地球人たちを見ていた。
僕は火星で生まれた地球人だ。だけど、地球には行った事が無い。

僕の所に一人の少女がやって来た。

「写真を撮ってもらえませんか?」

僕は写真を撮った。はにかむ笑顔がステキな少女。

「ありがとう。あなたは火星人?」

「僕は火星で生まれた地球人だよ。」

少女は家族と一緒に地球からツアーに来たらしい。僕の横に座るとどちらからともなく話をした。住んでいる所、好きな事、流行っている事。

なぜか、彼女の事は昔から知っているような気がした。懐かしい感じ。

別れ際、僕は偶然ポケットに入っていた石を少女にあげた。

帰宅後、昔の写真を見ていると僕の横に写る少女そっくりの子。
思い出した。少女は幼稚園で同じクラスだった子。初恋の子。
また、いつか逢えるかな。これが運命なら。


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