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【積読解消への道📚】初めてのハルキ〜神の子どもたちはみな踊る

※この記事は長文です(5400文字越え)

みゆです。

先日、Small Worldさん村上春樹さんについて書かれた記事を読みました。


村上春樹さんの長編小説の主人公の年齢や時代背景を検証して分類してある記事でした。とても興味深く読ませて頂いたのですが、実は私は村上春樹さんの本は1冊も読んだ事が無いんです。

私がうんと若い頃にノルウェイの森が流行りました。あまりに流行っているものだから、当時本屋さんでパラパラと立ち読みをしました。私はそっと本を閉じて、違うコーナーに行きました。

だって、何を言っているのか、何が書かれているのか分かんなかったんだもん!!

それ以来、村上春樹さんは私にとっての鬼門となったのでした。たまに読んでみようと思う事はありましたが、難解な本を書く人のイメージが消えずに読む事なくここまできました。

そんなある時、アマプラでドライブマイカーを見ました。村上春樹さん原作のその映画は、ちょっとラストに疑問が残りました。それで原作の短編集を読んでみようと思ったのですが……。読めるのかな?

それで、Small Worldさんに初めて読む村上作品はどれがいいかお尋ねしてみたんです。すると、この記事の本を紹介して下さいました。

それが、神の子どもたちはみな踊るです。
早速、ドライブマイカーの原作本と一緒にポチってしまいました。

せっかく本を買ったのに、私ときたらずーっと積んでいました。
だけど今回、Small Worldさんの記事を読んだ事をきっかけにやっと本を読む気になり、読みました。

ちょっと感想文を書いてみようと思います。

では、どうぞ💛

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この本は六つの話で構成されている。そのどれもが、阪神淡路大震災が関係してくる。地震がどの様に関係してくるのか興味深くページをめくった。

⚫︎ UFOが釧路に降りる

スマートで爽やかで、何でもそつなくこなす小村は奥さんに出ていかれたという。何でも奥さんは、大震災以来ずっとソファで地震の映像を眺めていたのだとか。

小村は結婚生活が上手くいっていると思っていたのに、真実はそうではなかったようだ。これって、結婚生活のあるあるなのかもしれないと思う。

お互いに何を考えているか、心の中までは分からないものだ。分かったつもりになっているのかもしれない。奥さんの心の中で何が起こったのかは分かる術はないけれど、何もかもに空っぽな虚しさを感じたんだろう。夫にも、日々の暮らしにも。これは私の勝手な憶測だけど、人間いつどうなるか分からないから、もっと自分を取り戻して生きていきたいと思ったのではないだろうか。

小村は、離婚後の休暇に同僚の佐々木に頼まれた物を持って、釧路へ飛ぶ。大事な箱を手荷物で運び、佐々木の妹に渡す事。これが頼まれた大事なミッションだ。
空港には佐々木の妹と友人のシマオさんが待っていた。箱を渡して任務完了のはずがこれで終わらない。昼食にラーメンを食べ、その後に3人でまさかのラブホ行き……。
何で?何で?何でなん?いくらビジホよりも広くて豪華とはいえども。まあ、たまにはいいよね、とちょっと苦笑いしてしまう。

佐々木の妹は途中で帰り、シマオさんと二人きり。となると、そうですね、はい。やっぱりそうなっちゃいますかっていう流れになる。
ピロートークで箱の中身をシマオさんに尋ねてみると、小村の中身だという。狼狽える小村には冗談よ、と笑うが実際は何だったんだろう。とても気になる。

最後にシマオさんが「でも、まだ始まったばかりなのよ」と言う。これは一体どう言う意味なのだろう。考えてはみたけど、陳腐な事しか浮かばない。一つは、この二人の関係がこれから始まるという事。もう一つは、見た目や上辺ばかりで中身の無い小村が内面も充実した人間になっていけるという事。最後にもう一つは、この後また行為を始めましょうという事。……最後にこの発想をする辺り私もかなりバカだと思う。そして、北海道故に味噌ラーメンが食べたくなってしまった。私は、味噌ラーメンが大好きだ。

⚫︎ アイロンのある風景

啓介と暮らしている順子に夜中の12時前に電話が掛かる。電話の主は三宅さんで、今から焚き火をするから出ておいでというお誘いだった。

夜中に焚き火をするからと呼び出されるというのは、実際どうなんだろう。私は、夜遊びは好きだけど、夜道は嫌いだ。普段は車だからいいけど、一人で歩くのは怖いから嫌いだ。だから、呼び出されたからって行くなよと思ってしまう。

啓介と連れ立って海岸まで出かける順子。順子は三宅さんがする焚き火が大好きなのだ。

確かに、焚き火を見ていると落ち着くと思う。暗闇だけど火の周りだけ明るくて、ぱちぱちと木の爆ぜる音、そして火の温もり。焚き火の周りは、そこだけ非日常の空間に感じるように思う。

啓介は先に帰り、焚き火の前に残っているのは順子と三宅さんの二人きり。順子は啓介と暮らしているけど、この年上の三宅さんの事も心のどこかでは好意を持っているんだろうなと思う。じゃないと、わざわざ夜中に出掛けて行かないよなぁ。

二人で込み入った話をしている描写があるのだけど、なんかいいなぁと思ってしまう。夜中に焚き火の前で事情を抱えた年の離れた男女が、訳ありな話をする。虚しさややるせなさ、無力さや虚無感。そして、なぜか一緒に死のうかなんて話になっていく。

やがて、焚き火の火が消えそうになった頃。眠くなった順子は三宅さんの腕の中で眠ってしまうのだ。「火が消えたら起こしてね」という順子に三宅さんは意味深なことを言う。
「焚き火が消えたら寒くなって嫌でも目は覚める。」
はて、この言葉の意味する事はこれいかに。やっぱり、三宅さんは一人で旅立つのだろうか。

⚫︎ 神の子どもたちはみな踊る

表題作のこの作品は宗教2世の物語だ。
母親がある宗教の熱心な信者である息子の善也は、中学生の時に宗教を抜ける事ができている。

親が熱心な信者だと、やはり生活そのものが宗教中心となっていくのだろうと思う。私は特別な信仰を持っていないから、なまじ信じられない部分はあるけど、話に聞いたり様々な情報に触れるに、なかなか凄いものがあるようだ。

善也の母は若くして子を設けたので、まだ若い上にさらに若く見える容姿の持ち主だ。その上、変わった人の様で家の中でも外でも無意識にお色気ムンムンの人だ。善也は学生の頃から、性的な事を発散させるのに手をこまねいている。
うーん、そんなお母さん嫌だな。なんか、生々しすぎる。無邪気なのはいいけど、ちょっとは考えてほしい。

善也は、神の子らしい。その出生のいきさつや体つきから(お昼のみゆが書いているから、詳細は恥ずかしくて書けませぬw)神の子だということになったそうだ。なんじゃそりゃ、と私なんぞは思ってしまうけど、ああ、怖い怖い。

ある時、善也は実の父と思しき人物を見かけてタクシーで後を追う。野球場に着いたので、後を着けて中に入ったのにその人物は消えてしまう。一体どういう事なんだろう。もしかして、この世の人ではないのだろうか。

そして、なぜか善也はグラウンドで踊り出す。何故なにゆえに?もう、シュール過ぎる。…嫌いじゃないけど。踊りまくって、なぜかマウンドの上に倒れ込む。遠くに聞こえるのは救急車のサイレン。もしかして、もしかして。神様に連れて行かれてしまったのだろうか。

⚫︎ タイランド

これはちょっと日常から離れた時に不意に得られる気づきの話なのだろうか。ひたすらに淡々と物語は進んでいくように思った。

世界甲状腺会議の後、休暇を過ごすためにタイにやって来たさつき。彼女のところに送迎や身の回りの世話をするために来たニミット。この二人を中心に物語が進む。

プールで泳いだりして休暇を過ごす。内観したり、二ミットと会話を楽しんだりしながらただただ淡々と時間は過ぎる。

日本に帰国する前日、二ミットはさつきを村の霊能者のもとに連れていく。その時、霊能者は心にわだかまっている事を言い当て、蛇の出てくる夢を見るという。そして、さつきの中に石があるという事も。

どうやら、さつきには過去に産む事ができなかった命があったらしいのだ。私には経験は無いけど、それはどんなに悲しく辛いことだろう。その悲しみや苦しみや誕生できなかった命が体の中の石になってしまったのだろう。

どうかさつきの夢に蛇が出てきて、その蛇に石を飲み込んで欲しいと願わずにはいられない。

ちょっと退屈な話だなと思ったけど、最後に何があったのかが分かるとやるせなさを感じてしまった。

⚫︎ かえるくん、東京を救う

これは不思議な話だ。

仕事が終わり、疲れてアパートに帰り着いた時に家の中に大きなかえるがいたとしたらどうだろう。腰を抜かすだろうか。それとも意外と受け止めるものだろうか。さらに、地震を止めるために一緒にみみずくんと闘ってくれと言われたとしたら。

主人公の片桐は戸惑いながらも、かえるくんを受け入れて普通に接しているように思えた。彼は銀行の取立て係をやっているだけあって肝が据わっている。

東京のど真ん中で起きるらしい大地震を止めるために1人と1匹は計画を立てる。だけど、計画前に計画が実行できなくなってしまう。なんと片桐が狙撃されて病院に運ばれてしまったのだ。一体この先どうなるのだろう。大地震は起きるのだろうか。

目が覚めた片桐が看護師さんに聞いてみると、地震は起きてはいなかった。それに、狙撃されてもいなかったのだ。ただ倒れていただけという事だった。これはどういう事なんだろう。そして、かえるくんは?

夜中にかえるくんが病室にやってきたものの。かえるくんは疲労困憊で、闘いの様子を片桐に聞かせる。どうやら片桐も闘いに参加していたようだ。これは意識だけで参加していたというのだろうか。みみずくんとの闘いは引き分けに終わったものの、なんとか大地震は回避できたという。

だけど、その代償は大きくかえるくんは命を落としてしまう。なんて事なんだろう。かえるくんは、虫に食べられてしまった。地震は回避できてもかえるくんが死んでしまうのは可哀想だなと思う。

これも最後の終わり方が謎だなと思う。”夢のない静かな眠り”ってどういう事なんだろう。もしかして?

⚫︎ 蜂蜜パイ

私はこの話が一番好きだ。

学生時代の男子2人と女子1人の3人の親友同士の物語だ。これってまるでドリカムじゃないか。女子の立場だと、羨まけしからん状態だ。だけど、こういうのってバランスが命だと思う。どちらかと恋愛関係になったりでバランスが崩れると脆いものだと思う。

淳平は小夜子が好きなのに、言い出せないでいる。それで押しの強い高槻が小夜子と付き合ってしまう。こういう時って、やっぱり押しの強い者に負けてしまうのだろうか。淳平、しっかりしろよーと私は思ってしまう。小夜子も淳平の事が好きっぽいのに。一度、キスしちゃった時に奪ってしまえば良かったのに。

大学を卒業してしばらくたった頃、高槻と小夜子は結婚してしまう。それでも、3人の付き合いは相変わらずで、むしろ淳平がいた方が関係がうまくいくようだった。それって、歪でおかしな関係だ。この夫婦は淳平の気持ちも知っているのに。私だったら、そんな当て馬のような扱いを受けるのはまっぴらごめんだ。

けれど、時が過ぎて高槻は小夜子は離婚してしまう。高槻は小夜子の事を最高の女だと思っているのに、彼女を作ってそっちと暮らし始めてしまった。やっぱり、そういうものなんだろうか。最高の女だと思っているのに、別に彼女を作ってしまうものなのか。これは別に、逆でも同じ事があるのかもなと思ってしまう。男だからとか、女だからというのは関係ない。

ある日、小夜子と娘の沙羅の家に泊まった淳平はついに小夜子と結ばれる。長年の夢が叶って良かったねと心底思った。だけど、やっぱり甘くなかったみたい。いいところで地震で傷ついた沙羅が2人がいる寝室にやって来たのだ。これって、とてもとても気まずいし、言い訳してごまかすのが大変だ。
それにしても、ほんと、いいところだったのに(シツコイ)

寝室を沙羅に譲ってリビングで横になった淳平は、やっと決意したようだ。この2人の女性を幸せにするために、小夜子に結婚を申し込もうと。ここまで来るのにどのくらいの月日を要したのだろう。ここは、今度こそちゃんと決めろよ!と余計な思いを抱いてしまう。やっぱり、女性としたらこういう時はしっかりガツンと決めて欲しいのだから。


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ああ、すごく長文になってしまいました。これでも抑えて書いたんですが。

初めての村上作品を無事に読了しました。読みやすい短編集という事でしたが、ほんとに読めるのかかなり不安でしたけど私でも読めました。

ちょっと考えながらの読書でしたが、楽しく読む事ができました!
あと2冊、村上春樹さんの短編集があるので、それを読んだらいよいよ次に進んでみようかなぁと思います。

これで長年の読まず嫌いを克服できました😊

きっかけを下さったSmall Worldさん、どうもありがとうございました⭐
マジで大感謝です💚

あ、上の記事のコメントでの「アレがアレでアレ」の件、あの時は阪神のアレじゃないアレって何?と思いましたが、分かりましたよwww
アレですね、アレ(笑)
たしかに、マイルドだったような気がいたします🤣


物凄い長文にお付き合いいただきありがとうございました💛
今日も最後まで読んで下さってありがとうございます♪

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