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【シロクマ文芸部】わたしが猫のげぼくになるまで|エッセイ


猫を飼う、という事が私の人生に起きるなんてあの時までは思いもしなかった。

飼っていた犬が死んでしまって1〜2年くらいした頃、私達はあの子に出会った。長女を塾に迎えに行くために、夜の9時半を回ってから外に出た。すると、うちの敷地のどこかで「ピャーピャー」と猫の声がする。家の中からも聞こえたのか次女も中から出てきた。私は時間がなくて、一旦長女を迎えに行った。

帰ってくると、次女が猫がいたと教えてくれた。けれど、猫を飼うなんて思いもしなかったので、とりあえずそのままにしているように言った。

翌日から、猫はちょこちょこ姿を見せるようになった。その猫は、まだ大人にはなりきっていないように見えた。白黒のハチワレでタキシード柄、なおかつ両手足にソックスで、とても美猫の女の子だった。うちの娘達は猫が珍しいのか、姿を見せる猫をよく構っているようだった。

義母が倉庫にダンボール箱と毛布を用意してあげていた。猫はその箱で寝るようになり、もうどこにも行かなくなった。そうなると猫に情が移ってしまい、家で飼う事になった。改めて猫を見ると、模様のバランスも完璧でとても可愛い。それに、人慣れもしている様ですぐに名実ともにうちの子になってしまった。抱っこすると、喉をゴロゴロ言わせてうっとりした顔をする。初めての猫は暖かくて、柔らかいと思った。よく猫は液体だというけれど、本当にそうだなと思う。

いつまでも猫と呼ぶ訳にはいかないので、猫に名前を付けようと娘と一緒に考えた。あずき、アールグレイなどなど候補は出るものの今一つピンと来ず、名前付けは難航した。「吾輩は猫である。名前はまだ無い」と私が呟くと、長女が「夏目さんだ!」と反応した。じゃあ、もうそれでいいのでは?となり猫の名前が決まった。「夏目さん」だと堅い感じがするので「なつめさん」とひらがな表記にしたし、ちゃんとさん付けするのがデフォルトだ。

なつめさんがきてから、なんとなく家族の会話が増えたような気がした。なつめさんを喜ばせたくて、抱っこやなでなでで気持ちよくなれる撫で方を研究した。それに、某巨大掲示板の猫スレを読み漁り、猫の上手な飼い方などの知識を増やしていった。

某巨大掲示板の猫スレは様々な種類があり、中でも猫様のげぼくがぎゃくたいされるスレが面白くて、私はよく読んでいた。そのスレによると、飼い猫様を大事に思うあまり猫様をご主人様やお嬢様と呼び、自らをげぼくと名乗るらしい。そして、猫様にされた事(膝から降りてくれない、作業の邪魔をするなどなど)をぎゃくたいされたといってニヤニヤする始末である。

なつめさんは、その後脱走した際に妊娠してしまった。その時に生まれたのがくーちゃん達5つ子だ。猫と暮らす毎日は大変な事もあるけれど、嬉しかったり楽しかったりする事が多い。沈んでいる時にはそーっと寄り添ってくれる癒しの存在でもある。こんなに猫に夢中になるなんて、あの時なつめさんと出会った時に想像する事ができただろうか。あの日の出会いが私の人生を変えたと思っている。今は虹の橋を渡ってしまったなつめさんには感謝の気持ちでいっぱいだ。あと数日でくーちゃんは16歳になるけれど、なつめさんや5つ子のお姉ちゃんのしろちゃんの分までまだまだ長生きして欲しいと思っている。


🐱 💕 🐱 💕 🐱

シロクマ文芸部に参加します💛
今週のお題は「猫を飼う」です。

初めて猫を飼う事になった時の話です。
なつめさんは本当に美猫で、猫らしい気高い風格のある猫様でした。
あんな綺麗なハチワレ猫にはあれから出会った事はありません。


小牧部長、よろしくお願いします🙇


今日も最後まで読んで下さってありがとうございます♪



#シロクマ文芸部
#猫を飼う

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