【シロクマ文芸部】ほんとうに、怖いもの~夜店から
夜店からはソースの焼かれるいい香りがする。焼きそばのお店を冷やかしながら私と彼は夜店の並ぶ境内を歩く。
彼と出張で来た街で規模の大きな夏祭りがあると知り、絶対に行きたいと仕事を頑張って済ませてきた。
「私、お祭りでは絶対クレープを食べるって決めてるの。それもチョコバナナよ」
「そっかー。じゃあ俺はかき氷にしようかな」
私達はそれぞれクレープとかき氷を買い、食べながらのんびり歩く。食べながら歩くのはお祭りならではの楽しみだと思う。
家族連れや恋人同士、友人同士など大勢の人々が楽しげに歩いている。そんな人々の中で私達はどんな風に見えているのだろう。
「これから肝試しに行こうか?」
「いいね!うん、行こう」
肝試しの大きなテントが近づくにつれ、呼び込みの声が聞こえてくる。肝試しはちょっとだけ怖いけど、彼と一緒ならきっと平気だ。
彼と手を繋いで歩いていると、目の前にカップルが現れた。その二人を見て私達はギョッとして目を見開いた。
「あなた、ずいぶん楽しそうな出張なのね。興信所の言った通りだわ」
「こちらの奥さんに連絡をもらって驚いたよ。嘘であって欲しいと思っていたのに」
私達は繋いだ手を慌てて離すと、何も言えずにただ夫と彼の奥さんの顔を見る事しかできなかった。彼が驚いた余り落としてしまったかき氷は、溶けて辺り一面血の海に見えた。
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シロクマ文芸部に参加します💛
今週のお題は「夜店から」です。
もっとキュンキュンしたものを書こうと思ったんですよ、ほんとは。
ああ、きっと5ちゃんのまとめ動画とかWEBまんが(Googirlとかママスタセレクト)の見過ぎなんでしょうw
ほんとに怖いのは、おばけよりも人間なのかもしれません。
今日も最後まで読んで下さってありがとうございます♪
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