今日のピックアップ|2026.09.08
収集した記事の中から取り上げた、今日のピックアップです。
⬛️ 「シアトル・タイムズ」と「ニュースデイ」が OpenAI・Microsoft を提訴、AI 著作権訴訟がまた 1 件増える
Seattle Times, Newsday sue OpenAI, Microsoft, alleging copyright infringement
Reuters の記事で、米ニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所に、シアトル・タイムズとニュースデイが OpenAI と Microsoft を相手取って新たな著作権訴訟を起こしたと報じられていました。
訴状によると、両社は有料会員限定コンテンツを含む新聞社のウェブサイトをスクレイピングし、ChatGPT や Microsoft Copilot、Bing の AI 機能を訓練・運用するためのデータセットに記事を組み込んでいたとされています。
さらに、これらの AI 製品は新聞社の記事の一部をそのまま再現したり、内容を細かく言い換えて要約したりすることで、読者がわざわざ元記事を読みに行ったり購読したりする必要性を減らしてしまっている、とも主張されています。
シアトル・タイムズの社長兼 CEO であるアラン・フィスコ氏は、社員向けの文書で「年間数百万ドルをかけて制作しているコンテンツを、同意も対価もなく使われることから守らなければならない」と強い姿勢を示したそうです。
一方 OpenAI 側は、自社モデルは公開されているデータで訓練されており、フェアユースの範囲内だとする立場を崩していません。
Microsoft も「訴訟には驚いているが、地域ジャーナリズムの重要性は理解しており、話し合いの場を持つことはいつでも歓迎する」とコメントしています。
両紙は、自社コンテンツのコピーや、それを組み込んだ訓練データセット・AI モデル自体の破棄を求める差し止め命令も要求しているとのことです。
この件は 2023 年末に提起されたニューヨーク・タイムズの訴訟と構図がよく似ていて、実際 NYT の訴訟でもすでに 2026 年 6 月、原告側が訴状の一部を整理し直し、OpenAI への直接的な請求を一部取り下げつつ Microsoft への責任追及を強化する、という展開があったばかりでした。
今回のシアトル・タイムズ・ニュースデイの件が NYT と同じ管轄の裁判所に提起されていることを考えると、今後この 2 つの訴訟が足並みを揃えて進んでいく可能性もありそうです。
著作権訴訟が「NYT だけの特殊なケース」ではなく、地方紙も含めた業界全体の共通の争点になりつつあるんだなということを、あらためて感じさせられるニュースでした。
