大人になってから始めたチェロの、人生初の発表会|上手い下手より大事な音楽の素晴らしさ
こんばんは。
私は、大人になってからチェロを始めました。
バイオリンでもなく、ギターでもなく、チェロ。友人が突然ヴィオラを始めて、「一緒にやろう」と誘われたことがきっかけでした。それが、ちょうど一年ほど前。
性格上、思い立ったが吉日なところがあるので、早速楽器屋さんに行って、チェロを試奏。今思えば、何にも分からない状態で、よく一人でチェロの試奏に行ったなと感心します。
本当に初めてチェロを弾いたのですが、なんてふくよかな響き!
腕、胴体に音の振動が伝わってきて、ちょっと弓を当てて左右に引くだけで、音が部屋全体に広がっていく。
これだ!と感じて、その場で即決。なんとまあ、思い切ったものです。
それから毎週末は市の施設を使って、練習練習、ひたすら練習。
プロの方って、なんであんな簡単そうに弾くの?
え、、そもそも音がまともに出ないんだけど?
この感想が出たのが、始めてから3ヶ月経ったときです。この時点で、もう10回くらい心が折れてます。
弦楽器の初心者用練習帳と言えば「SUZUKI METHOD」だそうで。
一年かけて、ようやく1巻が終わり、現在は2巻の前半まで来ました。
そんなこんなで、あっという間に発表会。
曲目は、アイリッシュ民謡の「ロンドンデリーの歌」。
SUZUKI METHODの1巻では1stポジションのみ、2巻の前半で2ndポジションが出てくる中、ロンドンデリーの歌は4thポジションまで出てくる、個人的には難関曲。
先生のレッスンを何度も何度も受け、1フレーズ、2フレーズ、と少しずつ左手と右手が回ってきました。
そして、本日、本番。
人生初のチェロ発表会。
一度しか無い、人生初。
緊張半分、ワクワク半分。お客さんもいる中、いよいよ舞台へ。
ピアノとチェロのアンサンブル。
専門的には、ピアノ伴奏のソロというのでしょうか。
肺に空気を入れて、ふうと息を吐き。
呼吸を意識して、風が流れるように、いざ参らん。
ピアノの前奏からスタートし、3小節目からいよいよチェロのソロ。ピアノの音を聴きながら、強弱を付けながら、下手なりにも、この音楽で私が伝えたい故郷の景色の素晴らしさや哀愁を表現しようと、グッと弓に圧をかける。
1st Timeはpの中で遠くで聴こえるように、繰り返しの2nd Timeはmfで少し活気を持って。この曲一番の山場はA線のオクターブ高いA(ラ)の音。1回目はフラジオで、2回目はしっかり押さえてビブラートを少しかけて。魂を込める。
そして、曲も終盤へ。
rit.でテンポを徐々に落とし、背中越しにピアノと合図を交わし、最後の音を弾く。
ひと息吐いて。立ち上がり、礼。
パチパチと客席から拍手が。
その瞬間、ふわーっと心が満たされていく。
終わった。
楽器を持って、舞台を後にする。
中々仕事では味わえない充足感。
なんというか、一年間練習してきたことを、この一瞬に全て注ぐということは滅多に経験できることではない。
音楽っていいな。
一人で弾いても楽しいし、誰かに聴いてもらっても楽しい。楽譜さえあれば、誰とでもセッションできるし、言葉が通じなくても、鳴らせば音楽という形になる。
また明日は、新しい曲にチャレンジしてみよう。
それではまた。
