写真に残らなかった七五三~涙の親子記念日~|障がい児育児
てい君、3歳の七五三。
本当は、2歳上のお兄ちゃんと一緒に着物を着て、兄弟並んで写真を撮りたかった。
それだけのことなのに――
どうして、こんなに難しいのだろう。
スタジオで衣装を着せようとすると、泣き叫び、全身で拒否する息子。
帯も羽織も、何ひとつ身につけられなかった。
私の声も届かず、周りの視線が痛かった。
でも頑張れない息子を責めることなんて、できなかった。
苦しいのは、息子自身なんだから。
初めての場所、初めての人、初めての衣装…。
全部苦手だったよね。
結局、写真撮影は諦めました。
お兄ちゃんだけが着物を着て、てい君は私服のまま参拝へ。
周りの家族は皆、きれいに着飾って、笑っていました。
その光景が、眩しすぎて、現実を突きつけられるようでした。
うちはできない。
―その事実が、胸に刺さりました。
でもあの時、息子は泣きながらも神社を歩いた。一緒にお賽銭を入れた。
写真はないけれど、あの日の涙も祈りも、ちゃんと私の記憶に残っています。
“できなかった”七五三。
でも、確かに“頑張った”七五三でもありました。
あれから何年も経って、思えるようになりました。
あの日の七五三は「失敗」なんかじゃなかったって。
着物を着られなかった息子を、あの時私は“かわいそう”だと思っていました。
私は“みんなと同じ形”にこだわりすぎていたのかもしれません。
でも今は、誰かと比べる必要なんてないと思えます。
息子の「できた」は、息子のペースでちゃんと訪れているから。
あの日、七五三の写真は撮れなかったけれど、あの時に感じた痛みも、涙も、全部が親子の記念日。
“うまくいかなかった日”も、ちゃんと意味があると教えてくれた出来事でした。

『2年後、5歳になったてい君は写真撮影出来たよ』
当時の私に言ってあげたいです。
=さいごに=
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