2026/08/25 よた稽古?
なんか、今、ありえないくらいの多幸感に包まれていた。私は今、誰の幸せも邪魔していなくて、好きな人達はきっと楽しく笑っている。全てが完璧で嬉しい。人生で一番満たされている瞬間が来ちゃったような気がする。今日が本当に最終回だったらいいのに。ラストは公園でクリームパンを食べているシーンがいい。死んじゃうのは悲しいしつまらない。続くみたいに、次が始まるみたいに、大きく伸びをして終わりたい。私がフィクションだったらよかった。
一昨年、秋晴れの綺麗な日に大学の文化祭でよたの演劇を観て、この文章を書きました。文化祭の2日目、すれ違う友達はみんないつもより笑顔のハードルが低くて、自分だって楽しい気分なはずなのになんだか少しずつ追いつかない。ざわざわするしかできなかった心と身体を抱えたまま、よたの第三回公演『何も始まらなかった一日の終わりに』を観ました。そこには知っている空気が流れていて、私が吹かれたことのある風が吹いていました。高校生の時に、自転車で家を出たのにどうしても学校に行く気になれなくて、よく知らない住宅街をぐるぐるしていた日のことを思い出して少し泣きました。午後から稽古があった私は、にぎやかな大学をあとにして、江古田のパン屋さんで模範解答みたいな形のクリームパンを買って、公園のベンチで文章を打ちました。どういう仕組みなのかわからないけれど、なんだかものすごく幸せでした。このまま今日の空に溶けていけたら、急にトラックが突っ込んできてくれたら、クリームパンが逆に私のことを食べてくれたら、色々考えたけど全部ちょっとずつずれちゃってるから、フィクションだったらよかった。それが一番正しいような気がした。あの日みたいな満たされた気持ちにはあれから出会えていないけれど、なんとなく、もうすぐあんな日が来るような気がしている。どうしてもフィクションになれない人生だから、今日も喜び勇んで稽古に向かうのだと思います。


作・演出 上村陽太郎
〈出演〉佐々木武尊 平野広大 吉田萌乃
公演期間 2026年9月3日(木)〜9月7日(月)
会場 ありか Hole
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以上、独り言でした。
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