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「たぶん大丈夫です」と言って大惨事になった話

こんにちは!ひろもです!
お読みいただきありがとうございます!

皆さんは、若手時代に大失敗をした経験はありますか?僕はたくさんあるのですが笑
中でも特に、今でも思い出して冷や汗が出る失敗があります。新卒間もないころの、大失敗です。今日はそれを書いてみます。



「たぶん1週間で大丈夫です」

入社から数ヶ月経ったころ、僕は上司に進捗を聞かれて、とっさにこう答えました。

「たぶん1週間で大丈夫です」

何気ない返事のつもりでした。

これが大惨事の始まりだとは、そのときの僕は思ってもいませんでした。


いつもなら、1週間で返ってくる仕事だった

当時の仕事の中に、外部の委託業者さんに定型的な作業をお願いするものがありました。いつも同じ業者さんに、同じような内容の依頼を出していて、だいたいいつも1週間で納品してもらえるというのが常識みたいになっていました。

だから、その日の上司との会話でも、僕の頭の中には「1週間」という数字が、なんの疑いもなく浮かんでいました。

ただ、本当はもっと早い段階で業者さんに確認を入れておくべきだったのに、忙しさにかまけて後回しにしていました。忙しかったのは事実ですが、正直に言えば、単に段取りが悪かっただけです。

実は運悪く、その週は繁忙期に入っていました。業者さんに確認すると、返ってきた回答は「今回は1ヶ月近くリードタイムが必要です」とのこと。

つまり、僕が上司に「たぶん1週間で大丈夫です」と答えた時点で、すでに間に合わない案件だったわけです。


他部署と工場を巻き込むことになった

僕の言葉を信じて、上司は後工程の部署や工場のスケジュールをその前提で進めていました。

それが崩れたので、各部署の責任者に一軒ずつ頭を下げて回ることになりました。話した相手は数人でも、その先には何百人というメンバーのスケジュールがぶら下がっているのが分かっていたので、とにかくそれが重かったです。

幸い、修正そのものは翌日には収束しました。ただ、その日は遅い時間まで上司を連れ回して、ひたすら謝って歩いたのを覚えています。何度も同じ説明をして、何度も同じ角度で頭を下げて。「なんでちゃんと確認してから答えなかったんだろう」と、自分に向けてずっと同じ問いを繰り返していました。


"たぶん"は、段取りの悪さを隠す言葉だった

ここからが、今回いちばん書きたかったところです。

当時の自分のことを冷静に分解してみると、僕はあのとき、「たぶん」を付けたから嘘じゃないと、自分を誤魔化していました。

でも、今改めて考えると、あれは立派に嘘なんですよね。

なぜなら、確認していないという事実を伏せたまま、確認したかのような情報を相手に渡しているからです。

じゃあ、なぜその嘘をついたのか。

正直に言うと、段取り不足を隠したかったからです。「まだ業者に確認してないの?」と怒られるのを避けたかった。忙しかったという言い訳はあっても、結局それが本音でした。

つまり「たぶん」は、情報の不確かさを示す言葉のふりをして、実は自分の段取りの悪さを隠すために使っていた言葉だったんです。

これに気づいたときは、結構しんどかったです。不確かな情報を正直に渡していたつもりが、本当は自分を守るための言い訳に成り下がっていた、というのが分かってしまったので。


変えたこと1:「確認します」に置き換える

ここからは、この失敗のあとに自分の中で変えたことの話です。

いちばん単純なのは、嘘をつかないことです。何事も、正直に・誠実に対応する。当たり前といえば当たり前ですね。その結果としてたどり着いたのが「確認します」という言葉でした。

あのとき、せめてこう言えていたら、何も起きなかったはずです。

「いつも1週間なので今回も大丈夫だと思うんですが、念のため業者に確認してから正式にお返事させてください」

たった一言、「確認してから」を挟むだけの違い。いま振り返るとそれだけのことだったのに、当時はそれが言えませんでした。

もちろん、「まだ確認してなかったのか」と怒られることもあります。でも、怒られるだけで済むなら、そのほうがよっぽどマシです。あのとき僕がやってしまったような、関係者全員のスケジュールを組み直してもらう事態に比べれば、その場で一度怒られるコストなんて、比較にならないほど小さいです。

ポイントは、「確認してから答える」ことを、相手に対して宣言するところです。宣言してしまうと、自分の中で「あとで確認しなきゃ」という優先順位が自然に上がります。段取りの悪さを言葉で覆い隠す選択肢が、最初から封じられる。


変えたこと2:「不明確です」を言い切る

ただ、仕事をしていると、どれだけ確認しても不明確なことが残る場面もあります。

新卒当時の僕は、ここでまた「たぶん」を使ってしまっていました。わからないけど、とりあえず何か答えなきゃいけない気がして。

今の僕がやるようにしているのは、「不明確である」ということ自体を言い切ることです。

具体的にはこんな感じです。

「現状、この部分は不明確です。理由は〇〇のデータに不確定要素があって、結果がブレる可能性があるからです。明確にするには、△△のデータが必要です」

不明確だと伝えるときは、理由と、何がわかれば明確になるのかもセットで言うようにしています。

これをやるようにしたら、意外なことに、周囲の反応がむしろ良くなりました

最初は「わからないなんて言ったら評価が下がるんじゃないか」と怖かったです。でも実際にやってみると、怒られるどころか話が淡々と進んで、「わかりました、じゃあそこは△△が揃ってから詰めましょう」と普通に進むだけ。

ときには「正直に言ってくれてありがとう」と言われたこともありました。

曖昧さを曖昧なまま渡されるよりも、曖昧だと明言されたほうが、受け手は処理しやすい──そういうことなんだと思います。


今も、「たぶん」が出そうになる

とはいえ今でも、焦っているときには「たぶん」が口から出そうになります。そのたびに、自分にこう聞くようにしています。

「今のこの"たぶん"は、情報の不確かさを伝える"たぶん"か。それとも、自分の段取りの悪さを隠す"たぶん"か」

後者だったら、「確認してから返します」に言い換える。毎回できているわけではないですが、この問いを持っているだけで、新卒のときよりはだいぶマシな判断ができるようになりました。


さいごに

「たぶん」という言葉は、便利すぎるんですよね。

不確かな情報を伝える便利な言葉であると同時に、不都合を隠す便利な言葉でもある。使う側が意識していないと、後者に滑り落ちやすい。

もし、今この記事を読んでいる方の中に、「たぶん」が口癖になっていて、ときどき後からモヤモヤするな、という方がいたら、一度だけ自分に聞いてみてほしいです。

その"たぶん"、本当に情報の不確かさを伝えていますか?

もし段取り隠し側の"たぶん"だと気づいたら、次の一回だけでいいので、「確認してから返します」に言い換えてみてください。

そして、どうしても不明確なことが残る場面では、「ここは不明確です。理由は○○で、△△が分かれば明確になります」と、正直に言い切ってみてほしいです。

最初はちょっと勇気がいるかもしれませんが、意外と受け止めてもらえるものだと、あのときの僕に教えてあげたいくらいです。


普段は「伝える技術」をテーマに、上司への伝え方や報連相のコツといったノウハウ系の記事を書いています。今日の「たぶん」にまつわる話に共感してくださった方は、こちらも近いテーマなので、もしよければ覗いてみてください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!


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