見出し画像

小さな心



ひざ小僧の古いきずあと
触るとすべらかで
疼きもせず主張もせず
私に馴染んだ白いきず

みたいな感じで心にも
よく似たきずが残ってる
全然忘れてる
痛くも痒くもない

でもね

カサコソ枯葉を歩くとき
白爪草を摘んだとき
雲間の日が消えるとき
小さな私が顔を出す

忘れているよ
忘れてるはずなのに
小さく胸が痛むのはなぜ

悲しかったね
悲しかった
ほんとうは悲しかった
でも言えなかった

そんな気持ちを抱くように
ふわっと吹き渡る追風

風鳴る方を見渡せば
まばゆい光の花びらが
あちらこちらに灯り咲く
私を包む金色の景色

風がやんだら花束ひとつ
優しい言葉の贈り物

小さな私が泣いている

ありがとうね
ありがとう
またあなたに救われた

ちょっぴり光る古いきず
きっといつかは愛しいきず

小さな私を大切に

小さな心を大切に

わたしのこころをたいせつに


いいなと思ったら応援しよう!