ムーさんとおいてけぼり。
島への出張の朝。
毎月お馴染みの出張ではあるが、
ちょうど回数券が切れている。
早めに行って、
フェリーの回数券を買わなければ。
超特急で妻と娘の朝食を作り、
新幹線の速度で荷造りする。
これなら、
7:30までには港に着ける。
あらかじめ回数券は手配してあるから、
支払いを済ませて受け取るだけ。
乗船案内が始まるのは、
出航の5分前ほど。
余裕で8時の船に間に合う。
何事も、
早め早めが肝心なのさ。
港に着くと。
……なんだか様子がおかしい。
いつもスカスカな待機レーンが、
端から端まで見事に埋まっている。
……馬鹿な。
noteを書き始めてからもうすぐ5ヶ月。
こんなの、記憶にないぞ。
切符売り場も、
人で溢れかえっていた。
ほとんどが観光客だ。
ようやく自分の番が来て、
回数券を受け取る。
こりゃ、8時の船は無理だわ。
どうやら終わったのは、
ムーさんの夏休みだけで。
世間は、
まだ夏休みらしい。
noteを書き始めてから、
初めての夏。
乗るはずだった船から。
ヤドンが、にっこりと。
牛を見つめていた。


