【日帰り旅】かつての那珂湊鉄道は、今も優しかった。生まれ故郷で自分をリセットする旅。
小旅行の記録です。
茨城県ひたちなか市勝田駅のホームに降り立つと、どこか懐かしいディーゼル車の匂いが鼻をくすぐります。
私にとって、茨城県ひたちなか市は生まれ故郷です。しかし、祖父も祖母も今はもう他界し、以前に比べると足が向く機会も減り、少しずつ縁遠い場所になってしまっていました。
けれど、この匂いだけはあの頃のまま。子供の頃、まだ「那珂湊鉄道」と呼ばれていたこの路線に揺られて、海鮮市場や阿字ヶ浦海水浴場に向かった記憶が鮮やかに蘇ります。今回は、思い出の断片を拾い集めるように、今の「ひたちなか海浜鉄道」を旅した記録をお届けします。
東京から日帰りでも行けるので、ご参考にして頂ければと思います。
1.ひたちなか海浜鉄道って知ってます?
ガタンゴトンと心地よいリズムに身を任せれば、窓の外にはのどかな田園風景が広がります。全長14.3km。決して長くはない路線ですが、そこには忙しい日常で忘れかけていた「日本の原風景」がありました。
かつて私が乗っていた頃の無骨な気動車も魅力的でしたが、今の湊線はレトロな趣を残しつつも、どこか温かい活気に満ちています。各駅に掲げられた、土地の名産を象ったユニークな駅名標を見つけるたび、知っているはずの故郷に新しい彩りを見つけたような、新鮮な喜びを感じました。
詳しくはこちらを参照ください。👇

2.那珂湊と阿字ヶ浦、潮風に誘われて
那珂湊駅: 古い木造駅舎に一歩足を踏み入れれば、そこは昭和の面影が残る穏やかな空間。かつて祖父母と一緒に歩いた景色の中に、今はもう二人の姿はありません。けれど、駅から少し歩いて「那珂湊おさかな市場」へ向かえば、活気ある声とともにあの頃と同じ海の香りが押し寄せます。獲れたての海の幸を味わいながら、自分の中に確かに流れる「故郷の血」を感じる、贅沢な時間となりました。



阿字ヶ浦駅: 終着駅の静寂に包まれた阿字ヶ浦。かつての主役たちが静かに眠る駅構内は、ノスタルジックな空気が流れています。砂浜まで足を伸ばせば、広がる青い海。波音を聞きながら、ただぼーっと過ごす。そんな「何もしない贅沢」が、ここには許されています。


3.黄金に輝く願いの場所「ほしいも神社」へ
阿字ヶ浦駅から歩いてすぐ、堀出神社の境内に現れるのは、目も眩むような黄金の鳥居。ここが、通称「ほしいも神社」です。しかし、この場所は、私が子供の頃には、記憶がない。後でわかったのですが、令和に作られたとのこと。
ひたちなか名産の干し芋にちなんだこの神社には、「欲しいもの(ほしいも)がすべて手に入る」という、なんとも愛らしいご利益があります。ずらりと並ぶ黄金の鳥居をくぐり抜けると、不思議と明日からの活力が湧いてくるような、不思議なパワーをもらえました。
これは、インスタ映え間違いないっしょ。 って思いました。



4.旅の証をスマホに刻む「エキタグ」コンプリートの達成感
今回の旅の密かな楽しみが、デジタルスタンプ「エキタグ」集めでした。 各駅のタッチポイントにスマホをかざすたび、その土地の思い出がデジタルスタンプとして積み重なっていきます。
一駅ずつ丁寧に巡り、ついにコンプリートした時の達成感。画面に並んだスタンプを見返すと、車窓から見た景色や、通り過ぎた風の匂いまでが鮮明に蘇ります。ただ通り過ぎるだけではない、一歩踏み込んだ「旅の証」。それは、かつて離れてしまった故郷と、今の私が再び結ばれた証のようにも感じられました。

5.走り続ける、ひたちなか海浜鉄道の歩み
この路線の歴史を紐解くと、1913年の開業から100年以上の時を刻んできました。一時は廃線の危機に直面したこともありますが、2008年に「ひたちなか海浜鉄道」として再出発し、今では「国営ひたち海浜公園」方面への延伸計画も進んでいます。
古い思い出を大切に抱えながらも、新しい未来へと線路を伸ばしていく。そのひたむきな姿は、変化の激しい時代を生きる私自身の背中を、優しく押してくれているようです。
縁が遠くなってしまった故郷。けれど、こうしてまた列車に揺られることで、私とこの街の物語は再び動き始めました。全駅制覇のスタンプを胸に、私は少し誇らしい気持ちで、夕暮れの勝田駅へと引き返しました。
おまけ
とにかく、ラッピングもカラフルでした。



最後まで読んでいただきありがとうございました。皆様の旅の計画の参考になれば幸いです。
旅の記録は、こちらのマガジンにもまとめています。よろしければ見てください。
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