怖さを半分こする夜
わたしは、ホラー映画が苦手だ。夫は怖いと言いながらよく見ている。内容は見ないけど、耳には音が入ってくる。大きな衝撃音、怖さを煽る効果音、叫び声。映像を見なくても、それだけで胸がざわついた。
夜、外から雷のような音が響いた。うちの柴さんがそわそわして、おびえたように身を寄せてきた。その姿に、わたしが感じた「音への怖さ」が重なった。
ホラー映画は怖い。大きな音や叫び声が恐怖へ追い込んでくる。わたしだけじゃなく、柴さんも雷に対して同じように反応してる。それは「怖さは分かち合える感情」なのかもと感じた瞬間だった。
怖さや不安って、人はひとりで抱えがちだけど、こうやって共有できたら。隣で同じように感じている人の存在が実感できたら。もしかしたら怖さや不安な気持ちを、少し軽くできるかもしれないと思った。
例えば、孤独だって、誰かと"響き合う瞬間"があるのなら。ほんの少しやさしくなれて、心がやわらぐのかもしれない。
怖さや不安そのものは、なくせないかもしれない。でも、それを感じた時に、同じように耳をすまして、分かち合うことができる存在がいると思えたら。胸の奥の冷たさが少しあたたかくなるのを感じると思う。
そんなことを思いながら、雷におびえる柴さんを抱きしめて、怖さを半分こした。


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お読みいただきありがとうございます🕯
そのあたたかさが、また次のことばを灯す力、わたしの書く力になります。
これからも一緒に素敵なあかりを灯せたらうれしいです。