不屈の見栄
天気予報を見ると向こう1週間雨マーク。なんじゃこりゃ。梅雨でもあるまいし、勘弁しちくりー。
今朝は不穏な気配で目が覚めた。
何やら隣の両親の部屋で母が騒いでいる。私の母は昔から声がでかい。
電話の声はスピーカーホンにする必要がないくらいだ。
枕に顔を埋めてぼんやり話声に耳を傾けていると、父に「動けないの?」と問いかける声が聞こえて飛び起きた。
_______脳梗塞だ!
ベッドに仰臥したまま「起きようとするとフラフラする」という。手足は動かせるけど、呂律がまわらずイマイチ言いたい事が伝わらない。
ただ呂律がまわらないのは、老化もあって年々ひどくなっているので、これが脳梗塞の症状かどうかはイマイチ父の場合は断定しづらいのよ。ただいつもより少し酷いような気もするような、しないような。もうわからん。
だけどももう脳梗塞4回やってるんだから迷う事なく救急車を呼ぶ。
と思いきや、母は救急車を呼ぶことに躊躇いがあるのか、近所のかかりつけの病院に電話をかけ始める。
結果先生に救急車を呼べと言われていた。
そらそうだよ。
とりあえず出勤前の妹に119番させて、血圧と体温測定しておく。
ちなみに我が家はいつでも救急にかかれるよう、必要な物品などはリストアップして、壁に貼っている。救急患者のプロである。
救急車5分で来るからね。
準備万端整えたら父がトイレに行きたいと言いだす。
マジで〜。
ふらつく父を母と2人で両脇からかかえる。
狭いトイレに抱えて座らせるのめっちゃ難儀したよ。
なんだかんだほどなく救急車到着して、無事出発。
救急車の中は相変わらずめっちゃ揺れる。
いつもはそのまま脳神経内科の病棟に担ぎ込まれるんだけど、今回は原因が不明瞭だからか、そのまま救急病棟で処置して待つことに。
待合室で待っているとひっきりなしに救急車が到着する。朝なのに5人は来てたと思う。
病院のスタッフさん達大変だね。
途中今日は午前中にホルター心電図の予約してた事を思い出して、キャンセルの電話を入れた。
ケアマネさんにも連絡入れておく。
病院に着いてからの父は少し落ちついたのか、意識はハッキリしているんだけど、相変わらず口調はハッキリしていない。
でももしかしたら症状が落ちついて、そのまま帰されるかも、なんて思っていたら先生に呼ばれた。
結果小脳の脳梗塞だった。
脳梗塞じたいはこれでついに5回目になるわけだけども、小脳は初めてかもしれない。
だから症状も今までとは違ったのかな?
とりあえず麻痺などの症状が無い事も含めて、血液をサラサラにする点滴で様子見アプローチになった。
父を置いて病院出たのが4時間後。
毎度のことながら長い。全てを持っていかれる。
とりあえず基本的には2週間くらい入院するらしいけど、どうせまたごねて早く帰りたがるんだろうな。
私達が待っている間にSCUで朝食を食べたらしいんだけど、看護師さんが「お父さんめっちゃ早食いですね」ってビックリしてた。
違うんですよ。
普段はそんなことないけど、父はとにかく見栄っ張りで、老人や病人扱いされるのが大嫌いだから、まるで病人みたいにゆっくり食べるのが嫌だったんだろう。
シャキシャキ食べて見せつけたかったんだろうなぁ。
もうええっちゅーねん。
まるで病人みたいじゃなくて、もう十分病人だし老人なんだよ。
ハリセンでもって今世紀最大のツッコミをいれてやりたい。
呆れるけど、まぁ見栄張る元気はあるんだろう。
病室出る時「達者でな」と言っておいた。
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