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あなたは「ビジュいいじゃん」以外のM!LKを知っているか?

やっぱり日本はトンチキを求めていたし、私は枯渇していた。

そう思ったのは、M!LKというアイドルグループのある楽曲に出会ったからだ。

M!LKといえば、今年「イイじゃん」がSNSで爆発的に流行し、「ビジュいいじゃん」が新語・流行語大賞にノミネート、紅白歌合戦初出場、レコード大賞優秀作品賞に「イイじゃん」が選ばれるなど、文句なしに今年ブレイクしたと言えるアイドルグループである。

ビジュいいじゃんが流行っていることは知っていたが、今流行りのTikTok楽曲で、みんなが踊っていて、みたいな認識でしかなかった。(今考えればドラマやバラエティで見た事のある佐野勇斗がいるグループだと認識したのは下半期だったりする。)

ただ、彼らは2025年があと数ヶ月というこのタイミングでとんでもない楽曲を世の中に放つ。

「好きすぎて滅!」だ。

……???

好きすぎて滅!という衝撃

またTikTok曲か?と侮っていた。完全に。

最近聴いていなかった、所謂「トンチキ曲」だ。10年前ならSTARTO社のグループが歌っていそうだ。しかし、最近こんな曲がヒットすることはなかったに等しいのではないだろうか?

決して揶揄しているわけでもなければディスっているわけでもないが、今はバリバリのかっこいい曲が主流だ。K-POPをはじめとして、バキバキに踊ってバキバキに歌う。リズムが速く、歌うより聴く、パフォーマンスを楽しむ。そして、ダンス上級者がダンスする。みたいな流れが主流になっていた。そして、今多くの男性アイドルグループはそんな楽曲やブランディングを目指している様子が散見される。

ただ、この曲は間違いなく10年前にあったトンチキ曲だ。中島健人が「セクシーセンキュー」と言っていたあの時期だ。

令和に再びSTARTO社ではなく、まさかのスタダがやってのけた。

そして何より、この曲はカラオケで歌えるのだ。

最近の楽曲は「聴く」ためのものが多い。リズムが複雑で、急にラップパートが入ってきて、音域がやばくて、ダンスありき。かっこいいのはわかる。でも一緒に歌えない。参加できない。パフォーマンスを「見る」ことしかできない。

でも「好きすぎて滅!」は違う。

メロディは覚えやすい。ラップパートはない。そして何より「滅!」という決め台詞がある。

これだ。これなのだ。

平成のトンチキ曲には必ずこれがあった。みんなで叫べるフレーズ。一緒に参加できる瞬間。「聴く」じゃなくて「歌う」ための曲。

令和に、それが帰ってきた。

M!LKとは

スターダストプロモーションが輩出するアイドルといえばももいろクローバーZをはじめとして、DISH//、超特急などグループや個人で活躍しているアーティストは多い。

元は俳優さんが多く所属する事務所の中で、アイドルを養成するプロジェクトを進行していた中で生まれた1つがM!LKであり、先述した超特急も所属する総称をEBiDANと呼んでいる。M!LKの歴史をちゃんと整理する際にはEBiDANの話は欠かせないし、そこによる人数の増減から今の5人になったなど、歴史は長い。

そんな彼らが手に入れた強さであり武器は「スキルの高さゆえに全力でパフォーマンスできること」だ。

顔がいい。歌唱力が高い。ダンスも上手い。普通ならかっこいい曲をやるスペックの人たちが、全力でトンチキをやっている。

この「本気でふざけてる」感じ。実力があるからこそ映えるトンチキ。これがM!LKの強さだと思う。

もちろん「かっこいい」と言える曲もあるのだが、今回はTHEアイドルをやってのけるM!LKに注目して紹介したい。

イイじゃん

M!LKの存在を世の中に知らしめた所謂「バズ曲」だ。聴いてもらうとわかるが、有名なサビの「ビジュイイじゃん」の前はめちゃくちゃアイドルである。

今年のライブツアーで披露された「イイじゃん」。あれ?この人たちスキル高くない?と気づき始める人もいるだろう。この人たち、歌もダンスも結構レベルが高いのだ。そんな人たちが、トンチキアイドルソングを歌うとこんなにもキラキラするのか…??と感じることができるのだ。

テレパシー

ライブではお馴染みの曲であり、ファンの多くも好きなパフォーマンスとしてあげるのではないだろうか?この曲のダンスはとっても可愛い。そして、歌もアイドルギュンギュン。この曲が似合う成人男性アイドルグループがどれだけいるのだろうか?

ちなみに2年前のライブ映像は「推しカメラ」動画もあるのでぜひ見てほしい。

私は推しカメラの吉田仁人さんで完落ちした。

 

吉田仁人という沼


テレパシーの推しカメラで完落ちしたと書いた。吉田仁人さんである。

M!LKのリーダーであり、ライブではMCを担当し、ツッコミポジションを担う人。歌唱力が高く、私が最初に彼を認識したのも「この人、歌うまいな」だった。

第一印象は、クールな人だと思った。

しかし「テレパシー」の推しカメラを見て、その印象は崩壊する。

あの可愛い曲を、可愛く歌っている。踊っている。表情を作っている。

……この人、もしかして可愛い……?

そう思ってしまったら最後だった。

他の動画を漁り始める。ライブ映像、バラエティ、YouTube。見れば見るほど「可愛い」が積み重なっていく。

ただ、私が彼に対して抱いている感情は「可愛い」だけでは足りない。

「メロい」のだ。

可愛いとメロいは違う。可愛いは「見ていて微笑ましい」という感覚。こちらが見ている側にいる。でもメロいは違う。こちらがやられている。心を溶かされている。攻撃されている側にいる。

なぜ彼が「メロい」のか。

まず、本人が無自覚なのだ。

「俺、可愛いでしょ?」というアピールがない。素で出ている可愛さだから、嘘がない。計算じゃないから信じられる。

そして、周りが「可愛い」と言っている。

特にメンバーの佐野勇斗は、ここ最近ずっと吉田仁人のことを「可愛い」と言い続けている。もはやキャンペーンである。メンバー公認の可愛さ。ファンとして「この人可愛い」と思っている自分の感覚が、グループ内で肯定されている構造がある。

そして何より、可愛いと言われたときの反応がいい。

完全に否定するわけでもない。ノリノリで受け入れるわけでもない。照れながら、でも嬉しそうにしている。

その素直さが、メロいのだ。

11年という物語

最後に、M!LKというグループの物語について触れておきたい。

M!LKは2014年に結成された。今年で11年目になる。

11年。長い。

その間、グループを取り巻く環境も変わった。メンバーの入れ替わりもあった。そして、ずっと「売れた」とは言えない時期が続いていた。

メンバーの佐野勇斗は、俳優としては早くから注目されていた。ドラマや映画で見かけることも多かった。正直なところ、彼は個人で食べていける人だ。

俳優として成功したらグループを離れる、という選択をする人もいる業界で、彼はM!LKを選び続けた。

知名度がない時期も、メディアに出ればM!LKの名前を出していた。個人の成功をグループに還元しようとしていた。「M!LKで売れたい」——彼はずっとそう思っていたのだと思う。

そして2025年、「イイじゃん」がヒットした。

SNSでバズり、「ビジュいいじゃん」が流行語大賞にノミネートされ、バラエティにM!LKとして呼ばれるようになり、紅白歌合戦への出場が決まった。

11年越しに、報われた。

メンバーがM!LKを諦めなかったから。ファンがずっと応援していたから。

私は新規ファンで、この11年を一緒に歩んできたわけではない。でも、この物語を知ってしまった以上、応援せずにはいられない。

トンチキに飢えていた私は、M!LKに出会った。

「好きすぎて滅!」でやられ、「テレパシー」の推しカメラで吉田仁人に落ち、気づけばグループの歴史まで追いかけていた。

2025年、紅白の舞台に立つ彼らを、私は見届けたいと思っている。


沼への入り口

もしここまで読んで興味を持ってくれた方がいたら、ぜひこの映像も見てほしい。

あれ……?やっぱかっこいい曲もあるんじゃん。
ギャップに滅。

こちら振付はあのYUMEKI様です。

アイドル界で一番難しい(と思う)コール動画。
こんなん無理やろ、と思っていたけど今はできる。流れたら「マウスウォッシュ!!」と叫んでる。


一緒に沼に落ちましょう。

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