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【日々の欠片】はじめに
僕の毎日の出来事の中で、語るべき大きな意味のあることはほんの僅かであって、その大半はとても些細なことしか無いのだろう。
遠くの大きな夢を見るのではなく、ごく身近なところに目を向け、日々の小さな欠片のような、小さな幸せを積み重ねて行くべきなんだろう。
非日常から日常に戻った時、僕はとても大きな喜びを感じていた。
普通(何をもって「普通」と言うのかは別として)であることの大切さを、身にしみて感じたものだった。
昔、高い山に登って、とても小さく可憐な高山植物に出会った時、大きな喜びを感じたことが良くあった。
少し前に野鳥の写真を撮るのにはまっていたことがあるけれど、滅多に見かけない野鳥に出会えた時の喜びは、忘れ得ないものだった。
僕が住んでいるところでは、お天気が良い日は富士山が見えるのだが、その見え方とか、冠雪したとか、かかる雲の形とか、空気が澄んでくっきり見えたとか、そんな喜びも日常的に感じていた。
欲しかった萬年筆を手にした時、その萬年筆で書いた文字がいつになく上手に見えた時、新しい色のインクを入れて書いてみた時、喜びはいろんな場面にあった。
「幸福力」という勝手な言葉を作ってみた。
「幸福力」とは、小さな幸せに気づく力ではないかと思う。
幸せであるかどうかは、幸せに気づけるかどうかにかかっているのではないか。
そんなことを考える中、日々の小さな欠片を集めてみようかなと、思った。
できるだけ毎日、日々の欠片を書いてみようかなと思う。
